小倉進平「国語ザ行音の頭音」
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国語 ザ行音の 頭音 / 小倉進平
<!--國語ザ行音の頭音
國語ダ行吾中、ヂ・ヅの兩音は、今日多くの地方において、...
が區別は僅かに九州・四國等の一地方に行はれて居ることは周...
の發音の區別が古く室町時代以後までも相當廣く行はれて居た...
交祿三年刊「天草版金句集」などに、ジに對しては罫ヂに對し...
器⊆を用ひ、元和六年刊ロドリゲスの「日本文典」に、ジに對し...
ヅに對しては儀N¢を用ひてあるなどによつても知られる。つま...
と發音されたことを物語るものである。.
次にザ行晋中のザ・ゼ・ゾの頭子書を觀察するに、それはサ...
書)であること明かであるの印ちザ・ゼ・ゾは〔N拿9〕・〔N・...
なからうが、實際にありては、地方により、また個人により、...
〔鎚NO〕の書に發音される。「さざれ石」・「せぜ」(瀬々)・...
欝9。〕・欝。〕・〔凶O〕に、或は〔島鑓〕・〔音。〕・〔音O...
・〔血N①〕・〔音o〕の發昔はいつ頃からどこに發生したもので...
紀の頃までは摩擦吾〔N9。〕。〔N¢〕・〔No〕を以て發音され...
の上から考察して見ようと思ふのである。
諺文△は覇世宗二+八年(紐譁監ギ西)諺奏布の際、萋二+八字中の...
て制定せられたものであるが、その後朝鮮語晋韻の變化と共に...
の原晋は如何なるものであつたかといふに、これについては種...
字初發聲」と記し、「穰」字の頭音であると規定してあるが、...
る文字であるから、△は「日」母の文字に當るものと考へなけれ...
あつたかといふに、これに關…しても各種の異論がある。例へば...
れを以て69大島正健氏はこれを以てご晉に當るものなどと論じ...
しようとする者ではない。而して「日」母の漢字が朝鮮におい...
らといつて、朝鮮の字吾が支那の古書をそのま・に傳へて居る...
五世紀の諺文制定時代には、支那語「日」母の原書が既に他の...
---------------------[End of Page 2]---------------------
轍.
よしそれが忠實に傳へられたとしても甑それが果して朝鮮人の...
からである。私は朝鮮人が漢字に對して△を使用したのは、決し...
「日」母所属の漢字に對して、單に機械的にこれを充當したに...
然るに一方△なる諺文は、上述の如く漢字普の頭音として使用...
も廣く使用せられた。これは本來の朝鮮語苦に對して使用せら...
せられた場合の△とはおのつからその音價において相逹が存した...
朝鮮語に對して使用せられた△なる文字の發吾は、必すしも「日...
鮮語の書を基礎として考察すべきものと思ふのである。
然らば朝鮮語を寫した諺文△の古音は如何なるものであつたら...
譯ではないが、私は朝鮮語における△の使用法上から、また日本...
が有聲摩擦音〔N〕に當るものであらうことを逑べ、なほ序でを...
を加へようと思ふQ
苅 橋本進吉氏「丈祿元年天草版吉利支丹教義の研究」東洋...
2 吉田澄夫氏「天草版金句集の硯究」東洋丈庫論叢第二十四...
3 土井忠生氏試譯「十七世紀初頭に於ける日本語の發昔」昔...
含京鑑方の朝鮮語において冒届碁§〕(行かなければならぬ)・〔...
また今日〔閃亭甘〕(馬槽)などいふ場合の〔ご吾が古く△を以て...
あつたらうといふ考も成立し得ない譯ではないが、一方後世に...
象などから察する時は、必すしもその説を是認することができ...
(鋏)・ざ・獣信(馬槽)(嚇は△の記號として用ひた)なる古形は、...
ぞれ〔灯-巳〕"〔貫?巳〕り〔冨とP〔ぎ・嘗〕等の如く全くい...
いては(b)それみ丶〔匿・。・=レ鱒」?ω巳〕}〔犀甼。。o〕}〔...
若し〔』〕音であつたとするならば、(a)は〔』〕が弱まつて終...
らうけれども、(b)の場合においてQ〕が〔ω〕に變化したと考へ...
化することは、しばらくこれを許すとするも、〔』〕の發音位...
ないからである。勿論〔』〕(或は無聲暑の〔ゆ〕)の次に〔凶...
む ...
に轉することは普邇であるが(國語「ひばし」(火箸)を「しばし...
〔ど。〕(舌)を〔ω①〕"〔ω。〕"〔甑ヨ〕(力)を〔。・ぎ〕など...
に轉することは殆んど考へられない。然るに朝鮮語で△を使用し...
---------------------[End of Page 4]---------------------
ω巴郵コ費〕となり、亭智§(笑ひ)が〔二あ仁ヨ〕となる如く、...
であらはれる。これによつても△が單なる〔』〕吾でないことの...
しまたは〔ω〕音に轉じ得んがためには、如何なる書であること...
であることが最もよく條件に適ふやうに考へられるのである。...
的性質が漸次失はれ、終には全くその姿を淌し去るに至るべき...
無聲化がその發音位置のま・で〔。。〕に轉することが極めて...
音となすを最も適當と認める所以であるφ
嘲
一
剛
次に呆語ザ行章△で驚する盪・の例として康煕+葦(西紀一六七六...
書「め捷解新語」(鰰)の萋表記法を探ることにする。さて本書...
れたかといふに、凡そ次の如皐撃採られた(霖昧臆鑞ピ鴨燬騫読...
騰)。
→ △を用ひた場合。
(
が。箏らば・箏らうほどに・箏らんほどに・撃り・箏る・撃れ...
墾たに(灣っ)・撃なかつたに・禦な篌ゑども・箏ところ(钁。
國語ザ行普の頭曾(小倉ノ ...
---------------------[End of Page 5]---------------------
のザ の ヨロぐか ...
ポ換ゑ波齷候)・蓼と(癒)・まがら(萬更)・ぎとのさかな(響魚)...
うだん(原丈相談)・ゑん螽)・かん穿のが(鑪)・製ふね(繃座)・...
がうもつ(雜物)・御がうだん(籔)・留しやう(貔諦驀毬鬱麟講L)...
あれらがプ嘉む(無)になすも・がうさいかんやうに・がうさお...
がうさ(鋪、癖轡。
び。かたげなう(忝、御ざる・しや~わんびゑ(谿靜.じ、)・御...
う蕩)さしられがな・めいわ嘉ほ・-びて(迷惑を封じて)・ひも...
ほどに・きをとかんび(鷺と)まるする・か纛)さしられて・禦び...
まんゼばん義)・むど・ぶど(無事)三つう蒜通)・へん義)・『の...
もなにも(時儀)・御とも(鞠)申さいんではかなわんびぎ(欝)で...
(五十束)・ぽたん(鼎)・びうごにん(卅五)・びうねん(鯡)・び...
たん躍)・ぜん(自然)・暫なん(離)・暫めん(鰍)・せう鑁)・べ...
堪。導~(上口)・めん導う(臍)シザうげ(靴)・き-(餌)・やかが...
が。夢わが(飾)・申さプつねに(瞠)ならが・かなわ霧は)あされ...
わ森)・潔ゑ轟)・いか諜)b訴まるせ森)・おぼしめ嘉に(邵思)・...
がに(妊げ)・こぞねん(篭、)にもならざ・いで(咄)ら争ば・虫-...
---------------------[End of Page 6]---------------------
よう御ざろうぎしまるせう禦申まりQせうぎ・申そうぎとも...
ゼ。かザ(風)・魯に(皰)・ぞん禦・ぞんザ(游)んもの函んど(蹴...
善ん(徒然)・審ん(黻)乎んきう(繍)・さいゼん(雌)・どう...
ん(越前)・びぜん(鞴)・ひゼん(鞭)・ぶザん⑱。
智。ガじまへ(存前)きんじてをんぜす・の増左まるする・のガ...
しやうそ(冠帶裝束)・そしよ(讖)・またとものしゆも(難)...
以上によると、ザ行意すべて△によつてあらはされ「て居る...
ゴ ムとく(。・)との兩者を用ひた場合。
(ギボ
御とうりの藁み(鑼り) 御にうあんのきぎ(鍛館)。
がうもつ(雜物) ・がうもつ繍)。
たいズ幽) なが姦)。
ガ傭囃罎駕瀉) ガ§。
び11び
昏めて(鯔め) 昏めて・昏めが(磐
びんじ(進じ)まるする びんじまる玄・。
しんズ雄)まるするほどに
しうびつ(日)
こびつ耆(五十束)
蛸ん(時分)
めんびやう(面上)
がーが
そんボれども(存す)
とうりう(逗留)せざ
おし(仰せ)られぎも
む
御ざらすわ
む
しまるせうす
む
申そうすれども
のこらズ獅)
む
のみならす
およぼズ獅)
なのめならズ鰤)
こしらいてしんびやう(邁せ、フ)。
しうびつ(終日)。
ごをびつそ入紐勅)。
ぜつ(時節)。
めんびやう(面上)。
む む
ぞんすれ・ぞんする。
む
さしられすに。
む
なされすとも。
む む
さばか(璢拐く)すわ・申さすば、
む
御ぞんじであるす。
む
御ざろうすれども。
む
のこらすQ
む
のみならす。
む
およばす。
む
なのめならす。
0
一四二
---------------------[End of Page 8]---------------------
・声』}・
尋ー-、
ま奪森) まか争。
こぼんきんボ(韜) きん器)。
ぜ昏
ち毒ん(筑前) ち毒んどの(黝前)。
㌍ーを
なにとが八輌) なにとを(何卒)。
以上のうちには△〈兩形の存し得たと思はれるのもあるやう...
下段の如き清音の語は存しなかつたものであらう。印ちくは...
る(中にはくが△の誤∵冩に出でたと認められるものも存するやう...
コ ムをく(ω)であらはした場合。 ...
(
が。ここ㌻し(志)・な郭(齦)。
び。なされまゼ候(間數候)・そうギ(囀じ)・さんズ鰺)まるせう...
邃。かいびやう(海上)・さんびやう(惨)・けいびやう(巒)Q
皹。しゆど(種々)・ポんぱい(欄)・はいポ(餅)。
が。争のうち(轍の)・耆かズ鎌)・争争のちんみ(嫐蜘の)・あか...
いぶん(隨分)。
ザ。ぜん(膳)・禦うぜい(駒風)。
前條下段の形のみが殘つたもので、全部濁音に發音せらる...
ものと思ふQ
四 く(。。)を△であらはした場合。.
(
プ㌍。なにと移よう(僞よ)がなご(撫)。
ザ。とうりう(逗留)ぜすに(僞す)。
これらの△はくの誤寫としか認められない。 ...
蜀 △を入〔&〕であらはした場合。この場合、假名遣も「じ」...
(
駅。穿かいひに(短い日に)三ころみガいに(攣・し毒やう(膳)・...
びや。ザやま(邪魔)。
びよ。ザよさい(如在)御ざ嚢い。
ボ。きれんはずやほどに(取られん筈ぢや)。
これは當時「じ」と「ぢ」、「す」と「づ」とが發音上の...
刈 入〔&〕を△又はく(ω)であらはした場合。この場合にありて...
(る.
ザ。『に(直に)・しやう『に(証)・せつたいの管(講の)・移ま(...
渉.塚欝・
垂
き
---------------------[End of Page 10]---------------------
奪
要するに、ザ行音は、四・五において若干「じ」と「ぢ」、...
( (
他の殆んど全部は△即ち〔N〕で發.青されたことが知られる。
次に「じ」・「す」・「じや」・「じゆ」・「じよ」と紛れ易...
露"露難診矩…)が如何なる諺文を以てあらはされて居るかを檢す...
ひも ム を ひることがないむ
が。みかが(朧日)・あわが(蹶)・うガ(犠)・はダ恥)。
誉。ものぎ・実めぎ三とば(言葉)ぎが・な(炯)ぎり・おぎるか...
離。しまプ(幅)・にさんにちザうに(瞿)。
鄭。いちガやう(一定)・がんガやう(癩)なもの。
ヂ。御こころず(心附)・まズ蟯)・》ね(縄)・わずい(顳)ついた...
(靜に)・さかず(盃)・珍かしほどに・ようプ萬)のこと・き...
(+端宛)・マプ・象かし(鵬か)。御たず(露)・つ隼ね(礑)・...
つ(伊豆)・かず(緲)・かうず(魁)・いず(黜)。
禦(霧ぢ)。?鴛つ(鯒)・たうねん鴛つにばんつ乏ぎ(翻難二Y
但し「 Oみじかい」(磯)を「毒かい」、「しよびやう」(繙)を...
さいL(如在)を「プさい」、「はす」(筈)を「はプとせる恕鱗囎...
は、當時一部の語に於て「じ」と「ぢ」、「す」と「づ」との...
以.上の例によりザ行音・ダ行音の諺文表記法を比較對照する...
む
じに對しては多くは△またはく
む
すに對もては多くは△またはく
む む
じやに樹しては多くは△
む む
じゆに對しては多くは△
む む
じよは確實な用例を缺く
む
ちに對しては多くは入
む
つに對しては大部分穴
む む
ちやに樹しては大部分入
む む
ちゆに對してはすべて入
む む
ちよに樹してはすべて入
の如く、ザ行音に對しては△或はく、ダ行音に對しては入を用ひ...
方「ざ」・「ぜ」・「ぞ」の書に對してはすべて△或はくを用ひ...
「ぞ」分頭音も明かに〔N〕の摩擦音であつて〔α〕を含まない...
一幻 小著「壌訂朝鮮語學史」參照。
四
なほ茲に參考として、朝鮮において漢宇を利用して日本語の...
しよう。
それには申叔舟の「海東諸羅」(成化七年、西紀一四七一年、略...
→ が 鷹競浦、加齠馬刀〔槎〕。
(
び因都温鮮(壹岐、印遞寺浦)。浜、換異槎〕。
ザ 職摩羅、可門諢〔海〕Q
ゴ が 麓撚、後ガ與多〔槎〕9麓溝、厚ガ沙臥〔槎〕Q
(
ぷ 搬濫、于那ず羅浦〔海〕。譜賠ガ、無山鮒郷〔海〕Q
な ...
-以上のうち、先づザ行音について見るに、「因都温而浦」の「...
Q , ...
を寫したに近いと見ることができようが、「加自馬刀」(風本)...
「自」(從母)・「之」・「諸」(以上照母)は何れも齒音に屬し...
吾をあらはすに何故に「自」・「之」・「諸」等の文字が用ひ...
ける國語ザ行音の頭音が〔曾〕或は〔αこ臼白に發音せられたた...
音の頭音が〔N山であつたが、朝鮮語の字音にて〔苧〕を以て始...
には〔ω〕に對する有聲音の〔呂が存しない)、これら「從」・...
ものとの、二通りの解釋が可能であらうと思ふけれども、私は(...
む ...
またダ行の「ぢ」に對して「後之與多」(藤枝)。「厚之沙臥」(...
む む
豆羅」(女連)・「無山都し(武生水)の如く「豆」・「都」を用...
るより外に途が無かつたものと考へるのが穩當であると思はれ...
對して「ダ」行音の漢宇を使用したのは、國語の〔N〕をあらは...
ができよう9
五
以上は西暦十六・七世紀頃における國語ザ行晋の頭音が〔N〕...
料からその然るべき理由あることを補説したのであるが、こ・...
「じ」・「す」が、ダ行音の「ぢ」・「づ」と區別せられ」互...
つき卑見の一端を述べさせてもらはふと思ふ。
「假宇遣奥山路」に、我が上代國語普表記に用ひられた漢字...
てられた文宇としては次のものがある。
ざ古事記 邪・奢。
日本書紀 裝三藏・瓧。
萬葉集 射・謝・瓧・邪。
じ 古事記 士・自。
---------------------[End of Page 14]---------------------
ぜ
ぞ
日本書紀
萬葉集
古事記
日本書紀
萬葉集
古事記
日本書紀
萬葉集
古事記
日本書紀
萬葉集
以上の諸文字を字母の種類の方面から觀察すると、
するもの、或は「從」・「牀」諸母の如く齒音の有聲アフリカ...
ては「餌」・「貳」・「兒」・「茸」・「珥」・「孺」・「儒...
は「髻華此斈蘚L(鏨網譲斃惓激雑讙頽棲.)とあるに對し、芳に...
磐)とあり、否定の助詞「じ」、またそれと同類の助動詞「まじ...
餌・士・貳・自・兒・茸・珥Q
慈・時・盡・士・寺・緇・自。
受9
む む
孺・儒・受。
受。
是。
筮・噬。
是。
敍。
む
敍・序・鋤・茹。
敍・俗・序。
その大部分は「邪」・「禪」諸母の...
---------------------[End of Page 15]---------------------
ザバ の ひ
葦不負於族此云義邏磨整(一丶、」ノ不負)。
岬伊茂播和素齡(一二、不忘)。
倶伊播阿舞茹(六二、悔不有)。
とあるに對し、一方には「離辱枳」(四〇、寄るまじき)とあり...
孺辭靉佐夜羅賀鑒劇)。
和餓瀰枳那騫(二六、非我酒)。
伊蠶於驀破(三五、不負痛手)。
阿佐霾齊隻(嬉ハ鰈令∀
疑護能驀(四一、直不告)。
波椰區波梅驀(四二、早不愛)。
伊志柯欝羅磨志(四四、不及有)。
彌曳・響謨阿羅牟(四五、不見)。
伊驪以幡欝(四七、未言)。
於謀提母始驀(五亠へ面不知)。
伊弊母始羅薈(五亠へ家不知)。
艀多牟伽眦毛瀞(一一三、不爲手向)。
一五〇
醗
---------------------[End of Page 16]---------------------
O
和例破讓例書製馨忘.)。
和餓塞那灘(三六、非吾酒)。
阿羅護艀(三七、不璽)。
伊枳灘層麗(三九、不射切歸)。
阿珥豫區望阿繋(薪む。
毛多撫(四〇、,不足百)。
摩瀞螯虚曾(四〇、不纒)。
難艀篷伊波梅(四〇、不知言)。
和例破枳篠(四〇、我不聞)。
枳舉曳欝羅(四四、不聞)。
曾能泥播宇世艀(四五、其根不失)。
農籌登慕(四六、不拔)。
騰余謀作艀(五六、不響)。
比枳暹貫籤副不)。
などあるに ねしむ には
轍儺波企鑠椰(四〇、汝不聞)。
とあり、・また助詞「ぞ」は
鄰阿波夢藷於謀賦(蕪篠鰓、∀
倶伊播阿羅纂(四六、悔不有、水本作茄)。
とあるに樹し、一方には
轡渠馨枳舉喩屡(五六、琴聞).
比暮騰余謀須(五六、人響)。
騨摩菟利虚覊禽(鸚響
寝羅夥躔(三九、不射切歸)。
胛伊柯覊居算(四七、如何言事)。
鍵異餓幤利去姦(四二、回來)。
細泥鬟塢之農七、)。
解多愚鬟賓枳(黷、Y
とある如く、「日」母(孚齒吾)の文字と「邪」・「禪」・「從...
とがわかり、隨つて當時における國語のザ行音が孚齒音的音と...
像されるのである。但し否定の「じ」・「す」に關しては、「...
---------------------[End of Page 18]---------------------
から、このこ語はザ行音を含める他の諸語とは異なり、當時と...
ものと見ることができよう(.梔此云波ぎ(監細搬萎膳塾)・.手抉...
瀰L(編齷・.斯条暮能L(齟継)・「於器弘倆覆」(蹴癒等における...
文字であるから、否定の助詞「じ」の如くザ行音に發音された...
書に一囘あらはれただけで、他に類例が存しないから、「じ」...
而してその原音たる如何なる種類のものであつたか俄かに斷言...
が「審」母(、こゆ)の「輸」、「禪」母(N)の「受」などに通は...
「じ」・「す」の頭音は有聲摩擦書〔N〕の如きものでなかつた...
頭音は、或る程度まではアフリカタと混同したものも存したや...
に關する限りにおいては、〔N〕の普が嚴格に保持せられて居た...
-->
[file:680ffe6072befec3]
終了行:
国語 ザ行音の 頭音 / 小倉進平
<!--國語ザ行音の頭音
國語ダ行吾中、ヂ・ヅの兩音は、今日多くの地方において、...
が區別は僅かに九州・四國等の一地方に行はれて居ることは周...
の發音の區別が古く室町時代以後までも相當廣く行はれて居た...
交祿三年刊「天草版金句集」などに、ジに對しては罫ヂに對し...
器⊆を用ひ、元和六年刊ロドリゲスの「日本文典」に、ジに對し...
ヅに對しては儀N¢を用ひてあるなどによつても知られる。つま...
と發音されたことを物語るものである。.
次にザ行晋中のザ・ゼ・ゾの頭子書を觀察するに、それはサ...
書)であること明かであるの印ちザ・ゼ・ゾは〔N拿9〕・〔N・...
なからうが、實際にありては、地方により、また個人により、...
〔鎚NO〕の書に發音される。「さざれ石」・「せぜ」(瀬々)・...
欝9。〕・欝。〕・〔凶O〕に、或は〔島鑓〕・〔音。〕・〔音O...
・〔血N①〕・〔音o〕の發昔はいつ頃からどこに發生したもので...
紀の頃までは摩擦吾〔N9。〕。〔N¢〕・〔No〕を以て發音され...
の上から考察して見ようと思ふのである。
諺文△は覇世宗二+八年(紐譁監ギ西)諺奏布の際、萋二+八字中の...
て制定せられたものであるが、その後朝鮮語晋韻の變化と共に...
の原晋は如何なるものであつたかといふに、これについては種...
字初發聲」と記し、「穰」字の頭音であると規定してあるが、...
る文字であるから、△は「日」母の文字に當るものと考へなけれ...
あつたかといふに、これに關…しても各種の異論がある。例へば...
れを以て69大島正健氏はこれを以てご晉に當るものなどと論じ...
しようとする者ではない。而して「日」母の漢字が朝鮮におい...
らといつて、朝鮮の字吾が支那の古書をそのま・に傳へて居る...
五世紀の諺文制定時代には、支那語「日」母の原書が既に他の...
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轍.
よしそれが忠實に傳へられたとしても甑それが果して朝鮮人の...
からである。私は朝鮮人が漢字に對して△を使用したのは、決し...
「日」母所属の漢字に對して、單に機械的にこれを充當したに...
然るに一方△なる諺文は、上述の如く漢字普の頭音として使用...
も廣く使用せられた。これは本來の朝鮮語苦に對して使用せら...
せられた場合の△とはおのつからその音價において相逹が存した...
朝鮮語に對して使用せられた△なる文字の發吾は、必すしも「日...
鮮語の書を基礎として考察すべきものと思ふのである。
然らば朝鮮語を寫した諺文△の古音は如何なるものであつたら...
譯ではないが、私は朝鮮語における△の使用法上から、また日本...
が有聲摩擦音〔N〕に當るものであらうことを逑べ、なほ序でを...
を加へようと思ふQ
苅 橋本進吉氏「丈祿元年天草版吉利支丹教義の研究」東洋...
2 吉田澄夫氏「天草版金句集の硯究」東洋丈庫論叢第二十四...
3 土井忠生氏試譯「十七世紀初頭に於ける日本語の發昔」昔...
含京鑑方の朝鮮語において冒届碁§〕(行かなければならぬ)・〔...
また今日〔閃亭甘〕(馬槽)などいふ場合の〔ご吾が古く△を以て...
あつたらうといふ考も成立し得ない譯ではないが、一方後世に...
象などから察する時は、必すしもその説を是認することができ...
(鋏)・ざ・獣信(馬槽)(嚇は△の記號として用ひた)なる古形は、...
ぞれ〔灯-巳〕"〔貫?巳〕り〔冨とP〔ぎ・嘗〕等の如く全くい...
いては(b)それみ丶〔匿・。・=レ鱒」?ω巳〕}〔犀甼。。o〕}〔...
若し〔』〕音であつたとするならば、(a)は〔』〕が弱まつて終...
らうけれども、(b)の場合においてQ〕が〔ω〕に變化したと考へ...
化することは、しばらくこれを許すとするも、〔』〕の發音位...
ないからである。勿論〔』〕(或は無聲暑の〔ゆ〕)の次に〔凶...
む ...
に轉することは普邇であるが(國語「ひばし」(火箸)を「しばし...
〔ど。〕(舌)を〔ω①〕"〔ω。〕"〔甑ヨ〕(力)を〔。・ぎ〕など...
に轉することは殆んど考へられない。然るに朝鮮語で△を使用し...
---------------------[End of Page 4]---------------------
ω巴郵コ費〕となり、亭智§(笑ひ)が〔二あ仁ヨ〕となる如く、...
であらはれる。これによつても△が單なる〔』〕吾でないことの...
しまたは〔ω〕音に轉じ得んがためには、如何なる書であること...
であることが最もよく條件に適ふやうに考へられるのである。...
的性質が漸次失はれ、終には全くその姿を淌し去るに至るべき...
無聲化がその發音位置のま・で〔。。〕に轉することが極めて...
音となすを最も適當と認める所以であるφ
嘲
一
剛
次に呆語ザ行章△で驚する盪・の例として康煕+葦(西紀一六七六...
書「め捷解新語」(鰰)の萋表記法を探ることにする。さて本書...
れたかといふに、凡そ次の如皐撃採られた(霖昧臆鑞ピ鴨燬騫読...
騰)。
→ △を用ひた場合。
(
が。箏らば・箏らうほどに・箏らんほどに・撃り・箏る・撃れ...
墾たに(灣っ)・撃なかつたに・禦な篌ゑども・箏ところ(钁。
國語ザ行普の頭曾(小倉ノ ...
---------------------[End of Page 5]---------------------
のザ の ヨロぐか ...
ポ換ゑ波齷候)・蓼と(癒)・まがら(萬更)・ぎとのさかな(響魚)...
うだん(原丈相談)・ゑん螽)・かん穿のが(鑪)・製ふね(繃座)・...
がうもつ(雜物)・御がうだん(籔)・留しやう(貔諦驀毬鬱麟講L)...
あれらがプ嘉む(無)になすも・がうさいかんやうに・がうさお...
がうさ(鋪、癖轡。
び。かたげなう(忝、御ざる・しや~わんびゑ(谿靜.じ、)・御...
う蕩)さしられがな・めいわ嘉ほ・-びて(迷惑を封じて)・ひも...
ほどに・きをとかんび(鷺と)まるする・か纛)さしられて・禦び...
まんゼばん義)・むど・ぶど(無事)三つう蒜通)・へん義)・『の...
もなにも(時儀)・御とも(鞠)申さいんではかなわんびぎ(欝)で...
(五十束)・ぽたん(鼎)・びうごにん(卅五)・びうねん(鯡)・び...
たん躍)・ぜん(自然)・暫なん(離)・暫めん(鰍)・せう鑁)・べ...
堪。導~(上口)・めん導う(臍)シザうげ(靴)・き-(餌)・やかが...
が。夢わが(飾)・申さプつねに(瞠)ならが・かなわ霧は)あされ...
わ森)・潔ゑ轟)・いか諜)b訴まるせ森)・おぼしめ嘉に(邵思)・...
がに(妊げ)・こぞねん(篭、)にもならざ・いで(咄)ら争ば・虫-...
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よう御ざろうぎしまるせう禦申まりQせうぎ・申そうぎとも...
ゼ。かザ(風)・魯に(皰)・ぞん禦・ぞんザ(游)んもの函んど(蹴...
善ん(徒然)・審ん(黻)乎んきう(繍)・さいゼん(雌)・どう...
ん(越前)・びぜん(鞴)・ひゼん(鞭)・ぶザん⑱。
智。ガじまへ(存前)きんじてをんぜす・の増左まるする・のガ...
しやうそ(冠帶裝束)・そしよ(讖)・またとものしゆも(難)...
以上によると、ザ行意すべて△によつてあらはされ「て居る...
ゴ ムとく(。・)との兩者を用ひた場合。
(ギボ
御とうりの藁み(鑼り) 御にうあんのきぎ(鍛館)。
がうもつ(雜物) ・がうもつ繍)。
たいズ幽) なが姦)。
ガ傭囃罎駕瀉) ガ§。
び11び
昏めて(鯔め) 昏めて・昏めが(磐
びんじ(進じ)まるする びんじまる玄・。
しんズ雄)まるするほどに
しうびつ(日)
こびつ耆(五十束)
蛸ん(時分)
めんびやう(面上)
がーが
そんボれども(存す)
とうりう(逗留)せざ
おし(仰せ)られぎも
む
御ざらすわ
む
しまるせうす
む
申そうすれども
のこらズ獅)
む
のみならす
およぼズ獅)
なのめならズ鰤)
こしらいてしんびやう(邁せ、フ)。
しうびつ(終日)。
ごをびつそ入紐勅)。
ぜつ(時節)。
めんびやう(面上)。
む む
ぞんすれ・ぞんする。
む
さしられすに。
む
なされすとも。
む む
さばか(璢拐く)すわ・申さすば、
む
御ぞんじであるす。
む
御ざろうすれども。
む
のこらすQ
む
のみならす。
む
およばす。
む
なのめならす。
0
一四二
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・声』}・
尋ー-、
ま奪森) まか争。
こぼんきんボ(韜) きん器)。
ぜ昏
ち毒ん(筑前) ち毒んどの(黝前)。
㌍ーを
なにとが八輌) なにとを(何卒)。
以上のうちには△〈兩形の存し得たと思はれるのもあるやう...
下段の如き清音の語は存しなかつたものであらう。印ちくは...
る(中にはくが△の誤∵冩に出でたと認められるものも存するやう...
コ ムをく(ω)であらはした場合。 ...
(
が。ここ㌻し(志)・な郭(齦)。
び。なされまゼ候(間數候)・そうギ(囀じ)・さんズ鰺)まるせう...
邃。かいびやう(海上)・さんびやう(惨)・けいびやう(巒)Q
皹。しゆど(種々)・ポんぱい(欄)・はいポ(餅)。
が。争のうち(轍の)・耆かズ鎌)・争争のちんみ(嫐蜘の)・あか...
いぶん(隨分)。
ザ。ぜん(膳)・禦うぜい(駒風)。
前條下段の形のみが殘つたもので、全部濁音に發音せらる...
ものと思ふQ
四 く(。。)を△であらはした場合。.
(
プ㌍。なにと移よう(僞よ)がなご(撫)。
ザ。とうりう(逗留)ぜすに(僞す)。
これらの△はくの誤寫としか認められない。 ...
蜀 △を入〔&〕であらはした場合。この場合、假名遣も「じ」...
(
駅。穿かいひに(短い日に)三ころみガいに(攣・し毒やう(膳)・...
びや。ザやま(邪魔)。
びよ。ザよさい(如在)御ざ嚢い。
ボ。きれんはずやほどに(取られん筈ぢや)。
これは當時「じ」と「ぢ」、「す」と「づ」とが發音上の...
刈 入〔&〕を△又はく(ω)であらはした場合。この場合にありて...
(る.
ザ。『に(直に)・しやう『に(証)・せつたいの管(講の)・移ま(...
渉.塚欝・
垂
き
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奪
要するに、ザ行音は、四・五において若干「じ」と「ぢ」、...
( (
他の殆んど全部は△即ち〔N〕で發.青されたことが知られる。
次に「じ」・「す」・「じや」・「じゆ」・「じよ」と紛れ易...
露"露難診矩…)が如何なる諺文を以てあらはされて居るかを檢す...
ひも ム を ひることがないむ
が。みかが(朧日)・あわが(蹶)・うガ(犠)・はダ恥)。
誉。ものぎ・実めぎ三とば(言葉)ぎが・な(炯)ぎり・おぎるか...
離。しまプ(幅)・にさんにちザうに(瞿)。
鄭。いちガやう(一定)・がんガやう(癩)なもの。
ヂ。御こころず(心附)・まズ蟯)・》ね(縄)・わずい(顳)ついた...
(靜に)・さかず(盃)・珍かしほどに・ようプ萬)のこと・き...
(+端宛)・マプ・象かし(鵬か)。御たず(露)・つ隼ね(礑)・...
つ(伊豆)・かず(緲)・かうず(魁)・いず(黜)。
禦(霧ぢ)。?鴛つ(鯒)・たうねん鴛つにばんつ乏ぎ(翻難二Y
但し「 Oみじかい」(磯)を「毒かい」、「しよびやう」(繙)を...
さいL(如在)を「プさい」、「はす」(筈)を「はプとせる恕鱗囎...
は、當時一部の語に於て「じ」と「ぢ」、「す」と「づ」との...
以.上の例によりザ行音・ダ行音の諺文表記法を比較對照する...
む
じに對しては多くは△またはく
む
すに對もては多くは△またはく
む む
じやに樹しては多くは△
む む
じゆに對しては多くは△
む む
じよは確實な用例を缺く
む
ちに對しては多くは入
む
つに對しては大部分穴
む む
ちやに樹しては大部分入
む む
ちゆに對してはすべて入
む む
ちよに樹してはすべて入
の如く、ザ行音に對しては△或はく、ダ行音に對しては入を用ひ...
方「ざ」・「ぜ」・「ぞ」の書に對してはすべて△或はくを用ひ...
「ぞ」分頭音も明かに〔N〕の摩擦音であつて〔α〕を含まない...
一幻 小著「壌訂朝鮮語學史」參照。
四
なほ茲に參考として、朝鮮において漢宇を利用して日本語の...
しよう。
それには申叔舟の「海東諸羅」(成化七年、西紀一四七一年、略...
→ が 鷹競浦、加齠馬刀〔槎〕。
(
び因都温鮮(壹岐、印遞寺浦)。浜、換異槎〕。
ザ 職摩羅、可門諢〔海〕Q
ゴ が 麓撚、後ガ與多〔槎〕9麓溝、厚ガ沙臥〔槎〕Q
(
ぷ 搬濫、于那ず羅浦〔海〕。譜賠ガ、無山鮒郷〔海〕Q
な ...
-以上のうち、先づザ行音について見るに、「因都温而浦」の「...
Q , ...
を寫したに近いと見ることができようが、「加自馬刀」(風本)...
「自」(從母)・「之」・「諸」(以上照母)は何れも齒音に屬し...
吾をあらはすに何故に「自」・「之」・「諸」等の文字が用ひ...
ける國語ザ行音の頭音が〔曾〕或は〔αこ臼白に發音せられたた...
音の頭音が〔N山であつたが、朝鮮語の字音にて〔苧〕を以て始...
には〔ω〕に對する有聲音の〔呂が存しない)、これら「從」・...
ものとの、二通りの解釋が可能であらうと思ふけれども、私は(...
む ...
またダ行の「ぢ」に對して「後之與多」(藤枝)。「厚之沙臥」(...
む む
豆羅」(女連)・「無山都し(武生水)の如く「豆」・「都」を用...
るより外に途が無かつたものと考へるのが穩當であると思はれ...
對して「ダ」行音の漢宇を使用したのは、國語の〔N〕をあらは...
ができよう9
五
以上は西暦十六・七世紀頃における國語ザ行晋の頭音が〔N〕...
料からその然るべき理由あることを補説したのであるが、こ・...
「じ」・「す」が、ダ行音の「ぢ」・「づ」と區別せられ」互...
つき卑見の一端を述べさせてもらはふと思ふ。
「假宇遣奥山路」に、我が上代國語普表記に用ひられた漢字...
てられた文宇としては次のものがある。
ざ古事記 邪・奢。
日本書紀 裝三藏・瓧。
萬葉集 射・謝・瓧・邪。
じ 古事記 士・自。
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ぜ
ぞ
日本書紀
萬葉集
古事記
日本書紀
萬葉集
古事記
日本書紀
萬葉集
古事記
日本書紀
萬葉集
以上の諸文字を字母の種類の方面から觀察すると、
するもの、或は「從」・「牀」諸母の如く齒音の有聲アフリカ...
ては「餌」・「貳」・「兒」・「茸」・「珥」・「孺」・「儒...
は「髻華此斈蘚L(鏨網譲斃惓激雑讙頽棲.)とあるに對し、芳に...
磐)とあり、否定の助詞「じ」、またそれと同類の助動詞「まじ...
餌・士・貳・自・兒・茸・珥Q
慈・時・盡・士・寺・緇・自。
受9
む む
孺・儒・受。
受。
是。
筮・噬。
是。
敍。
む
敍・序・鋤・茹。
敍・俗・序。
その大部分は「邪」・「禪」諸母の...
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ザバ の ひ
葦不負於族此云義邏磨整(一丶、」ノ不負)。
岬伊茂播和素齡(一二、不忘)。
倶伊播阿舞茹(六二、悔不有)。
とあるに對し、一方には「離辱枳」(四〇、寄るまじき)とあり...
孺辭靉佐夜羅賀鑒劇)。
和餓瀰枳那騫(二六、非我酒)。
伊蠶於驀破(三五、不負痛手)。
阿佐霾齊隻(嬉ハ鰈令∀
疑護能驀(四一、直不告)。
波椰區波梅驀(四二、早不愛)。
伊志柯欝羅磨志(四四、不及有)。
彌曳・響謨阿羅牟(四五、不見)。
伊驪以幡欝(四七、未言)。
於謀提母始驀(五亠へ面不知)。
伊弊母始羅薈(五亠へ家不知)。
艀多牟伽眦毛瀞(一一三、不爲手向)。
一五〇
醗
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O
和例破讓例書製馨忘.)。
和餓塞那灘(三六、非吾酒)。
阿羅護艀(三七、不璽)。
伊枳灘層麗(三九、不射切歸)。
阿珥豫區望阿繋(薪む。
毛多撫(四〇、,不足百)。
摩瀞螯虚曾(四〇、不纒)。
難艀篷伊波梅(四〇、不知言)。
和例破枳篠(四〇、我不聞)。
枳舉曳欝羅(四四、不聞)。
曾能泥播宇世艀(四五、其根不失)。
農籌登慕(四六、不拔)。
騰余謀作艀(五六、不響)。
比枳暹貫籤副不)。
などあるに ねしむ には
轍儺波企鑠椰(四〇、汝不聞)。
とあり、・また助詞「ぞ」は
鄰阿波夢藷於謀賦(蕪篠鰓、∀
倶伊播阿羅纂(四六、悔不有、水本作茄)。
とあるに樹し、一方には
轡渠馨枳舉喩屡(五六、琴聞).
比暮騰余謀須(五六、人響)。
騨摩菟利虚覊禽(鸚響
寝羅夥躔(三九、不射切歸)。
胛伊柯覊居算(四七、如何言事)。
鍵異餓幤利去姦(四二、回來)。
細泥鬟塢之農七、)。
解多愚鬟賓枳(黷、Y
とある如く、「日」母(孚齒吾)の文字と「邪」・「禪」・「從...
とがわかり、隨つて當時における國語のザ行音が孚齒音的音と...
像されるのである。但し否定の「じ」・「す」に關しては、「...
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から、このこ語はザ行音を含める他の諸語とは異なり、當時と...
ものと見ることができよう(.梔此云波ぎ(監細搬萎膳塾)・.手抉...
瀰L(編齷・.斯条暮能L(齟継)・「於器弘倆覆」(蹴癒等における...
文字であるから、否定の助詞「じ」の如くザ行音に發音された...
書に一囘あらはれただけで、他に類例が存しないから、「じ」...
而してその原音たる如何なる種類のものであつたか俄かに斷言...
が「審」母(、こゆ)の「輸」、「禪」母(N)の「受」などに通は...
「じ」・「す」の頭音は有聲摩擦書〔N〕の如きものでなかつた...
頭音は、或る程度まではアフリカタと混同したものも存したや...
に關する限りにおいては、〔N〕の普が嚴格に保持せられて居た...
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