海老澤有道
『日本の聖書 聖書和訳の歴史』
講談社学術文庫
1989年12月10日 第1刷発行
ISBN:4-06-158906-7
『学術文庫』版まえがき
原本はしがき
新訂増補版序(原本)
第一章 キリシタン時代の聖書
1 ヤジロウ訳『サン・マテウスのエワンゼリヨ』と「十のマダメントス」
2 フェルナンデスとフロイス訳福音書
3 『日本のカテキズモ』和文稿本 エヴォラ屏風下張文書《びようぶしたばりもんじよ》
4 『御主《おんあるじ》ゼスキリシトの御パションの事』
5 バレト写本と『ドミニカの抜書《ぬきがき》』
6 『ドチリナ・キリシタン』
7 京都版『新約聖書』
8 『さんたまりやのおひしよ』 『耶蘇《ヤソ》教写経』
第二章 蘭学者の聖書知識
1 新井白石《あらいはくせき》の『西洋紀聞』
2 禁書および蘭書の流入
3 山村昌永《やまむらしようえい》の『西洋雑記』とその系統
4 平田篤胤《ひらたあつたね》の『本教外篇《ほんきようがいへん》』
5 小関三英《こせきさんえい》訳『吉利支《キリシ》略伝』 モリソン号の渡米
6 『和蘭宝函《オランダほうかん》日本之部』
7 箕作阮甫《みづくりげんぽ》『読《どく》旧約全書』と勝海舟《かつかいしゆう》の詩篇歌
第三章 海外における聖書和訳
1 モリソン・ミルン漢訳『神天《しんてん》聖書』
2 ギュツラフ訳『約翰《ヨハネ》福音之伝』と『約翰上中下書』
3 S・W・ウィリアムズ訳の聖書
4 ベッテルハイム訳の聖書
第四章 禁教下における聖書和訳
1 C・M・ウィリアムズ訳「十誡」と『マタイ福音書』
2 ヘボンの漢訳聖書転訳
3 ヘボン訳『真理|易知《いち》』と『三要文《さんようもん》』
4 フルベッキ訳の聖書
5 ジョセフ彦《ひこ》の創世記物語
6 ゴーブル訳『摩太《マタイ》福音書』
7 ヘボン・ブラウン訳福音書
8 聖書の献上
第五章 教外者の聖書知識
1 漢籍教書の流布
2 石川彝《いしかわつね》訳編『西洋夜話』と永田方正訳『西洋教草』
3 田島象二《たじましようじ》訳『馬太《マタイ》氏遺伝書』
4 干河岸貫一訳《ひがしかんいち》『両約全書自語相違』
第六章 翻訳委員会訳新約聖書
1 翻訳委員社中
2 委員訳分冊聖書と『新約全書』
3 一八七五年版『路加《ルカ》伝』と一八七六年版『羅馬《ロマ》書』
4 委員訳分冊聖書の正誤表
5 真片仮名・五号・六号・四号活字・平仮名版分冊聖書
第七章 旧約聖書の翻訳
1 パーム訳編『偶像非神論』
2 東京聖書翻訳委員会訳旧約聖書
3 C・M・ウィリアムズ訳『朝晩禱文、附リタニー』
4 チェンバーレン訳「讃美之歌」
5 フルベッキ訳「詩篇」
6 旧約聖書の翻訳委員
7 分冊旧約聖書の刊行
第八章 N・ブラウン訳新約聖書
1 『志無也久世無志与《しんやくぜんしよ》』
2 ホワイト校訂『馬太《マタイ》伝』と横浜浸礼教会版『新約全書』
3 川勝鉄弥改訂『新約全書』
第九章 特殊聖書と聖書協会
1 漢訳聖書の訓点本
2 原胤昭《はらたねあき》和漢対訳『新約聖書』と小嶋法竜訓点聖書
3 ヘボンのローマ字聖書
4 カラゾルスとピアソンの『新約略解』
5 井深梶之助《いぶかかじのずけ》訳『馬可《マコ》伝俗話』
6 パームの口語訳『路加《ルカ》伝十五章』
7 バチェラー訳のアイヌ語聖書
8 中川書店版『英和対照新約全書』
9 三聖書会社の事業合同
10 初期の聖書釈義書
第十章 明治カトリックの聖書和訳
1 プティジァン准『聖教初学要理』と『聖教日課』
2 プティジァン准『後婆通志与《ごばつしよ》』
3 『旧新両約聖書伝』と『耶蘇《ヤソ》言行紀略』
4 高橋五郎訳『聖福音書』
5 ラゲ訳『新約聖書』
第十一章 正教会の聖書和訳
1 『日誦経文《につしようけいもん》』と『小祈禱書』
2 正教会の訓点『新約全書』
3ニコライ訳『新約』
第十二章 新約聖書の大正改訳
1 聖書改訳の機運
2 左近義弼《さこんよしすけ》訳聖書
3 改訳『マコ伝福音書』
4 大正改訳『新約聖書』
原本あとがき
付録「主禱文」訳例
解説
書名・人名索引
川島第二郎