#author("2021-09-17T17:58:32+09:00","default:kuzan","kuzan") 豊島正之2002 「キリシタン文献の 漢字整理について」 『国語と国文学』 >> この論は、後期キリシタン文献に就て次を論じるものである。 1 その漢字使用が、定訓に基づく表記を基本とした漢字整理を経ている事。 2 異体字活字は版面調整機能を担わせる意図である事。 3 文字集合の充実と漢字整理とは直交する事。 4 以上から、後期キリシタン文献の漢字使用には、背後に別字と異体字との区別を含む一貫した文字の同定が存在した事。 << >> 〔引用文献〕 大内田貞郎 一九九二 「古活字版」のルーツについて(ビプリア98) 大内田貞郎 二〇〇〇 きりしたん版について(印刷史研究会『本と活字の歴史事典』(柏書房) 亀井孝、他 一九八三 日本イエズス会版キリシタン要理(岩波書店) 白井純二〇〇二 落葉集の掲出文字種について――漢字との比較を含めて(北海道大学国語国文学会国語国文研究m) 天理図書館 一九七三 きりしたん版の研究(天理図書館) 豊島正之 二〇〇一a 漢字による情報交換と漢字制限(筑波大学東西言語文化の類型論特別プロジェクト研究成果報告書平成13年度別冊) 豊島正之 二〇〇一b 尾原悟編「ぎやどぺかどる」解説(「キリシタン研究」38輯、教文館) 峰岸明 一九八六 平安時代古記録の国語学的研究(該当論文は、もと一九七四、一九八一)(東京大学出版会) 森上修 一九九一 慶長勅版『長恨歌琵琶行』について(下)――わが古活字版と組立式組版技法の伝来1(ビブリア97) 山口忠男 一九九二 初期キリシタン版の国字大字本について――「ばうちずもの授けやう」の印刷面を中心として(ビブリア98) 山田俊雄 一九七一 漢字の定訓についての試論 キリシタン版落葉集小玉篇を資料として(成城国文学論集4) << 落葉集