鈴木博(一九八四)『室町時代語論考』清文堂出版


 序                       土井忠生先生

第一部 語誌
一 「カガシ」の語源
二 狂言用語「ガゴウジ」の語源は「元興寺」にあらず
三 京言葉「ハンナリト」の誕生
四 オ段長音開合からの考察
 (一) アイソウ(愛崇・愛想)
 (二) ヒナタボッコウ
 (三) ボウ〳〵ト
五 抄物語彙考
 (一) ベンタウ(便当・弁当)
 (二) 副詞「ナック」
 (三) ミチレナイ
 (四) ヤマスル
 (五) ウラ思イ・猶豫
 (六) 動詞「コク」

第二部 抄物各種 資料性と言語
  六 抄物概説
   付「長者」の清濁
  七「蒙求抄」の先抄本
   (一) セイジ(世事)
   (二) セド京上
   (三) フルシイ
   (四) ギャウドウの下入
  八「大成和抄』
   (一)諸本
   (二) 四字ヲ名詮悪シト云
   (三) ウッタウシイ
   (四) サウカウ(草合・草冠)
   (五) ネマル
  九 「四河入海』の二写本の比較
 一〇 「三体詩抄』諸本概観
 一一 叡山文庫蔵の「錦繍段抄」
   付説1 「周易抄」の「ダ」
   付説2 「ヒサゴ」と「ヒシャク」
 一二 『長恨歌抄」に見る宣賢の講解態度
   (一) 「瓦」の解
   (二) 梨から桃李へ
 一三 「玉塵」の二写本の関係瞥見
   補説 「七書」の読み
 一四 医学の抄物二、三
     -一栢・道器・玄朔-

第三部 音韻・文法
 一五 オ段音に後続する「ほ」の長音化過程
     ――抄物・キリシタン資料における――
 一六 中世国語におけるバ行音とマ行音との交替
 一七 ロドリゲス『日本大文典」の関東方言の条の解し方

第四部 国語史的立場から中世のなぞなぞを解く
 一八 中世の謎についての国語学的考察
 一九 『日本書紀抄』のハ行音記述
     -永正のなぞ「母には二たび」の解きへの支証
 二〇 中世の謎々を解く
  (一) 『月庵酔醒記」の「なにそ」
  (二) 「あたうかたり」
  (三) 香川大学蔵「謎立」から
  (四) 宸筆本「なぞだて』から
    参考文献
 二一 永正のなぞ「一こってう」私解
  付「一里ほほうさいやれ」続貂

あとがき
  本書所収論稿の原題と初出年時一覧
索引
  i 語句索引
  ii 事項索引


本書所収論稿の原題と初出年時一覧
第一部
 一 語源追求の方法ーカガシの場合ー 「国語国文」51巻10号 昭和五十七年十月
   教科書断想ーカガシ・七ー 「図書館だより・きょういく」(滋賀大学附属図書館教育学部分館)PART II 30号 昭和五十八年二月(∴本書では後半を省略)
 ニ ガゴウジ元興寺説を否定する 「国文学攷」80号 昭和五十三年十二月
 三 「はんなりと」小考 「滋賀大国文」9号 昭和四十七年一月
 四 オ段長音開合存疑例――アイソウ・ヒナタボッコウ・ポウ〳〵ト 「国語史への道 上 土井先生頌寿記念論文集』(三省堂)昭和五十六年六月
 五 抄物語彙考 「国文学攷」21号(特集・中世国語学) 昭和三十四年七月(∴「ベンタウ」「ナック」「ミチレナイ」「ゴクシン」「ヤスマル」の中、本書
   では「ゴクシン」を省く)
   抄物語彙雑考 「国文学攷」23号(土井忠生先生還麿記念特集)昭和三十五年五月(∴「ウラヲモイ・猶豫」「コク」「ギセイ」の中、本書では「ギセ
   イ」を省く)

第二部
 六 しょうもの抄物 『国民百科事典』7巻(平凡社)昭和五十二年九月
 七 蒙求抄の先抄本の用語についての小考ーセイジ・セド京上・フルシイ・ギャウドウの下入ー 「滋賀大国文」19号 昭和五十六年十月
   (∴鳥居裕契氏と連名)
 八 『大成和抄』のことばー諸本・四字ヲ名詮悪シト云・ウッタウシイ・サウカウ・ネマルー 「滋賀大国文」22号 昭和五十九年六月
 九 四河入海についてー東福寺所蔵本と両足院所蔵本との比較小見ー「国語国文」35巻5号(遠藤嘉基博士還暦記念国語学特輯第一)昭和四十一年五月
一〇 室町時代における漢籍講解の研究-特に三体持抄諸本についてー「第十七回 事業報告書 昭和五十四年度」(三島海雲記念財団)昭和五十五年十一月
一一 叡山文庫蔵の錦繍段抄について 「国文学攷」66号 昭和五十年三月
一二 長恨歌抄について――宣賢の講解態度―― 「国語国文」46巻4号(浜田敦教授退官記念国語学特輯第一)昭和五十二年四月
一三『玉塵』についてー叡山本は果たして国会本(系)からの転写本か?――「国文学攷」72・73合併号(中世語特集)昭和五十一年十二月
一四 医学の抄物二三―一栢.道器.玄朔ー 「国語国文」45巻6号 昭和五十一年六月

第三部
一五 オ段音に後続する「ほ」の長音化過程ー抄物.キリシタン物におけるi 「国文学攷」28号(斎藤清衞先生古稀記念特集)昭和三十七年五月
   (∴浜崎賢太郎氏と連名)
一六 中世国語におけるバ行音とマ行音との交替「昭和三十三年研究会誌」(京都市立高等学校国語研究会)創刊号 昭和三十四年三月
一七 ロドリゲス日本大文典の関東方言の条に関して 「国語学」45集 昭和三十六年六月

第四部
一八 中世の謎について一国語学的考察のもとにー 「仏教大学研究紀要」52号 昭和四十三年三月
一九 日本書紀抄のハ行音記述-永正のなぞだて「母には二たび」の解きへの支証―― 「国語国文」47巻9号 昭和五十三年九月
二〇 中世の謎々を解く 「滋賀大学教育学部紀要」29号 昭和五十五年三月
二一 一こつてうー永正十三年「なぞだて」私解ー 「滋賀大国文」12号 昭和四十九年十一月


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Last-modified: 2022-08-08 (月) 09:39:26