放送用語 (語彙)
ラジオ放送を始め、街頭放送・校内放送・選挙放送、宣伝放送、さらに新しく始まったテレピ放送などがあるが、広く放送に使われることば。これらに共通する現象は、すべてが純粋に音声言語であること、話し手の姿は聞き手から見えぬこと、大衆を相手に話しかけるものであることで、マイクロプォン(別項)という機械を通ずるものだということである。このために、聞き手に直ちに理解されるということに重点が置かれなげればならず、まぎれの少ない発音・語彙・文体が望ましい。欧米特にアメリカでば各大学にスピーチ学部があって、音声言語?の研究が盛んであるが、日本にあってはこの方面はかなりないがしろにされていた。ことにスクリプトによって放送する場合には、原稿の上から文字言語?の影響することが少なくない。日本放送協会などでは、放送用の語彙として、難語の言いかえ、特に農業や気象についての用語の標準化に努めている。しかし語彙にとどまらず、文型・文体・発声(各別項)など話しことぼの各方面にわたって問題がある。日本では東京語(別項)の標準的なものが放送に採用されているが、要するに、耳で聞いてわかりやすく、正しく、しかも美しいことば、これが放送用語の備えるべき、根本的な要件で、標準語(別項)の確立には放送が大きな役割を演じる。       〔ダテ・ノリオ〕
 〔参考〕
放送のことば?』山村恒雄・秋田雪雄(文部省国語シリーズ)。
難語言いかえ集?』(日本放送協会編)。
日本語アクセント辞典?』同上。
アナウンス読本?』同上。
言葉の使い方?』田代晃二。

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