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伊波普猷 イハフユー 明治九~昭和二十二年(一八七六~一九四七)、、言語学者・民俗学者・民族学者。童名《ワラベナ》は山戸《ヤマト》、号は物外《プツガイ》。那覇《ナハ》市に生まれ、明治三十九年、東京帝国大学言語学科を卒業。四十三年~大正十三年(一九一〇~二四)の間、沖縄県立図書館長。同十四年上京、没年まで千代田女子専門学校講師。琉球の言語・歴史・民俗に関する、多くのすぐれた論著がある。
【業績】明治四十四年、『古琉球』を著わし、郷土研究家として活躍、図書館長時代に琉球研究資料約五千冊を集め、特に古謡集『おもろさうし』を中心に、琉球の古代史と古語や古俗の研究に多大の貢献をした。上京後『琉球語の母韻統計』(『民族』創刊号)と『琉球語の母韻組織と口蓋化の法則』(『国語と国文学』七ノ八)を発表、従来の国語学界の通説、「琉球語三母韻説」を訂正して五母韻説を提唱した。言語関係の論説は『南島方言史攷』(昭九)に収録してある。主要な著者に『孤島苦の琉球史』(大十五)『をなり神の島』(昭十三)『日本文化の南漸』(昭十四)『沖縄考』(昭十七)『沖縄歴史物語』(昭二十二)『おもろさうし選釈』(大十三)校訂『おもろさうし』(大十四)校訂『琉球戯曲集』(昭四)『琉球戯曲辞典』(昭十三)がある。↓琉球語。 〔金城朝永〕
〔参考〕 『伊波普猷先生の生涯とその琉球学』金城朝永(『民族学研究』一三ノ一)。『伊波先生の論文並著書目録と年譜』同上(伊波先生還暦記念論文集『南島論叢』昭十二)
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