#author("2020-07-29T00:04:40+09:00","default:kuzan","kuzan") 福井久蔵 『日本文法史』 >> 日本文法史 一冊 精しくは「教育並に学術上より見たる/日本文法史」と云ふ。[[福井久藏]]著。明治四十年刊。本書は総論・本論・附録から成り、専ら文法研究の變遷發達を究明すると同時に之を批評してゐる。總論は[[文法史]]研究の必要、文典の種類、中等教育に於ける文法教授法等について記し、本論に於いては之を明治維新前と維新以後明治三十八・九年頃迄との二期に大別して研究してゐる。維新前に於いては(一)假名遣、(二)弖爾乎波以下章を分って研究批評して居るが、特に[[富士谷]]・[[本居]]兩派の關係については意を用ゐてゐる。維新以後の研究は「維新當時に於ける[[國學者]]の状況」「私塾に於ける文法教授」「西洋式日本文典」「口語法の研究」等四十九章に亘って詳細に論述して居るもので、附録には文法書を分類して之を時代順に配列し、又本書の索引、或は故人の肖像筆蹟等を掲げてゐる。本書は文法研究の變遷發達を究め、之を批評したものとして最初のものであるのみでなく、その所説は信奉するに足るものである。又その明治維新後の研究に精しい事も本書出色の所以である。 (亀田次郎「国語学書目解題」) << f:id:kuzan:20091208104257g:image *本文 [#a45262b1] http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/PDF/nihonbunposi.pdf http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/PDF/hukuibunposi/