井上光晴
幕末時代小説 文久3年
長崎

新潮文庫

「後記」に


やりとりの語尾に使われる「でっしょ」と「でっしゅ」は夫々出身地の違いであり、そのことを一例として会話には可能な限りの神経を使った。

p.30
器用にこなす長崎弁の抑揚さえも、

わざとまぜこぜにした長崎弁

長崎弁になおしたとばやらんね

奇妙な上方弁で促す

長崎弁らしきものを使っているが、相手の口調はまるで違う。

江戸弁の客が外出してから

 誰かに言葉遣いをたしなめられでもしたのか、禿の口調は固い。

p.293
日本のごたる国でも薩摩と長州じゃまるっきり言葉も違う。


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Last-modified: 2024-02-20 (火) 17:59:32