昭和六十一年十月一日 初版発行
日本放送協会学園
第一章 日本語の表現 菅野謙
はじめに
一 日本語の乱れ
二 変わる言葉と変わらない言葉
三 耳の言葉と目の言葉
四 日本語の表現の特徴……敬語
参考
第二章 暮らしと暦 高橋忠允
はじめに
季節の中の暮らし
『徒然草』にみえる風景
一 自然の推移と人間の営み
二 灌仏の比、祭の比、菖蒲ふく比
三 七夕祭るこそなまめかしけれ
四 空のけしき、昨日に変りたりとは見えねど
暦と日常生活
時間の流れと暮らしの展開
一 旧暦から新暦へ
二 二十四節気、その周辺
三 暦注いろいろ
四 干支のはなし
四季折々の行事
伝承的なものと伝来したものと
一 中国伝来の儀礼の名残りをとどめるもの
二 仏教にかかわりある行事
三 伝承的・土俗的な行事
参考資料〈祝日と主な記念日〉
第三章 方言読本 徳川宗賢…6
はじめに
一 方言とは
ことばの多様性
じゃりん子チエ
博多っ子とぼっけもん
日仏の比較
人物の造形
放送と方言
方言とは何か
特色のあらわれる所
ことばの機能
二 方言の歴史
八世紀の方言
東歌と防人歌
東歌・防人歌の問題点
現代方言との比較
縄文時代のことば
弥生時代のことば
熊襲と隼人
蝦夷のことば
平安時代の方言
権威の動揺
東国抄物
三 上方ことばと関東弁の葛藤
キリシタン資料
十七世紀初頭の東日本
江戸の誕生
江戸の変化
江戸と上方
上方ことばの地位
新しい標準語
言文一致
冬の時代
ラジオとテレビ
四 方言論争
昭和十五年一月
沖縄の言語史教育
ゆれる心
標準語への傾斜
方言札
生活と標準語
敗戦後の沖縄
論争の発端
その展開
学務部の声明
柳氏の反論
激しい反発
県外への波及
杉山平助の登場
第二次声明
論争の終結
論争をふりかえって
五 方言の将来
テレビ時代の方言
逆行する変化
家族のよびかた
共通語の変化
新しい方言の誕生
個性としての方言
第四章 「いろは歌」前後 山崎孝雄
一 「いろは歌」前後
二 現代いろはがるた
三 古来のいろはがるた
四 「かるた」の語源
第五章 暮らしの中の気象のことば 松岡新兒 浅井真慧 篠原朋子
一 日本の四季
第一章 春
第二章 夏
第三章 秋
第四章 冬
二 暮らしとお天気
1風
2雪
3雨
4霧
5新しい予報技術
第六章 話しことば(三)みんなで話そう ことばと体面心理- 稲垣吉彦
はじめに
"殺され文句"
相手の心理に突き刺さることば
よけいなことを言ったばかりに
口は禍のもと
人間関係の客観的把握
なにげなく言ったことばへの反応
人と人とのあいだの深い川
相手に好印象を残すことばを意識的に使う
「サン」の待遇・「クン」の待遇
「ラーメン作れ!」のひとことが死を招いた
従慂・依頼の体面心理