契沖の文献学の発展と仮名遣説の成長及びその交渉について
時枝誠記
佐佐木信綱博士還暦記念論文集『日本文学論纂』
序
一 古典註釋の内部的徴證としての假名遣意識
二 假名遣説の二つの源流
イ 上代假名遣の意識せられた過程
ロ 規範的假名遣説の樹立せられた過程
三 契沖の萬葉註釋に於ける訓點研究の一特色――假名遣研究の出發點
四 契沖の假名遣觀の成長
イ 上代假名遣に統一條理あることの發見
ロ 假名遣に通と別との存在すること
ハ 通別の排除 上代假名遣の條理に對する認識の確立
二 語義の標識としての假名遣觀の成立
五 代匠記の註釋と假名遣研究との交渉
六 契沖の中古文獻學と假名遣研究との交渉
結
時枝誠記「古典註釋に現れた語學的方法」(京城帝國大學法文學會編日本文化叢考中)