西沢実
『脚本とは その歴史と実際』
芸術教育叢書(教育史料出版会)
1980年1月24日第1刷発行
はじめに
I 劇脚本の発生
1 東西お芝居事始め(1)〈幕開きはストリップ〉
2 東西お芝居事始め(2)〈裸道中・ギリシャ喜劇の始まり〉
3 「オレステイア」三部作〈堂々たる脚本家アイスキュロス〉
4 三大悲劇詩人の「エレクトラ」〈三人三様の"電気虎"〉
5 推理ドラマ「オイディプス」〈踵腫王〉
6 ギリシャ喜劇「リューシストラテー」〈性封鎖で戦争反対〉
7 劇作家は古来"センセイ"〈古いギリシャ語でディダスカロス〉
II 日本における芸能の発展と劇脚本
1 伎楽・舞楽〈その伝来と興亡〉
2 散楽・猿楽〈そのまねをした僧による延年〉
3 現存する日本最古の劇脚本〈延年の風流・連事〉
4 能・狂言との相似〈熟してゆく機会〉
5 観阿弥出世〈新芸能の大担な摂取 猿楽変貌〉
6 南阿弥・観阿弥・モナミ〈時宗と阿弥号〉
7 観阿弥の代表作〈颯爽「自然居士」〉
8 世阿弥の脚太〈その作法・序破急論〉
9 観阿弥と世阿弥の作風〈剛と柔〉
10 十郎元雅の作品A漂う運命の暗い影〉
11 小次郎信光の作品〈ワキの自己主張「安宅」〉
III 近代脚本の成立
1 居直った現代劇「狂言」〈痛烈な風刺〉
2 新民衆劇・人形浄瑠璃の出現〈三味線登場〉
3 歌舞伎劇の創生〈阿国につづけ〉
4 近松門左衛門の世界〈悲恋「曽根崎心中」〉
5 「歌舞伎」戯曲…構造論〈竪筋・横筋〉
6 シェイクスピア・モリエール・イプセン〈西洋の戯曲〉
IV 放送の劇脚本
1 放送のはじまり〈「もしもし聞こえますか」〉
2 ラジオドラマ〈その脚本入門〉
3 二人称ドラマ〈「架空実況放送」〉
4 素材から作品へ(1)〈原稿用紙に向かう〉
5 素材から作品へ(2)〈作者の眼〉
6 テレビドラマ〈チャイェフスキーの脚本〉
7 劇 この劇しい虚構・闘い
あとがき