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新撰大阪詞大全は袖珍本で、難波方言をいろは順に集めて解...
(上略)武備権柄の武家詞、入我我入に解すれど聞とりがた...
とあるので、その内容は推し量られる。作者は「上かた風のな...
本大系には潁原退蔵氏の襲蔵されてゐる版本を用ゐた。鈴鹿...
難波の方言に関しては別に文政二年に成つたと見える浪花方...
<Div Align="right">国語学大系</Div>
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//<!--『大阪詞大全』
//
//(江戸時代末期成立。本翻刻は、後刻の天保15年刊本の写本...
//
//新撰大阪詞大全
//
//
//い
//
//いれるとは 酒(さけ)を呑こと
//いしとは 同ちやわんのこと
//いけんとは よろしからぬこと
//いかんとは 同
//いなすとは そしること
//いんだとは わるなつたこと
//いけずとは わるい人
//いがめるとは ものをとること
//いらふとは 人をこなすこと
//いろとは 忍(しのび)つまのこと
//いはひたをすとは ねること
//いじかめるとは ものをとること
//いがみとは 悪ものゝこと
//
//
//ろ
//
//ろてんとは 男こんのこと
//ろたとは にせ物のこと
//ろつぷくとは 懐胎(はらむ)のこと
//ろをゝすとは いねむること
//ろくじやない わるいといふこと
//ろくまとは ゑたのこと
//
//
//は
//
//八兵衛とは しのび男のこと
//はめるとは たぶらかすこと
//ばらすとは やすふうること
//はなとは わか身のこと
//はちとは かしましき人
//はんつとは かたましき人
//八り半とは さつまいも
//はしりとは 水ながしのこと
//はねんとは たへなきこと
//はなされぬとは さうだんができぬ
//はうくわんとは 大尽(たいじん)のこと
//
//
//に
//
//にた山とは 似せものゝこと
//にんぎやうとは はたらかぬもの
//にへるとは はらたつこと
//
//
//ほ
//
//ぼさくとは つぶやくこと
//ほげたとは くちのこと
//ほげたたゝく ものいふこと
//ほでとは 手のこと
//ほだとは あしのこと
//ぼんとは すむところのこと
//ぼくるとは もむこと
//ぼさまわし 下女(げじよ)のこと
//(国語学体系は「ぼさまわう」)
//ほたへるとは くるふこと
//ぼくとは しからるゝこと
//ほとけとは 気(き)のよい人
//ぼうとは 貴人(きにん)の権威(けんい)のこと
//ほぞがおちた しあんきわめたこと
//
//
//へ
//
//へたとは 女(おんな)のこと
//へたかるとは 跪(ひざまづく)こと
//へたはるとは ひしげること
//へしやはるとは 同
//へこたへるとは まちがふこと
//へことは 同
//べらぼうとは あほうのこと
//へげたれとは 同
//へんもないとは せんがないといふこと
//へんてつもない 同
//へるとは よけること
//べいすけとは 百文(ひやくもん)のこと
//
//
//と
//
//どといふことぱゝすへての発(ほつ)
//語(ご)なりたとへは きちがいを
//どきちがい ぬす人をどぬす
//ひと こじきをどこしき
//ひつこひといふをどひつこひ
//といふたぐひいくらもある
//へし 余(よ)はおしてしるへし
//とこぼへるとは なくこと
//どろとは とりへなき人
//どさとは 同
//とつているとは 承知しているといふこと
//とつたとは 同
//としまとは としをおふこと
//どせんにんとは 物しりがほする
//どふみやくとは わるいといふこと
//どてらとは ふるわた入(いれ)のこと
//どんざとは 同
//どがちやがとは とりまきるゝこと
//とゞめさしたとは 物のおさめしたこと
//とらとは 酒(さけ)のなまゑひのこと
//どうづくとは 人をたゝくこと
//どやすとは 同
//どくとは いじいふをこと
//どざへもんとは 川(かは)ながれのこと
//どざへもんとは やくにたゝぬ人(ひと)
//どたまとは つむりのこと
//どんばらとは はらのこと
//
//
//ち
//
//ちやんとは せにのこと
//ちん/\とは なかのよいこと
//ちよろまかす ものまぎらかしてとる
//ちよんのまとは ちとのかけのまといふこと
//ちをいふとは まにあわんこといふといふこと
//ちんからりとは 干(ひ)ざかなのこと
//
//
//り
//
//りかんがすかん かんがへちがひのこと
//りくとは りくつのこと
//
//
//ぬ
//
//ぬけるとは わするゝこと
//ぬかすなとは 物いふなといふこと
//ぬくゐとは あほうのこと
//ぬくとは てぬきすること
//ぬくとは 物をぬすむこと
//
//
//を
//
//をそゐとは 間にあわぬこと
//おかとは かをのこと
//おるすとは 人のいふことをゑきかぬ
//おぎやがれとは やめよといふこと
//おやつとは きちがひのこと
//おろすとは たゞもらふこと
//おやまとは 女郎(じよろ)のこと
//おだてるとは そやすこと
//おがむとは あやまること
//おとぼねたゝくとは ものをいふこと
//おどれとは おのれといふこと
//おつとは まへめな人のこと
//おちやのことは てがるいこと
//
//
//わ
//
//わるゆきとは そんのたつこと
//わんぼとは たわらのこと
//わんぼとは いるいのこと
//わたとは やわらかな人
//わらとは にがこといふこと
//わけなとは わけがないこと
//わたつてみるとは いふてみること
//わなにかゝるとは たぶらかさるゝこと
//わるとは うちあけていふこと
//わめくとは いかること
//わる手(て)形とは 不首尾(しゆび)なこと
//
//
//か
//
//がきとは 子供のこと
//がるとは かしこがること
//がるとは すいかること
//かぢるとは 諸事けいこのしかけをいふ
//がくやとは 内(ない)しやうのこと
//かむとは しからるゝこと
//かいがまわらぬとは 世渡(よわたり)の致(いたし)にく...
//かすとは わるいこと
//かいだとは 聞(きい)たといふこと
//がらとは 人柄(ひとがら)などのこと
//がてらとは 両用(りようよう)につかふこと
//がさとは がさつものゝこと
//がいめろとは がさつな女のこと
//かんだりとは あやまるといふこと
//
//
//よ
//
//よなきとは 夜商人のこと
//よたかとは やほつのこと
//よめぬとは さとられぬといふこと
//よこれとは わるものゝこと
//よりもとは おびぼれのこと
//よいとりとは 大尽(じん)のこと
//よいしゆとは 分限者(ぶげんじや)のこと
//よしにせいとは やめいといふこと
//よかとは よいといふこと
//よまいごとゝは くりこといふこと
//よだれながす うつゝになること
//よたんぼとは 酒(さけ)のゑひのこと
//
//
//た
//
//たまとは おかしらのこと
//たくとは いゝそへること
//だいほとは たいこんのこと
//たるとは 酒のみのこと
//だいこくとは ぼうずの妻
//だいとは がうげんいふこと
//たんとは 同
//たいへいらくとは じまんすること
//たことは ぼうずのこと
//だしとは さきにつかふこと
//たろとは 人をたぶらかす
//だんづくとは りくつばること
//たれるとは へんがいすること
//たくるとは 手(て)ぬきすること
//たろしとは やましのこと
//たゞけるとは むりをいふこと
//だんしうとは 旦那(だんな)のこと
//だゝぼだとは わけなしのこと
//だゞとは せうたいなしのこと
//だんちとは かくだんちかふたこと
//
//
//れ
//
//れゝつとは ほれたこと
//れきまとは せにかねのこと
//
//
//そ
//
//そろまとは ぬるい人のこと
//そつくびとは くびのこと
//そうかとは やほつのこと
//ぞめきとは まことならぬこと
//
//
//つ
//
//つうとは すいといふこと
//つめとは しわゐこと
//つん/\とは あひてならぬこと
//つけたとは しそこなふたこと
//つけとは 同
//づるいとは しつかりとせぬこと
//づぶいとは りづよいこと
//つぼとは そんなこと
//つくとは そんかけること
//づくとは ぼうずのこと
//つちとは いなか人のこと
//づだいとは 酒のゑひのこと
//づるとは さみせんのこと
//つかみとは まいないとること
//
//
//ね
//
//ねたとは たをれたること
//ねんがあいたとは やくにたゝぬといふこと
//ねんぶつかうとは 大ぜい女をなぶること
//ねついふとは むりいふこと
//ねがなつたとは 相談(そうだん)ができたこと
//ねついとは ねづよいこと
//
//
//な
//
//ながすとは いひふらすこと
//ながすとは 手ぬきすること
//なぐるとは 手ぬきすること
//なげるとは 物をやすふうること
//なへるとは よわるといふこと
//なくとは 交合(こう/\)するをいふ
//なみだかけるとは あわれむこと
//ならずとは わるい人のこと
//なみとは ねんいれぬこと
//なりとは らいびやうやみ
//なりあがりとは にはかぶげんしやのこと
//なきごととは くやみことをいふ
//ないものくをとは むりをいふ人のこと
//なくとは しゆつくわいいふこと
//なまじやとは よふにた物のこと
//なむとは しあんせずにものことをする
//なんばにとは ねふかにてたいた物
//なんちとは 難波(なんば)しん地のこと
//なれのはてとは 遊女のはてといふこと
//なこふとぐちとは 物をつくろふていふこと
//なをしとは ゑたのこと
//なさけとは このことば二ツとも
//なさけないとは 其時のごんびにて
//其心をしるべし 心わるいことに
//なさけといふこともありなさけ
//ないといふこともあり
//なわとは とりへなき人のこと
//
//
//ら
//
//らくとは いとやすいといふこと
//らんさとは とりみだしたること
//らとは なんこんのこと
//らうそくやとは 独楽(どくらく)すること
//らいしめとは 酒(さけ)をのんたること
//
//
//む
//
//むくとは はじかゝすこと
//むくとは 酒(さけ)をこぼすをいふ
//むしるとは むしりとること
//むすとは 息子(むすこ)、娘(むすめ)のこと
//むすとは いやがらすこと
//むねとは むねのわるいといふこと
//むかつくとは はらのたつこと
//むか/\とは 同
//むらとは ゑたのこと
//
//
//う
//
//うつとは またぐらのにほふこと
//うちころすとは しちにおくこと
//うんつくとは うつけのこと
//うふとは よくしつていること
//うぶとは 生(うまれ)のまゝといふこと
//
//
//ゐ 口のいの字にあり
//
//
//の
//
//のんだとは せうちしたといふこと
//のしるしとは のらのこと
//のせるとは すゝめること
//のるとは すゝむこと
//のたとは くるしむこと
//
//
//お 口のをの字にあり
//
//
//く
//
//くされとは このことははすへて
// 助語にもちゆたとへば しくされ
// おきくされ くらゐくされ この類(たぐひ)
// いくらもあるべし
//くそとは やくにたゝぬこと
//くわぬとは 気にあわぬこと
//くわぬとは たぶらかされぬといふこと
//くわんおんとは しらみのこと
//ぐんにやりとは よわつたこと
//ぐんしとは もくろみする人
//くだとは おなしこといふこと
//くろいとは くろとゝいふこと
//ぐりとは さきぐりすること
//くたばるとは しぬこと
//くさいとは うたがわしきこと
//ぐるとは なれあふこと
//
//
//や
//
//やまかとは 女房(ぼう)のこと
//やきもちとは りんきすること
//やすげんたんとは やす女郎(ろ)のこと
//やしりきるとは 男色すること
//やぢとは おやぢのこと
//やぼとは ばなれぬ人
//やまいづくとは よわること
//やまいなしとは あほうのこと
//やりとは きつといふこと
//やつとは きちがいのこと
//やつとは 好色(こうしよく)する人
//やすいとは 下卑(げび)たること
//やんぐわおこすとは はらたつること
//やぶれとは 悪(わる)ものゝこと
//やくたいとは めいわくなこと
//
//
//ま
//
//まらになつたとは たゞじやといふこと
//まくらうちとは うちはのこと
//まるとは すつぽんのこと
//まるいものとは ぜにかねのこと
//まくきるとは くちびらきすること
//まげるとは ぬすむこと
//まへめなとは 少うとき人
//まめずきとは 好色(こうしよく)のこと
//まにあいとは うそいふこと
//まつしやとは (原本此文 訳語ヲ欠ク=書写者注記)
//
//
//け
//
//けたいなとは いま/\しいこと
//けちくそとは 同
//げんがわるいとは きゑんわるといふこと
//けがわるいとは 同
//けいとは 同
//けむとは おやぢのこと
//げんさいとは 女のこと
//けんべきとは 気につかへること
//けんゑつとは ときやくすること
//けれんけつとは ぎよろつくこと
//けぶさいとは うたがわしいこと
//けたとは よるしやうるりかたりあるくこと
//けいがいるとは じやまのいること
//げんざんこうとは 万事(はんじ)じきにとりあつかふこと
//ふくれるとは はらたつること
//ふくとは じまんすること
//ふいたとは いふたといふこと
//ふむとは 人にそんをかけること
//ぶさとは 物つくのわんこと
//ふるふているとは おそろしがること
//ふごとは ふなりなこと
//ぶるとは りこぶること
//ふんどしとは 両分すること
//ふしつくとは いじをいふこと
//ふがとは よくねる人
//
//
//こ
//
//こますとは ことばのとめに
// いふたとへは してこます 見て
// こますのるい いくらもあるへし
//こへあげるとは あやまるといふこと
//こへとは 同
//ころすとは しちにおくこと又ハかくすこと
//こけかゝるとは まけてかゝること
//こきやがるとは ものいふといふこと
//ごんべごんにやくとは りのないこと
//こけとは ばなれぬ人のこと
//こそとは かくし女郎(じよろ)のこと
//こそやとは 同やどのこと
//ごねるとは しぬること
//ごけたおしとは みめよき男のこと
//ごすとは ぎんみすること
//こふゐとは りよくなこと
//ごたきるとは ものいふこと
//ごろとは たくみをつぶさるゝこと
//ごんたとは わるものゝこと
//こんだとは のみこんだこと
//ころけとは 芸(げい)子のこと
//
//
//え 奥のゑの字にあり
//
//
//て
//
//てつぼうとは うそいふこと
//てこねたとは しんだこと
//てうすけとは たゞのこと
//てれんとは まぎらかすこと
//てれるとは はじかわしきこと
//てらすとは はじかゝすこと
//ておけばんとは 月水のこと
//てせんじとは 目かくしのこと
//てことは しりおしすること
//てづゝとは ぶきやうなこと
//
//
//あ
//
//あぶらとは ついせういふこと
//あふらとるとは てぬきすること
//あくるとは じやますること
//あげるとは たゞとること
//あついとは おくせぬこと
//あんけつとは あほうのこと
//あめとは たぶらかすこと
//あをいとは みじゆくなこと
//あをたとは ぜにのないもの
//あかんとは らちのあかんこと
//
//
//さ
//
//さへいじとは さしでること
//さいまぐるとは ですぎること
//さすとは さし合あること
//さめるとは あくこと
//さぶいとは びんほうなこと
//さるとは ちよか/\する人
//さゑるとは にぎ/\しきこと
//
//
//き
//
//きねとは 物に練ぬ人
//きめるとは 物をくふこと
//きがとは 酒のこと
//きりあいとは 手銭出(しゆせんだし)のこと
//きはとは 大晦日のこと
//ぎちかわとは つまること
//きれるとは きりやうある人
//
//
//ゆ
//
//ゆするとは いじづよいこと
//ゆうれいとは あてにならんこと
//ゆめとは ないといふこと
//ゆまきとは ふたのゝこと
//
//
//め
//
//めたとは わけのないこと
//めつとは よくふかいこと
//めれんとは 酒のゑいのこと
//めくとは すいめく 人めく のたぐひ
//めろとは おんなのこと
//めがあかぬとは しやべつなき人のこと
//
//
//み
//
//みそとは そそうしたこと
//みずくさいとは ふしんじつなこと
//みつちやくちや ほうそうのこと
//みことは ものよふいふ人
//みだれとは わるものゝこと
//みやげとは ぬいあげのこと
//みせだいことは あとのおとるをいふ
//
//
//し
//
//しやりとは こめのこと
//じゆんさいとは しつかりとせん人
//しこだめるとは ものをとること
//しらとは すりのこと
//しぶとは しわいこと
//しろいとは 素人のこと
//じかとは ぢきといふこと
//しきせとは おぼへたより外に気のきかぬこと
//
//
//ゑ
//
//ゑらいとは すべて発語(ほつご)に
// いふことばなり ゑらい と
// ばかりいふ時はすぐれたと
// いふこゝまろにかなふ 其余(そのよ)は
// 所によりて意味(いみ)大に
// ちがふ たとへは ゑらいよい
// ゑらいわるい ゑらいちい
// さい ゑらいおふきいなどゝ
// いふにて 心得(こころへ)べし
//ゑべすとは つんぼのこと
//ゑじめるとは とるといふこと
//ゑぐいとは 気(き)づよいといふこと
//ゑんかうとは てくせのわるきこと
//ゑんことは 陰門(いんもん)をゆびにてこそぐる...
//ゑんしういくとは 同
//ゑいしゆとは ぶんげんしやのこと
//ゑりにつくとは ぶんげんじやを見てへつらふ
//ゑんばとは さしあたつてといふこと
//
//
//ひ
//
//ひくとは ひゐきすること
//ひくとは 食物(しよくもつ)すうあみのあるを...
//ひくとは ひまをとること
//びたとは ぜにのこと
//ひきさかれとは 女(おなご)のこと
//ひこちばことは ほれたこと
//ひぞるとは はらだつこと
//ひがふるとは しんしやうのおとろふこと
//ひがつくとは 同
//ひだいばことは 内(うち)のさびしいこと
//びらとは いるいのこと
//ひんぬきとは すぐれたること
//びすゐとは かみゆひのこと
//びこつくとは ぶげんしやがほすること
//びんしうとは びんぼうのこと
//ひかざへもんとは がいをいふ人(ひと)
//ひんしよとは ふねのやほつのこと
//ひやすとは わるふいふこと
//
//
//も
//
//もむないとは よふないといふこと
//もくがわれるとは たくみがあらわるゝこと
//もちにつくとは どふともしにくいこと
//もざくるとは あへさがすこと
//もやすとは はらたてるやうにいふ
//もざとは ばなれぬ人(ひと)
//
//
//せ
//
//せうらいとは わけなきこと
//せびたとは ものぬすむこと
//せんにんとは ものしりかほすること
//せきだじんちとは やほつのこと
//せうべんするとは へんがいすること
//せんずりとは どくらくすること
//せふぐわつことはとは ついしやういふこと
//
//
//す
//
//ずるいとは とりしまりなき人
//ずふゐとは よくぶかいこと
//すじことは 同
//すかんぴんとは 銭(ぜに)のないこと
//すぼとは しゆつけのこと
//すことは つむりのこと
//すこたへるとは まちがふたいふこと
//すべるとは いひすぎること
//ずんとは まつすしといふこと
//すいとは 物になれたること
//
//
//市側(いちのがわ)ふてう
//
//一 二 三 四 五 六 七 八 九
//む め さ く ら ま つ た け
//
//
//ざこば ふてう
//
// 一 二 三 四 五
// よそ てん ちから みす いかり
//
// 六 七 八 九
// かい たまや こた けが
//
//
//
//刊記は次の如し(レイアウト無視)
//
//天保十五甲辰六月吉旦刻成
//
//画工 浪華 五山
//筆工 同 花総
//
//大坂心斎橋通順慶町北ヘ入
//書林 柏原屋儀兵衛
//
//
//
//識語に次の如くある
//
//此筆写本一冊ハ 大阪南堀江の能書家蒲田利郎氏の所蔵にか...
//筆写本 総紙数表紙奥書とも卅八枚、外に二枚
//
//
//大阪詞大全 原本 一冊
// 袖珍 曲尺 縱 四寸 横 三寸
// 表紙 浅黄色 和とじ
// 和紙木版刷り本文卅六枚
// 表紙見返し奥書各一枚
//
//
//大正十四年七月九十両日筆写
// 徳山健三
//
//
//
//
//余談―この本とのかかわり―
//
// 平成10年1月某日、私(菊池)は大阪梅田の古書店で買い...
// しばらくしてから、『国書総目録』を調べてみると、所在...
// 「国語学大系」の解題によると、大系の翻刻は初版と思わ...
//
//
//「国語学大系」第20巻の解題を写しておく。
//
//
//
//
//-->
終了行:
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>>
新撰大阪詞大全は袖珍本で、難波方言をいろは順に集めて解...
(上略)武備権柄の武家詞、入我我入に解すれど聞とりがた...
とあるので、その内容は推し量られる。作者は「上かた風のな...
本大系には潁原退蔵氏の襲蔵されてゐる版本を用ゐた。鈴鹿...
難波の方言に関しては別に文政二年に成つたと見える浪花方...
<Div Align="right">国語学大系</Div>
<<
//<!--『大阪詞大全』
//
//(江戸時代末期成立。本翻刻は、後刻の天保15年刊本の写本...
//
//新撰大阪詞大全
//
//
//い
//
//いれるとは 酒(さけ)を呑こと
//いしとは 同ちやわんのこと
//いけんとは よろしからぬこと
//いかんとは 同
//いなすとは そしること
//いんだとは わるなつたこと
//いけずとは わるい人
//いがめるとは ものをとること
//いらふとは 人をこなすこと
//いろとは 忍(しのび)つまのこと
//いはひたをすとは ねること
//いじかめるとは ものをとること
//いがみとは 悪ものゝこと
//
//
//ろ
//
//ろてんとは 男こんのこと
//ろたとは にせ物のこと
//ろつぷくとは 懐胎(はらむ)のこと
//ろをゝすとは いねむること
//ろくじやない わるいといふこと
//ろくまとは ゑたのこと
//
//
//は
//
//八兵衛とは しのび男のこと
//はめるとは たぶらかすこと
//ばらすとは やすふうること
//はなとは わか身のこと
//はちとは かしましき人
//はんつとは かたましき人
//八り半とは さつまいも
//はしりとは 水ながしのこと
//はねんとは たへなきこと
//はなされぬとは さうだんができぬ
//はうくわんとは 大尽(たいじん)のこと
//
//
//に
//
//にた山とは 似せものゝこと
//にんぎやうとは はたらかぬもの
//にへるとは はらたつこと
//
//
//ほ
//
//ぼさくとは つぶやくこと
//ほげたとは くちのこと
//ほげたたゝく ものいふこと
//ほでとは 手のこと
//ほだとは あしのこと
//ぼんとは すむところのこと
//ぼくるとは もむこと
//ぼさまわし 下女(げじよ)のこと
//(国語学体系は「ぼさまわう」)
//ほたへるとは くるふこと
//ぼくとは しからるゝこと
//ほとけとは 気(き)のよい人
//ぼうとは 貴人(きにん)の権威(けんい)のこと
//ほぞがおちた しあんきわめたこと
//
//
//へ
//
//へたとは 女(おんな)のこと
//へたかるとは 跪(ひざまづく)こと
//へたはるとは ひしげること
//へしやはるとは 同
//へこたへるとは まちがふこと
//へことは 同
//べらぼうとは あほうのこと
//へげたれとは 同
//へんもないとは せんがないといふこと
//へんてつもない 同
//へるとは よけること
//べいすけとは 百文(ひやくもん)のこと
//
//
//と
//
//どといふことぱゝすへての発(ほつ)
//語(ご)なりたとへは きちがいを
//どきちがい ぬす人をどぬす
//ひと こじきをどこしき
//ひつこひといふをどひつこひ
//といふたぐひいくらもある
//へし 余(よ)はおしてしるへし
//とこぼへるとは なくこと
//どろとは とりへなき人
//どさとは 同
//とつているとは 承知しているといふこと
//とつたとは 同
//としまとは としをおふこと
//どせんにんとは 物しりがほする
//どふみやくとは わるいといふこと
//どてらとは ふるわた入(いれ)のこと
//どんざとは 同
//どがちやがとは とりまきるゝこと
//とゞめさしたとは 物のおさめしたこと
//とらとは 酒(さけ)のなまゑひのこと
//どうづくとは 人をたゝくこと
//どやすとは 同
//どくとは いじいふをこと
//どざへもんとは 川(かは)ながれのこと
//どざへもんとは やくにたゝぬ人(ひと)
//どたまとは つむりのこと
//どんばらとは はらのこと
//
//
//ち
//
//ちやんとは せにのこと
//ちん/\とは なかのよいこと
//ちよろまかす ものまぎらかしてとる
//ちよんのまとは ちとのかけのまといふこと
//ちをいふとは まにあわんこといふといふこと
//ちんからりとは 干(ひ)ざかなのこと
//
//
//り
//
//りかんがすかん かんがへちがひのこと
//りくとは りくつのこと
//
//
//ぬ
//
//ぬけるとは わするゝこと
//ぬかすなとは 物いふなといふこと
//ぬくゐとは あほうのこと
//ぬくとは てぬきすること
//ぬくとは 物をぬすむこと
//
//
//を
//
//をそゐとは 間にあわぬこと
//おかとは かをのこと
//おるすとは 人のいふことをゑきかぬ
//おぎやがれとは やめよといふこと
//おやつとは きちがひのこと
//おろすとは たゞもらふこと
//おやまとは 女郎(じよろ)のこと
//おだてるとは そやすこと
//おがむとは あやまること
//おとぼねたゝくとは ものをいふこと
//おどれとは おのれといふこと
//おつとは まへめな人のこと
//おちやのことは てがるいこと
//
//
//わ
//
//わるゆきとは そんのたつこと
//わんぼとは たわらのこと
//わんぼとは いるいのこと
//わたとは やわらかな人
//わらとは にがこといふこと
//わけなとは わけがないこと
//わたつてみるとは いふてみること
//わなにかゝるとは たぶらかさるゝこと
//わるとは うちあけていふこと
//わめくとは いかること
//わる手(て)形とは 不首尾(しゆび)なこと
//
//
//か
//
//がきとは 子供のこと
//がるとは かしこがること
//がるとは すいかること
//かぢるとは 諸事けいこのしかけをいふ
//がくやとは 内(ない)しやうのこと
//かむとは しからるゝこと
//かいがまわらぬとは 世渡(よわたり)の致(いたし)にく...
//かすとは わるいこと
//かいだとは 聞(きい)たといふこと
//がらとは 人柄(ひとがら)などのこと
//がてらとは 両用(りようよう)につかふこと
//がさとは がさつものゝこと
//がいめろとは がさつな女のこと
//かんだりとは あやまるといふこと
//
//
//よ
//
//よなきとは 夜商人のこと
//よたかとは やほつのこと
//よめぬとは さとられぬといふこと
//よこれとは わるものゝこと
//よりもとは おびぼれのこと
//よいとりとは 大尽(じん)のこと
//よいしゆとは 分限者(ぶげんじや)のこと
//よしにせいとは やめいといふこと
//よかとは よいといふこと
//よまいごとゝは くりこといふこと
//よだれながす うつゝになること
//よたんぼとは 酒(さけ)のゑひのこと
//
//
//た
//
//たまとは おかしらのこと
//たくとは いゝそへること
//だいほとは たいこんのこと
//たるとは 酒のみのこと
//だいこくとは ぼうずの妻
//だいとは がうげんいふこと
//たんとは 同
//たいへいらくとは じまんすること
//たことは ぼうずのこと
//だしとは さきにつかふこと
//たろとは 人をたぶらかす
//だんづくとは りくつばること
//たれるとは へんがいすること
//たくるとは 手(て)ぬきすること
//たろしとは やましのこと
//たゞけるとは むりをいふこと
//だんしうとは 旦那(だんな)のこと
//だゝぼだとは わけなしのこと
//だゞとは せうたいなしのこと
//だんちとは かくだんちかふたこと
//
//
//れ
//
//れゝつとは ほれたこと
//れきまとは せにかねのこと
//
//
//そ
//
//そろまとは ぬるい人のこと
//そつくびとは くびのこと
//そうかとは やほつのこと
//ぞめきとは まことならぬこと
//
//
//つ
//
//つうとは すいといふこと
//つめとは しわゐこと
//つん/\とは あひてならぬこと
//つけたとは しそこなふたこと
//つけとは 同
//づるいとは しつかりとせぬこと
//づぶいとは りづよいこと
//つぼとは そんなこと
//つくとは そんかけること
//づくとは ぼうずのこと
//つちとは いなか人のこと
//づだいとは 酒のゑひのこと
//づるとは さみせんのこと
//つかみとは まいないとること
//
//
//ね
//
//ねたとは たをれたること
//ねんがあいたとは やくにたゝぬといふこと
//ねんぶつかうとは 大ぜい女をなぶること
//ねついふとは むりいふこと
//ねがなつたとは 相談(そうだん)ができたこと
//ねついとは ねづよいこと
//
//
//な
//
//ながすとは いひふらすこと
//ながすとは 手ぬきすること
//なぐるとは 手ぬきすること
//なげるとは 物をやすふうること
//なへるとは よわるといふこと
//なくとは 交合(こう/\)するをいふ
//なみだかけるとは あわれむこと
//ならずとは わるい人のこと
//なみとは ねんいれぬこと
//なりとは らいびやうやみ
//なりあがりとは にはかぶげんしやのこと
//なきごととは くやみことをいふ
//ないものくをとは むりをいふ人のこと
//なくとは しゆつくわいいふこと
//なまじやとは よふにた物のこと
//なむとは しあんせずにものことをする
//なんばにとは ねふかにてたいた物
//なんちとは 難波(なんば)しん地のこと
//なれのはてとは 遊女のはてといふこと
//なこふとぐちとは 物をつくろふていふこと
//なをしとは ゑたのこと
//なさけとは このことば二ツとも
//なさけないとは 其時のごんびにて
//其心をしるべし 心わるいことに
//なさけといふこともありなさけ
//ないといふこともあり
//なわとは とりへなき人のこと
//
//
//ら
//
//らくとは いとやすいといふこと
//らんさとは とりみだしたること
//らとは なんこんのこと
//らうそくやとは 独楽(どくらく)すること
//らいしめとは 酒(さけ)をのんたること
//
//
//む
//
//むくとは はじかゝすこと
//むくとは 酒(さけ)をこぼすをいふ
//むしるとは むしりとること
//むすとは 息子(むすこ)、娘(むすめ)のこと
//むすとは いやがらすこと
//むねとは むねのわるいといふこと
//むかつくとは はらのたつこと
//むか/\とは 同
//むらとは ゑたのこと
//
//
//う
//
//うつとは またぐらのにほふこと
//うちころすとは しちにおくこと
//うんつくとは うつけのこと
//うふとは よくしつていること
//うぶとは 生(うまれ)のまゝといふこと
//
//
//ゐ 口のいの字にあり
//
//
//の
//
//のんだとは せうちしたといふこと
//のしるしとは のらのこと
//のせるとは すゝめること
//のるとは すゝむこと
//のたとは くるしむこと
//
//
//お 口のをの字にあり
//
//
//く
//
//くされとは このことははすへて
// 助語にもちゆたとへば しくされ
// おきくされ くらゐくされ この類(たぐひ)
// いくらもあるべし
//くそとは やくにたゝぬこと
//くわぬとは 気にあわぬこと
//くわぬとは たぶらかされぬといふこと
//くわんおんとは しらみのこと
//ぐんにやりとは よわつたこと
//ぐんしとは もくろみする人
//くだとは おなしこといふこと
//くろいとは くろとゝいふこと
//ぐりとは さきぐりすること
//くたばるとは しぬこと
//くさいとは うたがわしきこと
//ぐるとは なれあふこと
//
//
//や
//
//やまかとは 女房(ぼう)のこと
//やきもちとは りんきすること
//やすげんたんとは やす女郎(ろ)のこと
//やしりきるとは 男色すること
//やぢとは おやぢのこと
//やぼとは ばなれぬ人
//やまいづくとは よわること
//やまいなしとは あほうのこと
//やりとは きつといふこと
//やつとは きちがいのこと
//やつとは 好色(こうしよく)する人
//やすいとは 下卑(げび)たること
//やんぐわおこすとは はらたつること
//やぶれとは 悪(わる)ものゝこと
//やくたいとは めいわくなこと
//
//
//ま
//
//まらになつたとは たゞじやといふこと
//まくらうちとは うちはのこと
//まるとは すつぽんのこと
//まるいものとは ぜにかねのこと
//まくきるとは くちびらきすること
//まげるとは ぬすむこと
//まへめなとは 少うとき人
//まめずきとは 好色(こうしよく)のこと
//まにあいとは うそいふこと
//まつしやとは (原本此文 訳語ヲ欠ク=書写者注記)
//
//
//け
//
//けたいなとは いま/\しいこと
//けちくそとは 同
//げんがわるいとは きゑんわるといふこと
//けがわるいとは 同
//けいとは 同
//けむとは おやぢのこと
//げんさいとは 女のこと
//けんべきとは 気につかへること
//けんゑつとは ときやくすること
//けれんけつとは ぎよろつくこと
//けぶさいとは うたがわしいこと
//けたとは よるしやうるりかたりあるくこと
//けいがいるとは じやまのいること
//げんざんこうとは 万事(はんじ)じきにとりあつかふこと
//ふくれるとは はらたつること
//ふくとは じまんすること
//ふいたとは いふたといふこと
//ふむとは 人にそんをかけること
//ぶさとは 物つくのわんこと
//ふるふているとは おそろしがること
//ふごとは ふなりなこと
//ぶるとは りこぶること
//ふんどしとは 両分すること
//ふしつくとは いじをいふこと
//ふがとは よくねる人
//
//
//こ
//
//こますとは ことばのとめに
// いふたとへは してこます 見て
// こますのるい いくらもあるへし
//こへあげるとは あやまるといふこと
//こへとは 同
//ころすとは しちにおくこと又ハかくすこと
//こけかゝるとは まけてかゝること
//こきやがるとは ものいふといふこと
//ごんべごんにやくとは りのないこと
//こけとは ばなれぬ人のこと
//こそとは かくし女郎(じよろ)のこと
//こそやとは 同やどのこと
//ごねるとは しぬること
//ごけたおしとは みめよき男のこと
//ごすとは ぎんみすること
//こふゐとは りよくなこと
//ごたきるとは ものいふこと
//ごろとは たくみをつぶさるゝこと
//ごんたとは わるものゝこと
//こんだとは のみこんだこと
//ころけとは 芸(げい)子のこと
//
//
//え 奥のゑの字にあり
//
//
//て
//
//てつぼうとは うそいふこと
//てこねたとは しんだこと
//てうすけとは たゞのこと
//てれんとは まぎらかすこと
//てれるとは はじかわしきこと
//てらすとは はじかゝすこと
//ておけばんとは 月水のこと
//てせんじとは 目かくしのこと
//てことは しりおしすること
//てづゝとは ぶきやうなこと
//
//
//あ
//
//あぶらとは ついせういふこと
//あふらとるとは てぬきすること
//あくるとは じやますること
//あげるとは たゞとること
//あついとは おくせぬこと
//あんけつとは あほうのこと
//あめとは たぶらかすこと
//あをいとは みじゆくなこと
//あをたとは ぜにのないもの
//あかんとは らちのあかんこと
//
//
//さ
//
//さへいじとは さしでること
//さいまぐるとは ですぎること
//さすとは さし合あること
//さめるとは あくこと
//さぶいとは びんほうなこと
//さるとは ちよか/\する人
//さゑるとは にぎ/\しきこと
//
//
//き
//
//きねとは 物に練ぬ人
//きめるとは 物をくふこと
//きがとは 酒のこと
//きりあいとは 手銭出(しゆせんだし)のこと
//きはとは 大晦日のこと
//ぎちかわとは つまること
//きれるとは きりやうある人
//
//
//ゆ
//
//ゆするとは いじづよいこと
//ゆうれいとは あてにならんこと
//ゆめとは ないといふこと
//ゆまきとは ふたのゝこと
//
//
//め
//
//めたとは わけのないこと
//めつとは よくふかいこと
//めれんとは 酒のゑいのこと
//めくとは すいめく 人めく のたぐひ
//めろとは おんなのこと
//めがあかぬとは しやべつなき人のこと
//
//
//み
//
//みそとは そそうしたこと
//みずくさいとは ふしんじつなこと
//みつちやくちや ほうそうのこと
//みことは ものよふいふ人
//みだれとは わるものゝこと
//みやげとは ぬいあげのこと
//みせだいことは あとのおとるをいふ
//
//
//し
//
//しやりとは こめのこと
//じゆんさいとは しつかりとせん人
//しこだめるとは ものをとること
//しらとは すりのこと
//しぶとは しわいこと
//しろいとは 素人のこと
//じかとは ぢきといふこと
//しきせとは おぼへたより外に気のきかぬこと
//
//
//ゑ
//
//ゑらいとは すべて発語(ほつご)に
// いふことばなり ゑらい と
// ばかりいふ時はすぐれたと
// いふこゝまろにかなふ 其余(そのよ)は
// 所によりて意味(いみ)大に
// ちがふ たとへは ゑらいよい
// ゑらいわるい ゑらいちい
// さい ゑらいおふきいなどゝ
// いふにて 心得(こころへ)べし
//ゑべすとは つんぼのこと
//ゑじめるとは とるといふこと
//ゑぐいとは 気(き)づよいといふこと
//ゑんかうとは てくせのわるきこと
//ゑんことは 陰門(いんもん)をゆびにてこそぐる...
//ゑんしういくとは 同
//ゑいしゆとは ぶんげんしやのこと
//ゑりにつくとは ぶんげんじやを見てへつらふ
//ゑんばとは さしあたつてといふこと
//
//
//ひ
//
//ひくとは ひゐきすること
//ひくとは 食物(しよくもつ)すうあみのあるを...
//ひくとは ひまをとること
//びたとは ぜにのこと
//ひきさかれとは 女(おなご)のこと
//ひこちばことは ほれたこと
//ひぞるとは はらだつこと
//ひがふるとは しんしやうのおとろふこと
//ひがつくとは 同
//ひだいばことは 内(うち)のさびしいこと
//びらとは いるいのこと
//ひんぬきとは すぐれたること
//びすゐとは かみゆひのこと
//びこつくとは ぶげんしやがほすること
//びんしうとは びんぼうのこと
//ひかざへもんとは がいをいふ人(ひと)
//ひんしよとは ふねのやほつのこと
//ひやすとは わるふいふこと
//
//
//も
//
//もむないとは よふないといふこと
//もくがわれるとは たくみがあらわるゝこと
//もちにつくとは どふともしにくいこと
//もざくるとは あへさがすこと
//もやすとは はらたてるやうにいふ
//もざとは ばなれぬ人(ひと)
//
//
//せ
//
//せうらいとは わけなきこと
//せびたとは ものぬすむこと
//せんにんとは ものしりかほすること
//せきだじんちとは やほつのこと
//せうべんするとは へんがいすること
//せんずりとは どくらくすること
//せふぐわつことはとは ついしやういふこと
//
//
//す
//
//ずるいとは とりしまりなき人
//ずふゐとは よくぶかいこと
//すじことは 同
//すかんぴんとは 銭(ぜに)のないこと
//すぼとは しゆつけのこと
//すことは つむりのこと
//すこたへるとは まちがふたいふこと
//すべるとは いひすぎること
//ずんとは まつすしといふこと
//すいとは 物になれたること
//
//
//市側(いちのがわ)ふてう
//
//一 二 三 四 五 六 七 八 九
//む め さ く ら ま つ た け
//
//
//ざこば ふてう
//
// 一 二 三 四 五
// よそ てん ちから みす いかり
//
// 六 七 八 九
// かい たまや こた けが
//
//
//
//刊記は次の如し(レイアウト無視)
//
//天保十五甲辰六月吉旦刻成
//
//画工 浪華 五山
//筆工 同 花総
//
//大坂心斎橋通順慶町北ヘ入
//書林 柏原屋儀兵衛
//
//
//
//識語に次の如くある
//
//此筆写本一冊ハ 大阪南堀江の能書家蒲田利郎氏の所蔵にか...
//筆写本 総紙数表紙奥書とも卅八枚、外に二枚
//
//
//大阪詞大全 原本 一冊
// 袖珍 曲尺 縱 四寸 横 三寸
// 表紙 浅黄色 和とじ
// 和紙木版刷り本文卅六枚
// 表紙見返し奥書各一枚
//
//
//大正十四年七月九十両日筆写
// 徳山健三
//
//
//
//
//余談―この本とのかかわり―
//
// 平成10年1月某日、私(菊池)は大阪梅田の古書店で買い...
// しばらくしてから、『国書総目録』を調べてみると、所在...
// 「国語学大系」の解題によると、大系の翻刻は初版と思わ...
//
//
//「国語学大系」第20巻の解題を写しておく。
//
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