男「ええ、宿帳を附けに參りました、さぞお疲れさまでいらつしやりませう。
牛「あい、宿の亭主か。
男「いえ、へゝゝゝ手前は宿の手代でございます、えゝお名前の處を一寸記しに參りました、へえ」。
Div Align="right">三遊亭円朝「安中草三傳」</Div>
http://www.aozora.gr.jp/cards/000050/card4558.html:title=泉鏡花「湯女の魂」>
志す旅籠屋は、尋ねると直ぐに知れた、有名なもので、柏屋金蔵。
そのまま、ずっと小宮山は門口《かどぐち》に懸《かか》りまする。
「いらっしゃいまし。」
「お早いお着《つき》。」
「お疲れ様で。」
と下女《おんな》共が口々に出迎えまする。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/card782.html:title=夏目漱石「明暗」百七十八>
「お早う、昨夜はお疲れ様で」
『お帰りなさい、ゆうべは……』
女中が、私の顔を覗き込むようにして、笑った。
『お疲れさま、ほほほ……』Div Align="right">蘭郁二郎「白日鬼」 1936~1937</Div>
古くは、旅館・宿の人の発言が目立つ。
宅間弘太郎「「御~様」表現の史的考察――「ねぎらい」表現の変遷から」
白石大二「だ活形容動詞の語彙」
奥山益朗『日本人と敬語』
倉持益子「「御苦労」系労い言葉の変遷」