加藤正信編(1997)
明治書院
「新しい国語学」「日本語学」の多面性と主体性(加藤正信)
〈1.日本語の歴史〉
中古における「ウチ+他動詞」の意味 源氏物語の場合(近藤明)
古代日本語における動詞終止の文と表現意図 テンス・アスペクト的意味を考えるにあたって(大木一夫)
平安和文における「ののしる」の意味構造(藤原浩史)
平安時代和文における不可能性表現の位相について(漆谷広樹)
古代の人数の表現について 「~ノヒト」の表現を中心に(室井努)
中古・中世における副詞ヤヲラ・ヤワラをめぐって(橋本博幸)
今昔物語集における〈喜〉の意味構造 情意性述語の記述の試み(田中牧郎)
「吾妻鏡Jにおける和製漢語(後藤英次)
「梅津政景日記」の言語(佐藤稔)
疑問詞疑問文における終助詞ゾの脱落 近世前・中期の狂言台本を資料として(矢島正浩)
十九世紀初頭江戸洒落本の資料性 「きつい」「ゑらい」「いかい」等の語をみなから(増井典夫)
化政期~幕末期江戸戯作における合拗音と規範意識(神戸和昭)
早引節用集の系統 B類諸本間非増字本文における(佐藤貴裕)
「俗語解」小考 (村上雅孝)
『和英語林集成』初版「和英」「英和」両部における語形のゆれ 連濁現象について(菊地悟)
〈学ぶ人〉を表す語彙に関する史的考察(劉凡夫)
"適当"の意味・用法について 「適当な答」は正解か不正解か(新野直哉)
《気分》を意味する「そら」の用法 方言に生きる古語・続貂(小野正弘)
〈2.日本語の地理〉
コスラエ語(ミクロネシア)における日本語からの伝播語の音的特徴(真田信治)
言語伝播領域の考(石井久雄)
方言比喩語研究のために(半沢幹一)
原因・理由を表す助詞の分布と歴史(ノート) 「方言文法全国地図」の解釈(彦坂佳宣)
古代日本語の動詞重複形(reduplication)二種の語法と方言分布及びその言語類型地理論的問題(1)(安部清哉)
動詞活用における一段化傾向の地理的分布(小林隆)
活用の整合化 方言における形容詞の「無活用化」、形容動詞のダナ活用の交替などをめぐる問題(大西拓一郎)
山梨県・伊豆地域の「片足飛び」の方言の歴史推定(永瀬治郎)
庄内方言からみた「乞食」の分布と歴史(遠藤仁)
類義語の地理的背景 「気づかれにくい方言」の一類型(三井はるみ)
福島県内の新方言「ッチ」についての考察 分布および話者の属性・心理との関わり(半沢康)
「沖縄対話」の明治東京語(金子弘)
〈3.日本語の構造〉
内容の受身(仁田義雄)
規定語「せっかくの」の構文的機能(小矢野哲夫)
文研究に於ける喚体への視点(石神照雄)
「ものだ」文の表現構造 「形式」「実質」峻別への疑問(揚妻祐樹)
「語彙的なもの」と「文法的なもの」について(釘貫亨)
辞書の語義記述に見られる慣用句的意味の取り扱いをめぐって 「足」「掛ける」を例として(丹保健一)
語構造論的モデルと語形成論的モデル(斎藤倫明)
Syntagmaticな臨時一語化 文章における先行表現の臨時一語化について(石井正彦)
「禁止」文における待遇意識と表現形態の実相(浅田秀子)
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