石山茂利夫
『今様こくご辞書』読売新聞社
一九九八年十年八月十五日
まえがき
凡例
本書で使った辞書
「いさめる」 崩れた上下関係、目上も目下もない?
「鳥肌が立つ」 嫌悪感薄れ? プラスイメージにも
「何気に」 日本語の流れに逆行する新語
「まくま(幕間)」 誤読ではな<、ま<あいとは間の違い?
「かって」 -旧仮名世代の弱み
「シュミレーション」 発音しづらい「ミュ」の変化は日本語なまリ?
「一声を一あらげる」 もう一つの「ら」抜け言葉
「今だに」 意味は似てても「未だに」とは別?
「生きざま」 「死にざま」から出来た新語
「生き急ぐ」 行き着<先は、はるかロシアか
「効を奏する」 日本語の中の漢語に残るあいまいさ
「二の舞を踏む」「-を演ずる」が"元祖"とは言えない
「ヘア」 --枝分かれした意味の始末は?
せいこく
「正鵠を射る」 的は「射る」のに、正鵠は「得る」とは---?
せいこう
「正鵠」 慣用読みのなぞは深まるぱかり。
「──の暁には」 プラスイメージ限定が主流だが
「願わくば」 「は」が「ば」に化けたわけ
「全然」 打ち消しを伴わなければ誤用か
「ナウい」 古臭<なっても語釈はナウいまま
「避難所」 「ジョ」か「ショ」か、それが問題だ
「冥加《みょうが》に尽きる」 極楽と地獄を兼ね備えた言葉
「冥利《みようり》に尽きる」 地獄の意味が消えた……
「魅《み》せる」 魅カ的な"感字"
「こだわる」 新用法の出自に異論
「フラウ」 死語が生きている不思議
「戦前」 第二次世界大戦の前のこと?
「気まりが悪い」 「気恥ずかしい」意からの俗解?
「役不足」 謙遜の意味で使われる理由
「中味」 中身に違いがあるじゃなし---
「エンターテイメント」 「ン」脱落現象の根拠
「大地震」 「オオジシン」派は、今や少数だが
「永久に」 ファンの胸に永遠に残る長嶋茂雄の現役引退あいさつ
「ひと段落」 書き言葉にも出現、広まる下地十分
「異和感」 この表記に違和を感じるか
「アルバイト」 戦前と戦後て意味ががらりと変じた語
「順風満帆《じゅんぷうまんぽ》」 お年寄りにも多い誤読
「仕事」 油断ならない"意表文字"
「たれ」 司馬遼太郎さんが好んだ言葉
「始めまして」 -はじめましての怪-
あとがきに代えて
参考文献
索引 巻末