井上泰至『恋愛小説の 誕生』
2009.4.10
isbn:9784305704726
はじめに
1 「ラブ」と「人情」―江戸から近代へ 変わりゆく恋愛観
2 女が小説を読むということ―一体感を生む恋愛描写の秘密
3 恋愛の演技―コミュニケーションの形から読み取れること
4 会話の妙の秘密―恋人たちの語らいを生き生きと再現できたわけ
恋の調停・観察
会話をはずませるもの
繰り返しの効果
語り直しのモデル
人情本の実例
恋のコーチング
落語的なしぐさと言葉
見立てのしぐさ
江戸のコミュニケーションの軽やかさ
トリチガエの話法
せめぎあいのクリカエシ
トリチガエの効果
良質な人情本を支える会話
演劇的クリカエシ
会話の妙こそ命
5 「いき」の行方―美学からコミュニケーションの世間知へ
6 女の涙―不幸と恋愛の接続によるカタルシス
7 物語の面影、歌心の引用―人情本の文学的資源
8 恋のふるまいと女の願い―神話・美・道徳・教訓
エピローグ
あとがき