前野直彬
『漢文入門』講談社現代新書

昭和43.8.16

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まえがき
1漢文とは何か
 1「漢文」とは
  漢字だけで書いたものが漢文か
  日本と中国では意味が違う
 2「漢文」の基本的意味
  中国語を日本語で読む
  広い意味と狭い意味
2漢字と漢語
 1漢字の特色
  表意文字
 2実字・虚字・助字
  漢字の分類
  実字
  虚字
 3漢語と和語
  「漢語」の条件
  和製の漢語
  両国で意味の違う漢語
  和語
 4和臭
  日本的表現の一例
  不自然な漢語
  リズムの無視
  日本人にだけわかる漢文
3訓読の方法
 1音と訓
  音は中国語の発音
  訓はやまとことば
  訓読みのいろいろ
  音と訓の見分け方
  「重箱」読みと「湯桶」読み
  音だけのもの
  訓の誤訳
  音は原則として一つ
 2漢音・呉音・唐音
  音の種類
  輸入の歴史による読みかた
  日本語の習慣による読みかた
  発音が違えば意味が違う?
  「四声」の使い分けで意味が違う
 3送りがな
  日本語として意味のとれるように
  漢文として読むために補うもの
  送りがなの位置
  送りがなは、少なく簡潔に
  意味のアイマイさをなくすために
  漢字の読み方を規定する
  現代日本文の「送りがな」との相違
 4返り点
  日本語と中国語では言葉の順序が違う
  認定構造
  一例──李白の詩の一句
  「レ点」
  「一二点」
  返り点の組み合わせ
  「上下点」
  助字の読み方と位置
  再読文字
  主な再読文字
 5書き下し文
  漢文として読む
  復文
  原漢文を読みこなす補助手段
  原文にもどり、意味を考える
 6句読点
  文を区切る
  断句
  現在の新式標点
  訓点
  訓読から正確な意味をつかむために
  句読点とリズム
4訓読の歴史
 1訓読のはじまり
  訓読法の変遷
  奈良の日本人は、中国語の文章をどう読んだか
  奈良朝には一定の訳語があった
  訓読法誕生の様子をさぐる
  万葉がなの利用
  翻訳の一手段だった返り点・送りがな
 2カタカナの成立
  万葉がなの簡略化
  カタカナの発生と統一
  メモとして書きこむ
 3ヲコト点
  符号化の一方法として
  符号化とカタカナ
  点図
  暗号化していった点図
  各寺院・各学派ごとの点図
 4いろいろな返り点法
  返り点・句読点も点図に入れる
  点図の返り点はわかりにくい
  数字を使う返り点
  数字以外の返り点
  混用から統一の方向へ
  混用返り点による文例
 5訓読の確立
  原文を日本語として読む
  読むと同時に訳す
  いかにして美しい日本語にするか
  『白氏文集』にみる訓点
  やわらかな調子の訓読
  文選読み
 6訓点本の流行
  商業出版の発達
  印刷技術の制約
  日本語らしく「読む」こと
  訓読の型にはめて読む
  現在の訓点に近づく
 7訓読の改革
  訓読法に変化
  漢文の普及
  新訓読法への動き
  訓読法の統一
5むすび
  訓読法の功罪
  訓読と現代中国語
  大切な訓読法への理解

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文庫

ちくま学芸文庫
isbn:9784480097095
解説 齋藤希史 204-212


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Last-modified: 2022-08-08 (月) 09:59:04