宇野信夫
河出書房新社 
昭和63.1.25

まちがい言葉

「ごねる」と「ごてる」
「性根」と「根性」
「ほごがみ」と「ほごし」
見るかげもなく
「トバ」と「ドバ」
魚釣り
とても
梵妻(だいこく)と腎虚
「にい盆」と「はつ盆」
きんの草鞋
クモ丹とウン丹
「ら」抜けと「も」抜け

おごる
もなかと最中
自国語
宣伝と喧伝
幕ま
ありがたなすび
金棒(かなぼう)ひき
全部
欲しい
女心と秋の空
九州の名月
とちる
弁慶のコブ
無料(タダ)
「吉原土手」と「日本堤」
眼線
お言葉の中
ワル役
はやのり
言葉は国の手形
あがりばな
ゴキントさん
どじをくむ
さんじゃく
てごちにおえない
近江源氏の流れ
「気味が悪い」と「キビが悪い」《「惜しい」を「ほしい」、「みたく」という下町の言葉》
じょうにん
年をとって世の中に
情熱慕情《「情熱」としたのは川上眉山だという》
はやり言葉とはやり唄
餅屋は餅屋
東京なまり
「恨まぬ」と「羨まぬ」
「小判」と「一両」
時点とこの際
「に」と「と」
のろける
認識不足
口説く
たっしゃと立派
努力の努の字
長袖
噺家の駄洒落
貧乏は美徳
眼に借り
ぞっとする
あがる
「異人」と「異国」
ごまをする
分限
「手」と「いとみち」
米をこぼした

おかしい言葉

無礼な奴だ
顔を立てて下さい
おはよう
なめないで
一指も触れないで
板前は無口
じいよ、久しいな
子供がひきつけた
ああ、びっくりした
けち!
明治の名優
うるさい川柳
サルマタを買え
芝居はおでん
ボクの家内はショ女
人の物をロハで
すぐ出るんです
まだ早い
まずいのずい
全学連
蛋白が出ないで
おつかれさま
女の肌も知らねえで
タダの医者
やりたいだろうなァ
あなたの名は
二度とふたたび
千羽鶴
餅とシャケ
名刺神宮
あれはとまらぬ
テレビ俳優
鯰が人を食う
職人と芸人
値段はおんなし
女房にあたった

年に一どの菊
売ってもいいよ
死ぬほどの運
どちらが利巧
いまわのきわ
腹にないことを
月を指す
左手でうつ
菊吉猿
終点まで悪しからず
羽織りを着ておいで
たたかいてえ
世の中は電車
親切な寺
講談は速記で
マイクはキビがわるい
その顔忘れるな
三升家小勝の辞世
枯淡
一枚の紙にも
しっかり抱いてくれ
慈恭の悲しみ
四日御飯が
金持になりたい
恩返しはしません
いろけ
享年六十五歳
他人でいるのつまらない
おぼえてらっしゃい
あとから三味線

たんか
血を見たかった
一世一代のたんか

著者より


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Last-modified: 2022-08-08 (月) 10:04:45