講座国語史
辻村敏樹 昭46

敬語史の方法と問題(辻村敏樹)
古代の敬語I(春日和男)
古代の敬語II(森野宗明)
近代の敬語I(桜井光昭)
近代の敬語II(小松寿雄)
現代の敬語(宮地裕)

目 次
第一章 敬語史の方法と問題 辻村敏樹
 一 敬語史のとらえ方
 二 敬語史と時代区画
 三 敬語史上の問題点
  1 敬語の起源と上代敬語
  2 絶対敬語から相対敬語へ
  3 対話敬語の発生と発達
  4 敬語の性格の変質
  5 敬語使用の特殊相
  6 敬語表現法の推移

第二章 古代の敬語 Ⅰ    春日和男
 一 上代敬語総説
  1 敬語史は国語史と共に始まる
  2 文献と時代
  3 上代社会と敬語
  4 国語と敬語
  5 上代敬語の類別
 二 上代敬語各説
  1 尊敬語
   (1)絶対尊敬語
   (2)関係尊敬語
  2 謙譲語
   (1) 絶対謙譲語
   (2) 関係謙譲語
  3 讃美称語
  4 丁寧語
 三 上代敬語の諸問題
  (1) 助詞「の」および「が」における待遇の問題
  (2) 自称敬語の問題

第三章 古代の敬語 Ⅱ   森野宗明
 一 待遇意識の諸相
  1 社会的序列構成上の資格への顧慮
  2 いわゆる自敬表現
  3 一種のフェミニズム的傾向
  4 負い目の心理と敬語の増大
  5 倫理的批判などと敬語の取捨
  6 感情の起伏と敬語の取捨
  7 いわゆる品格保持の敬語について
  8 場面との相関
 二 尊敬表現
  1 〈おわす〉系の尊敬動詞
  2 〈言ウ〉の尊敬動詞
  3 〈思ウ〉の尊敬動詞など
  4 その他の尊敬動詞
  5 〈御〉の用法
  6 助動詞・補助動詞
  7 尊敬語を用いた使役の表現
 三 敬譲表現
  1敬譲の動詞
  2「まゐる」「まゐらす卜「たてまつる」
  3 「きこゆ」「きこえさす」「まうす」
  4 補助動詞
 四 丁寧表現I被支配待遇表現
  1 「はべり」
  2 「さぶらふ」
  3 下二段の「たまふ」
  4 「まかる」その他
 五 人物呼称の表現
  1 名忌み 実名敬避
  2 接尾辞
  3 人称代名詞
  4 「の」と「が」

第四章 近代の敬語 Ⅰ 桜井光昭
 一 概觀
  1 近代Ⅰの時代的範囲
  2 国語資料と記述の問題
  敬語と敬度
  近代Ⅰの敬語の特色
 二 尊敬語
  体言
  接頭語関係
  接尾語関係その他
  用言
   (1) 「思ウ」の意の尊敬語
   (2)「知ル」の意の尊敬語
   (3)「見ル」の意の尊敬語
   「聞く」
   (5)「言ウ」の意の尊敬語
   「寝ル」の意の尊敬語
   「起キル」の意の尊敬語
   (8)「飲食スル」の意の尊敬語
  「(湯ナドヲ)使ウ」の意の尊敬語
   「身ニツケル」「ハク」の意の尊敬語
  「乗ル」の意の尊敬語
   「取ル」の意の尊敬語
   「行ク」 「来ル」の意の尊敬語
   「アル」「イル」の意の尊敬語
   「与エル」の意の尊敬語
   「治メル」の意の尊敬語
   「スル」の意の尊敬語
   尊敬の補助動詞などI
   尊敬の補助動詞などⅡ
   尊敬の補助動詞などⅢ
   「御」を冠する尊敬語
  3 助詞
   貴人を主格とする「に」
   尊卑を示す「の」「が」
  4 助動詞
 三 謙譲語
  用言
  「思ウ」の意の謙譲語
  「見ル」の意の謙譲語
  「聞ク」の意の謙譲語
  (4)「言ウ」の意の謙譲語
  「飲食スル」の意の誰譲語
  「行ク」「来ル」の意の謙譲語
  「イル」の意の謙譲語
  「会ウ」の意の謙譲語
  「承知スル」の意の謙譲語
  「与エル」の意の謙譲語
  「モラウ」の意の謙譲語
  「見セル」の意の滾滾語
  「スル」の意の謙譲語
  謙譲の補助動詞など
  助動詞
 四 丁寧語
  1 用言
   「言ウ」の意の丁寧語など
   「アル」の意の丁寧語
   丁寧の補助動詞など

第五章 近代の敬語Ⅱ 小松寿雄
 一 江戸と上方
  I 都市の発達
  2 身分制度
  3 前期と後期
 二 どんな敬語が使われていたか
  1 待遇表現
  2 古い敬語
  新しい敬語
 三 町人と武士のことば
  武士と町人
  武士のことば
 四 上方敬語
  1 室町時代との比較
  2 近松以前
  3 前期上方語
  自称・対称
  動詞・助動詞
  4 前期と後期
 五 江戸の敬語
  1 江戸開府
  2 江戸語の種々相
  3 町人の敬語
 六 東西敬語比べ
  女性的な上方語
  2 人称・動詞・感動助詞など
  (1)自称
  (2)対称 〈目次では「対象」〉
  命令表現
  敬語動詞
  東西の交渉
 七 後期江戸敬語の形成と前期江戸敬語
  I 前後期に共通な敬語
  2 命令表現
   なせえ
  ねえ
  (3)し・さっし
  (4)助動詞「ます」の命令形「宜まし」
  「なさる」の連用形「なすっ」
  3 人称代名詞
  自称
  (2)対称 〈目次では「対象」〉
  4 感動助詞

 八 単語編
  1 尊敬語
   あなた
   「おまえ」系対象
   「おまえ」系対象
  こなさま・こなさん
  こなた
  いらっしゃる
  おぢゃる
  おいでなさる
  おしゃる・おっしゃる
  お……になる
  「ござる」とその派生語
  なさる
  しゃる・さしゃる・さっしゃる
  やしゃる・やっしゃる
  やる
  「る・らる」「れる・られる」
  「んす」とその周辺
  2 謙譲語
  わたくし・わたし・わし
  致す
  いただく
  うかがう
  くださる
  申す
  ます
 丁寧語
  ござる・ござります
  です
  なます
  ます
  やす・やんす

第六章 現代の敬語 宮地裕
 「話しコトバの敬語的表現」
 現代敬語の特色
 (1):古代敬語と現代敬語
 (2)相対敬語
 場面ごとの変容
 位相差の減少
 敬語表現へのとまどい
 社交敬語
 外人の敬語
 「です・ます」体の常体性
 「辞」の敬語
 受恵敬語
 商業敬語
 受給表現
 受身と使役
 尊敬の「れる」「られる」
 受給の「てやる」「てくれる」
 現代敬語の体系
  1 尊敬語
   尊敬語の名詞・動詞
  (2)尊敬語の形式動詞
  (3)尊敬語の助動詞
  2 謙譲語
  謙譲語の複雑さ
  (2)謙譲語から除外される語
  謙譲語の動詞
  謙譲語の形式動詞
  3 美化語
  「お──」の美化語など
  丁重語
  丁重語の名詞
  丁重語の動詞
  「申しあげ」
  丁重語の形式動詞
  丁寧語
  「Iです」
  「-ますでしょう」など
  「ます」
  「でございます」
  動詞の「ござい」
  「1であります」
  敬語の相関
 丁重語・丁寧語・美化語の相関
   尊敬語と定年後
   尊敬語と謙譲語
 三 敬語形式と現代敬語の特性
  敬語形式における詞辞性の結合
  丁寧語の特性
  古代敬語から現代敬語へ

事項索引
語彙索引


トップ   編集 凍結 差分 履歴 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2023-02-27 (月) 15:51:34