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葛原詩話標記     一卷          豬飼彦博著
 豬飼彦博、字は希文、敬所と號す、通稱は太郎右衞門、近江の人、巖垣龍溪の門人なり、人と爲り謹慇にして、記性に富めり、凡そ書を讀むに、一たび目に觸るれば終身忘れず、經史の外、博く群書に渉れり、大和の谷三山の質問數十條に答へたるが如き、以てその博識の一端を見るに足る、最も經書に明かに、特に三禮に精通せり、「讀禮肆考」の著あり世に行はる、又、大田錦城の九經談を批評し、頼山陽と南北朝の正統を論ずるが如きは人の熟知する所なり、晩年に津藩に聘せられて優遇を受けたう、其の兩目を失ふに及び、尚ほ藩侯に侍して經義を講じたり、弘化二年十一月十日歿す、年八十五。 此書原本は余の家藏にして、葛原詩話の欄外に敬所翁が自筆にて記せり、今之を鈔出して一卷とし、假りに標記と名づけたり、(敬所翁、四書標記の著あるに因む)僅々十四條に過ぎずと雖、希覯の書なれば、茲に掲ぐることゝせり、原本には松蘿館の印を押せり、(摸刻して目録の背に載す)、松蘿館は巖垣氏の號にして、龍溪は葛原詩話に序を載せたり。

葛原詩話標記目録
卷一
 載筆一     雲兜一     御所、仙洞二   冰雪容二
 倒用文字二   覆杯有二義三
卷二
 惱公、負公三  開爐三   唐花、唐子三  坪四
卷三
 吾妻鏡跋四
卷四
 番四     總評四
目録終


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Last-modified: 2022-08-08 (月) 10:08:03