#author("2020-07-28T23:42:52+09:00","default:kuzan","kuzan") 頼惟勤 [[水谷誠]] 編 『中国古典を読むために:中国語学史講義』 大修館書店 1996 序章 第一章 小学書の先駆 ●「漢書藝文志」 「六藝略」/『詩』/『書』/その他の経書/訓詁から字書へ ●『爾雅』 内容別字書『爾雅』/『爾雅』の内容/「釋詁」「釋言」「釋訓」/「釋訓」/「釋詁」の成立ち/「釋言」/『爾雅』の注意点/『爾雅』の名称/「漢書藝文志」での字書 ●六書 小学の期限/六書/六書の名称/象形/象事/象意/象声/二つにまたがる場合/転注・仮借/異なった分類基準……中国式分類/転注と仮借の違い/本義・転注・仮借/転注、この意味不明な術語 ●小学書 『蒼頡篇』/小学書の書名の付け方 ●『説文』(上) 『説文』の書名/形・音・義/形書『説文』/形書と義書の違い/小篆/六書/形声の語源的意味/『説文』と甲骨文字/五四〇の部首・約一万の親字 ●『説文』(下) 「説文叙」/字体の選択→小篆/大篆/異体字=重文/『説文』編纂の目的/部首/部首の利点/多い部首の数/目次も兼ねる部首 ●漢字の変遷――『説文』以後から唐代まで 『魏書』「江式伝」/「四体書勢」/科斗書/三字石経/魏王の策書/『書断』/古文の内容/小篆・隷書の発生 ●『方言』 輶軒使者/揚雄の方言採取/漢字表記による方言資料/方言区 ●『釋名』 語源辞典『釋名』/音韻資料としての『釋名』/声訓/音義説 ●「伝」と「注」(上) 伝と注の区別/経から注釈へ/声訓注/敷衍の注/注と経の分離/『管子』での経と解/『韓非子』内での経と注 医書での経と注/六経での注/『春秋』/『易』 ●「伝」と「注」(下) 『礼』/「記」/『礼記』/「子夏伝」/『書』/『尚書大伝』/『詩』/『爾雅』/『易』での注釈例/小象/爻辞/韻文の注/『楚辞』での韻文の注 第二章 韻書の成立 ●『玉篇』(上) 『字林』/大改編を受けた『玉篇』/一部残存した「原本玉篇」/辞書の名になった『玉篇』/字形別字書『玉篇』/「糸」と「絲」/「原本」と「大広益会本」との比較/『篆隷萬象名義』/義注/煩瑣な字引「原本玉篇」 ●『玉篇』(下) 「原本玉篇」と『大広益会玉篇』との義注の比較例/「原本玉篇」の詳細な義注/『玉篇』の類書的性格/『玉篇』の部首の並べ方/類書的順序による部首/最良の漢字検索の模索 ●反切(上) 『説文』=反切成立以前/『玉篇』=反切成立以後/反切の創始者/反と切/反切の仕組み/反切による表音法の確立/二合音と反切/二合音の具体例 ●反切(下) 反切・梵語起源説/梵語子音の四系列/梵漢対音/濁音の無気と有気との対音/音素文字=梵字/音素分析と反切/梵語起源説の弱点/姓名判断としての反切/反切用字の精密化/韻文類の書の成立 ●声調 声調の自覚と梵語/声調の調値/声調名としての五音/『声類』/四声を五巻に分ける/五音から見た各声調/四声相配/韻の排列/五音から平上去入へ/声調枠としての平上去入/方言での調値/「天子聖哲」/平仄/平仄式=近体律 ●切韻系韻書(一) 『切韻』/「切韻序」/『切韻』成立の由来/『切韻』編纂の方針/空間的考察=方言/細かな音の句文例/韻の区別/二説ある音の区分/韻の場合/声母の場合/時代的考察=先行韻書/空間的・時代的な音韻の総合化/約二十年後の成書 ●切韻系韻書(二) 『切韻』の改訂増補/長孫訥言箋注/王仁昫『刊謬補缺切韻』/孫愐『唐韻』/『大宋重修広韻』/『広韻』による『切韻』復元 ●切韻系韻書(三) 方言の総合化/詩人の用韻/漢訳仏典/『切韻』と『広韻』の比較/小韻の順序/反切用字法/『切韻』と『広韻』の相違点/『広韻』での韻の分割 ●切韻系韻書(四) 雙聲疊韻法/六書・八体/「辯字五音法」/辯十四声例法/「辯四声軽清重濁法」 ●韻図(一)――三十字母 守温三十字母/三十字母の内容 ●韻図(二)――三十六字母 守温三十六字母/韻図/重唇音・軽唇音/唇音以外の字母/全清音・次清音・濁音・次濁音/破擦音/子音の口蓋化/喉音/喩母/三十字母と三十六字母との比較/日母/陳澧『切音考』/四十一字母の注意点/韻図内での字母の並べ方/等韻学 ●韻図(三)――韻母 等韻/韻図=『切韻』図?/四等韻の拗音化/悉曇起源の等韻と五十音図/三十六字母と等位/二十三枠/一等韻の字母/声母=字母/枠の経済性と図の整合性/二等韻と字母/四等=一等/三等韻と字母/表全体での枠の数/韻図の枚数 ●韻図(四)――諸韻図 四十三転よりなる『韻鏡』と「七音略」/『韻鏡』と「七音略」の相違点/韻図の簡略化/『切韻指掌図』/軽唇音化を明確にした韻図/等韻門法/『康煕字典』所収の韻図 第三章 小学書の発展 ●宋代の小学 宋代での古典学整理――『玉篇』/宋代での古典学整理――『集韻』/宋代での古典学整理――類書/『太平御覧』/宋代での古典学整理――等韻/南宋期以後について/『五音集韻』/平水韻/文語系でのまとめ ●元代の小学 元代での特色/パスパ文字/元曲/『中原音韻』/『中原音韻』での入声 ●明代の韻書 中原雅音/『洪武正韻』/『韻略易通』/「早梅詩」/枠の固定化の弊害 ●『西儒耳目資』 ヨーロッパの影響/『西儒耳目資』/ローマ字表記の中国語辞書 ●宋代以後の形書 『俗字譜』/形の研究/金石学/経学と金石学/石鼓 ●宋代以後の義書 字書/部首の簡略化/『康煕字典』/類書/『永楽大典』/永楽大典本『水経注』/類書・叢書/『淵鑑類函』と『古今図書集成』/『四庫全書』 ●音の書・その後 上古音/呉棫の古音研究/陳第の古音研究/顧炎武以後の顧音研究 編者あとがき 事項索引 人名索引 書名索引