百人一首
口語訳
本居春庭 序
中津元義
http://dbrec.nijl.ac.jp/KTG_W_15747
此書は、吾鈴の屋うしの著し給へる古今集遠鏡といふ書に倣ひて、百人一首の哥どもを今の俗言に譯せるなり、<!--抑この百人一首といふものはあまねく世に弄ぶ書にしあれば、註さくなる書どもゝ亦世にあまたあれど、そは遠鏡にもいへりしごとく註釈-->
○此書の書るやう訳語は皆片カナを用ふ。
秋の田の(稲を刈たりほしたりするために田のはたにたてた)庵はかりに(ちょっとふいた物なれば 其)苫があらさに我がきるものは(ひったりと)露にぬれた(此やうに濡れながらも 長の夜を 守り明すは詫しひことかな)