室町時代の四代将軍足利義持の時代に戰亂のため國産品が不足せしため、明國から生糸を輸入して織物の原料に用いたが、その糸には毎斤銅印一個を添えて合同の證としたのが始まりである。その形状字體が頗る風雅に富んでいたため、後にはこれを文具に利用する者も多かったという。 こんな糸くんなと娘使ふ也 (安永) 糸印の机の側に猫晝寢 (天保)