杉本つとむ
八坂書房
序論 十六~十九世紀、翻訳文化の背景
1翻訳語の方法と史的展望 オランダ語の学習と翻訳
2長崎通詞と翻訳
3蘭日対訳辞典"ドゥーフ・ハルマ"の成立と流伝
4近代翻訳語の成立と展開
訳語・訳詩の背景と条件
1本邦初訳「眼科新書」翻訳の事情
2西欧詩歌の翻訳・創作と新体詩の源流
3鎖国と西欧ヒューマニズムの発見 貧院・幼院・病院の翻訳と認識
4〈人称〉の発見ととまどい ヨーロッパの個人主義を翻訳する
5ケルキの鼠とヨーロッパ精神 格言・箴言・諺と翻訳
6ヨーロッパ文学「漂荒紀事」の翻訳
7鎖国と詩歌・訳詩への断想
8〈蘭学事始〉とその問題点
西欧文化・科学の摂取と人的要素
1医聖ヒッポクラテス・ソクラテスと秘伝書
2中野柳圃と翻訳・蘭語の研究
3大槻玄沢と戯作「医者あき人」
4適塾の人間教育と明治啓蒙思想の原点
5「医戒」の翻訳と医の倫理
6橋本左内と外国語の学習
7明治における洋学と漢学-鴎外と漱石と外国語
余論 オランダにおける日本学の伝統と史的展開