紙治小唄
佐藤惣之助作罰
大村能章作曲
伊藤久男歌
1936
紙屋治兵衛


誰《た》そや行燈も ほのぼのと
小春かわいや 面痩せて
思案なみだの おくれ毛に
降るは時雨の 銀の糸

金が敵と いいながら
遊里にゃ情は ないものか
命までもと 云い交わし
逢いに来たのに 何故逢わぬ

逢わぬつもりじゃ なけれども
義理につまれば 是非もなや
愛憎づかしと 見せかけて
死ぬる覚悟で いるものを

憎くや可愛いや 小春めが
更けてさびしい かりがねに
泣いているかと 立ちのぞく
月に治兵衛が 頬冠り


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Last-modified: 2022-08-08 (月) 08:44:11