岡田希雄「五十音分類體辭書の發達」
をテンプレートにして作成
[
トップ
] [
新規
|
一覧
|
検索
|
最終更新
|
ヘルプ
|
ログイン
]
開始行:
[[岡田希雄]]「五十音分類体辞書の発達」
http://uwazura.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_b43a.h...
國語辭書の組織としては、意義分類體と假字分類體との二種...
ざるものでも、殆んど杢部が漢字と結びつく事ができる爲めに...
も作り得る筈である。又假字の字數により、一字の言葉、二字...
極まるとは云へ存し得る.(此の組維のものが單獨に存する例は...
たものも存在の理由はあり、夊事實存在して居る。だが是等の...
る分類體鄙ち假字引體であつて、是れは、國語聲晋を蒐集整理...
順によつてあらゆる言語を配列するのであつて、實質は發音に...
のである。さて假字引體が生れるためには、先づ國語聲音を何...
い。しかして古くは「あめつち」の詞四十八字があり、ついで...
關する從來の説や、北ハれに對する需は拙稿「色叢の年代に關...
---------------------[End of Page 33]---------------------
O
卆高も作られ・これら四種のものは、國語聲青を蒐箋理配列し...
の羃と成り得るものであつたのだが・腸よ芸へば、あめつち順...
撫翻李安翻では色艦を嬬したと信する他響法三宮眞寂法親王(延...
めとして・三薦康蕪静性譴の隼緯4の拳集軅に軅色輩類抄三卷本...
共の前身は色葉和名瀦本にて天蠢のものであつたらしい。二卷...
らしく荷れも萎槊のものである嵩野山の裳院心畳繍二の梵語糞...
し・共の後鎌倉期建治元年の語原辭書名語記十帖を經て、窒町...
辭書では最も普遍的なものとして讌するに至つたのであるが、...
は兄営らす・南北朝期室町期の物が最古のものとして現存する...
であり、明治期に至りて色葉分類辭書の地位を奪ふに至つたに...
大矢博土によるに・五十菅岡は天台宗の圓仁又は共の弟子安...
ものだらうと云ふ。しかして此の設には方法論的な溺點もある...
の」蘇歟學と云つて居られる.とにな、古築孔雀壟日義が、瓢か...
北ハの頃にはも早や五士菅圃奮來て居た事は充分に認められる...
らぐは太爲爾歌も)知られて居た譯だから、 五十乖ー-辭害の...
が・越物は殘つて居ないし・北ハの頃に存したことを物語る記...
五+喬分類懺謝書の發逹 ...
---------------------[End of Page 34]---------------------
五十凾日分」類體冖辭…電日の發逹 ...
辭書が、いつ名山石室から出現するかも知れす、遺物は存せな...
録ぐらゐは發見せられないとも限らないから、斷言は禁物であ...
よりも後れたらしい事を考へる他は無い。しかして五十音辭書...
上で、其の出現の後れた理由を考へると、色葉歌は深遠な佛教...
いのに、一方五十晋圃は單なる音圃であり、字音反切用のもの...
的で無かつたと云ふ事が一往は考へられるが、實は此の解釋は...
梵漢對譯辭書を作る揚合には、五十晋順にしても可ささうなも...
こで自分は、色葉歌は北ハれが意味のある今様歌として、四十...
學の根據あるものなるに拘らす、横列縱行に動搖があつて、從...
考へられたからだらうと云ふ事を重硯したい。
とにかく辭書類に五十晋分類を探用する事は、李安朝・鎌倉...
るに過ぎない。左に共れらを列舉し一し、次第に徳川期に及ぼ...
の價値批判は紙頁に餘裕も無い事だから全部省略するのである。
一
先づ舉ぐ可きは、國語辭書では無いが、
---------------------[End of Page 2]---------------------
」
法華經音義二卷心察著貞治頃咸るか碩激禁界句
である。本書は蠶法華經八卷娠蒭い驚甥移鑵嬲譲笠貍刊や法華...
黜難麗の著耋して、法華經による教化に努力した京の岡崎の善...
であり、法華經苦訓が經の本文順に單字を擧げ膏訓を註して稽...
{擧げ、北ハの訟日により分類したものだが北ハの・分類が
ア、アン、アツ、アイ、アウ、アク
ィ、イク、イン、イフ、イチ
ウ、 ウン
エ、エウ、エン、エイ、エフ、エツ
ヲ、ヲン、ヲウ、ヲフ、ヲク、ヲツ
カ、カイ、カン、カウ、カフ、カク、カツ
キ、キン、キヨ、キチ、キヤウ、キヤク、キフ、キク
ク、クヱ、クヱン、クワ、クン、クヰ、クウ、クワン、ク...
ケ、ケウ、ケン、ケイ、ケフ、ケツ
コ、コン、コウ、コツ、コク、コフ
と云ふ具合にア・カ・ヤ・サ・タ・ラ・ナ・ハ・マ・ワの順で...
は云へ、五十音分類である事に聞違ひは無い。そして横列が右...
五十鉱旧△刀類體{辭書のW毀逹 ...
---------------------[End of Page 3]---------------------
...
五十軌日分類體一辭書の渦彼逹
ラナ四行を重日とし・ハマワ三行を讐とする顰の立揚から、然...
いのである・さて此の本は「婆二稔季春吉旦中野尖衞開板」本...
永正九年二月梨・永和四年正旱百の日附ある古寫本などがある...
本や委築覧て為る誉に・單峯骨の五士募類のきうが奎日の全部...
があり・分量は梨では等量であるから、從うて、本書を五士募...
字音を五+雰類して居るものとしては、自分の知つて居る簡夐、...
のは・當然の專ある恵ふ・しかして本設日が佛者的字箪に通じ...
墨の立揚か募類するには・色莠類で濟む筥無い。何うしても韻...
る・馨購難・鞭饕の三し奢について、「皇mの頃成るか」と自分...
埜春下躄候於元應寺記之」・下卷に「應安幾獎旨中河」とあり...
也Lとあるが・永究年本には「貞治四年乙巳正月+八H於花洛朿山...
月土幽糠飜Lなど夸ていぶかしい攀るからである.しかし、刊本...
四年百下旬の脱稿・共れ以後の所は應安コ一年中援つたもの、...
かと想像する.淋嬲磯瀦饕難撥罐.
三
---------------------[End of Page 4]---------------------
心察普義について擧ぐべきは本書より百二十年程後の
温故知新書天地人三巻寫誘+六年大作廣羨歇響
である。 五十晋分類と意義分類とを併用したものにて、此の...
用集と性質高じ早るものだと云ぴ得る。言萎巷語鏨是よつて、...
曙饗飜鰈機蠶選響整雑蛎蜘鵞銘罫請茘羃慕稲薯に、共のアなら...
氣形門・支體門・態藝門・生植門・食服門・器財門・光彩門・...
分類は、著者の知人尊通の加へた漢文序によると、虎關の海藏...
の研究]琵で云つて居られる通りに、.現存の海藏略韻は+四門で...
韻は同じ虎關の聚分韻略の事を云つて居るのだと見てよいので...
の三輩通纛持藤詳飜謝黥甑爬欝鍵ての嬖によると、薪維獣大農...
あるが、奪通は「方言俗語、以繋こ阿伊甌等訟酬二迷津之儔当...
海藏略韻→分三一六之門「又準二源順古抄袖設こ和宇之訓→事類...
記して居る。廣公の公が後文の公と同じく、敬語である事は無...
砒は三井寺の中にあり、三井の祗圓珍智證大師勸講する所にて...
名抄の事と海藏略韻の事とを擧げて居るのみで、節用集の事は...
て居ないが、間接の影響はある。)節用集の原本は、下學集から...
五十島日△乱類體一辭圭日の發逹 ...
---------------------[End of Page 5]---------------------
五十膏分類體鰰書の發逹 ...
から、文明十六年頃にはまだ節用集の流布が稀れであり、本書...
かも知れないと見る可き所だが、無論事實は判らぬ。よしや節...
つて居たのではあるまいか。然う云ふ假字引辭書としては色葉...
五十音分類のものも既でに存して居たかも知れない。が、本書...
書の獨創であるにせよ、既存辭害ー!必すしも色葉孛類抄式の國...
の辭書にても、然う云ふもの曳あつた事を想像してよいのであ...
五十」膏分類であり、此の類の辭書宀して現存最古のものであ...
クケコと云ふ風に五十晋五十部を標識するには、假字書きせす...
普通の五類聲の迦㎞では無く、遍口聲の賀∴訓に對譯せられる文...
の餓の普價を有する文字を使川して居るのは珍しい。 ハ行ラ...
までも無い。)在俗の十と梵字と云ふと、取り合はせが不似合だ...
そこで自分の如きは、本書の五十晋分類、は、悉曇辭書にすで...
り、又は尊通より歡へられた著者が、其れを國語辭書に應用し...
易辭書として、李安朝末に色葉分類の多羅葉抄の如きが存する...
類の梵語辭書を作つて居り、共れが影響して五士膏分類の國語...
いとも云へまい恵ふ。前覆襞に麦明以後さまで後世の寫本とは...
---------------------[End of Page 6]---------------------
本の影寫轟楚谿鸚罧でにより解論して居るのだが、責六行、天...
丁のものである。北ハの京斎藏影寫本による鷺版本が、つい最...
一頁を一頁に牧め、一行の字配も出來るだけ原本と同じやうに...
は、字配に忠實であるために生じた塞白であり、脱漏では無い...
流布するやうに成つたのは喜ばしい事である。解題も添うて燐...
の點を補ふと、該古鈔本は桐箱入にて、書物其のものは普通の...
分餘、白地雲流し模様の今の題箋は、改裝後に添へた極めて新...
が三冊分とも、紙に包みて保存してある。地册のは大蟲摸あり...
寸六分に九分、文字は 、知新書地Lとあるのみ、これは他の天...
宀谷を示す小紙片が二放存する。一一寸六分五厘に九分の紙片...
サシスセソ・タチッテト・ナニヌネノが三行に書いてある。影...
なのだ。貼轢にさて妻羅は裏打してあるから紙質縞りかねるが...
枚づ丶三册共に奪る。今の表紙裏に添うて居羨は妻のとは異る...
、广∵か風に册の順と丁附が存するが、上中の二册は通し丁附で...
で終り、下器は』、下 +八L式であるのは不慰議である。さて...
と認められるのである。本文には小蟲があるが、文字は濃い…墨...
五+膏分鄰體讎書の發逹 , ...
---------------------[End of Page 7]---------------------
五十詑日分湖川…體辭港日の一發一達
四二
「妙覺寺常住鼠」と云ふ謄細長い楷行體朱印嬲禦「妙覺寺響典...
が何れも外廓は無い印だから、うつかりすれば、朱書と誤られ...
のは、影冩本では朱書と成つて居り、朱印であると斷つてない...
さて砦鼻・量は京のH禦の妙覺出寸の藩であるが、二夫蔵で+八...
祿四年九月に秀吉が大佛妙法院で千僣供養した時に、不受不施...
命に抗して對馬に流され、寛永七年にも亦再度對馬に流された...
豪僣の手に觸れた本であると思ふと興味が感ぜられる。さて此...
閣叢刊の中に收めて頂きたいものだと熱望して孱る。 はじめ...
無いから言及せないが、唯一つだけ變つた例を舉げると、鯤を...
る。此の字は大魚の義であるからオ・ウヲ(正しくはオホウヲ)...
けたのである。節用集にもキキと訓じ、現在の漢和字書にも此...
晋分類體國語辭書として現存最古のものであり、しかも、現存...
きである。
四
さて五十晋分類辭書として温故知新書の次ぎに舉ぐ可きは
---------------------[End of Page 35]---------------------
初辭通韻 寫一卷 著者・年代共に不詳、徳川初期のものか
であらう。「この書、類字韻に合せて一册とす、全書を五+音の...
氣候・草木・食服・名字・紳紙・器財・言辭と分類し、各類の...
かなを添へたることなど、すべての樣、節用集に似たり、この...
卷末に名乘頭字を添ふ、なほ類字韻の條とあはせ見るべし」と...
條には「寫本、この書は、和玉篇の類にして、篇旁によりて漢...
ふ、蓋し、三百年以上の寫本、初辭通韻と合せて一册とす」と...
て、自分も二度見た事があるが、前の時は展覽愈に於ける瞥見...
へ、備忘録を失したので赤堀氏の言を引用したのである。阻書...
初辭…通韻と頭字韻とが合册にしてあるのは、もし二書の著者が...
使用上の便を思うて合綴したものとして注意すべきである。又...
り注意すべきである。斯う云ふ類のものには、意義分類體の部...
卷)や、吉利支丹辭書として世界にた穿の一本しか無く、書皮裏...
雛犇禦讒鵜鑪臀罍があり、又和鳶・節矍・聚分韻略の三本を小...
ある。因みに、此の類字韻は東京の帝大研究室影冩本で調査し...
である。近く發表できるであらう。私見によれば、類字韻は慶...
五十贏日分一類體一辭書の發一逑 ...
---------------------[End of Page 36]---------------------
五十鼠日分類「體鯡童日の發逹 四四
五
徳川期のものとして最初に、爰當では無いと知りつ丶擧げる...
法華經文寧聲韻言訓篇集、上中下三卷 美濃版 快倫撲 慶...
播州書寫山の松壽院快倫が法華經中の單字一千七百四十九字...
訓舗灘縱寄軅名を施し奪義にて翻刻の整版本には法華鑾曩と云...
意味での五士菅分類とは云へないが、五十苦分類が加味せられ...
事は著者にして見れば、分類が精緻である事に成る筈だが、精...
す、誤りも存する。例へばンム兩川でハ行マ行のみムを使用す...
よるものらしいが、無根據である1説明しにくいが、大ざつぱに...
ヰヤウの如く四字假字で標記せねはならぬものに至るまでに別...
ラワの順に舉げ、次ぎにイを韻とする支韻の類の文字をイキシ...
イン・キン・シン・チンニン・ヒム・・、、ム・リンと云ふ風...
とが交錆して居るのである。以て其の複雜なる事を察するに足...
は云ふまでも無い。斯う云ふ書だから、五士背分類として温故...
が、五十晋分類が加味せられて居るのは事實だから參考までに...
---------------------[End of Page 8]---------------------
卷本が存するが、後に整版として仲野道意により再刻せられた...
た寛永十三年十一月八日頃、または共れ以後であらう。慶安四...
る。
六
徳川期に於ける五十音分類辭書を檢するに、先づ冠辭考・古...
因陀羅網+五像雑婁誓撰黷肥佃五
である。詳しくは「撕因陀羅網」響名目崖因陀羅網L勸と云ふ。...
・H§喜に因んで局る。屁天鸚の居る宮殿の羅網の一々の口に寶...
寶珠夢髭現す。仍て之を譬喩として要無盡の養は互轡在の鼕示...
云ふものである事から直ぐ理解できるやうに本書は佛教辭典で...
を蒐集し、分類し、其の出典の卷數丁數を記したものにて、...
卷は「聲聞衆」・「薩衆」・誼嬲名輛嬲酩難嬲徹麓飛號てにつ...
外典皰侃桝典を簡略な名で無秩序に擧げ、卷數作者などを註し...
段配列のものが十三丁の分量であるから、書物の數は大體想像...
し部で法數辭書である。其の第九卷までの所について云へば、...
五十音分類體鰰書の發逹 ...
---------------------[End of Page 9]---------------------
五+暑分類鶻辭書の發逹 ...
阿眦曇・阿蘭若と云ふ風に名口をあげ出典を略名で舉げ、共の...
解釋するとか云ふ事は無いー佛教名口索引であり、辭書とは見...
あると見る立揚の自分は、本書の如きも五十晋辭書の中に數へ...
ても、五十昔分類體辭書の發達と云ふ題名の此の小篇申に本害...
初期の事であるから、歴史的價値と云ふ意味で、排斥すべきで...
りアカサクナハマヤワラであり、問題となるアヤワ三行を云へ...
和葛範誓駕聽餅継驟諮麗櫑膿詳而のだけが見えて居るに過窪い...
各頁は標出名口は七行、出處の註文は十四行、各四段配列。第+...
記が存するのだが、莠次ぎに二丁にわたりて、羃の自跋がある...
を記さぬ。さて薯者の室誓は西本願寺派の學匠で、江戸築地の...
して願海院と諡した。博識洽聞、關以東}入の稱を得、寛文延寶...
に努めた人であるが、然う云ふ學匠の手には成るとは云へ、本...
製作に據らないで、末疏類に據つて居るため、折角の努力が、...
しまつたのは倍しい事である。(末疏主義學風の弊害を示すもの...
五條橋通搦屋町丁字屋「西村九郎衞門開板」であるから、少...
---------------------[End of Page 37]---------------------
七
元祿期に「倭字」と云ふのが出來て居る。
倭字 .寫一卷 鴨長蕁撰 元祿元年冬成る
日本紀の本文の聞にま曳存する古訓註を舉げて五十晋順に、...
用紙は罫引にて一頁五行、割註雙行である。自序二丁あり、本...
サがある。北ハの自序は左の如くである。句讀訓點等は、爰當...
倭字序
ハ ルト ニ ナル...
齋部正通日、辭假二嬰兒一心求二祕聖一信哉、倭語多錯綜而...
ノヲ ル ニ モ ル ...
而誤二北ハ旨一或附愈而反二其義一然道之可二以談一者、義...
ヲ スル ヲ ...
日本書紀一有下以二倭語一解二漠字一者上尊命井訓二美擧等...
云
元祿改元之冬
...
要するに序文に見えた本書の趣旨は、口本書紀に、尊命爾字に...
で其れらの類を參考までに五士膏順に配列すると云ふのである...
五十猷日分一類體辭戴日の發逹 ...
---------------------[End of Page 38]---------------------
五十音分類體辭書の發逹 ...
ハツクウ ハ トケンサイ ハ ...
沫蕩此云二阿和那伎一妍哉此云二阿那而惠夜一天吉葛此云二...
と噌行十八字詰にてベタ書きして居るに過ぎないのである。五...
としては、殆んど問題にする程も無いのだが、たじ五士青順で...
であると云ふ點で注意すべきである。しかして其の五十晋と云...
アイウヱヲ
マミムメモ
ワイウヱヲ
ラリレレロ
ノ
ヤヰユヱヨ
と云ふやうな文字と配列とであるから、一暦興味がある。書名...
文字、日本製の文字など曳云ふものでは無論無い。序文に「按...
倭語の倭と漢字の字とを取りて倭字と云つたものかと考へられ...
から察すると、下鴨の肚家の人にて、長字があるから、長明の...
氏の御所藏本であるが、著者の自筆本であるやうだ。(序文の訓...
---------------------[End of Page 10]---------------------
㎝
八 ...
次ぎに時代は不詳だが、先づ元祿期のものとして扱ふべきもの...
華梵翻築四卷淨嚴齧梨撰酔・代不詳
...
---------------------[End of Page 11]---------------------
五士晋分類體辭書の發逹 ...
封翻全四卷は、寶林梵書の最なるもの、吾國學界の珍寶な...
を拾聚し、五+普次に類列せる誠に難得の梵漢字彙なり。後...
.正に慈雲の梵學津梁と拮抗すべし。此書近時關東、西海に...
に於て大吉慶詳なり。
と見えるのである。これだけの解諡では物足らぬが、華は恐ら...
對照せしめる梵漢對譯辭書であつたらうと想はれる。此の類の...
數々のものが出て居り、我が國のものでは、高野山の常喜院心...
ので(佚亡はしたけれど延喜呈弟法三宮眞寂法親王の梵漢相對鈔...
の種のものを爨し、五喜組彎したのであらう。さて砦華欝翻、...
む む
花行胤藏」とあるが、靈雲叢書解題では行武善胤師が靈雲寺に...
れて居るものならば調査させて頂かうと思ひ、去年昭和十年七...
いたので見る事を得す、行武氏も立花家へ養子に行き鴕繍鯉簾...
華梵對翻の存否は知る事出來なかつたのである。行武師が得ら...
であつたと假定しても、轉寫本がありさへすれば、他臼眼輻を...
九
---------------------[End of Page 39]---------------------
華梵對翻は佚亡したかも知れないが、享保に出來た梵漢對譯...
枳橘易土集寫三+卷灘黜計+五本婁晃撰纏醗
にて、肇に蕁せられて居る梵語を五士工日順に舉げて、婆の詳...
什六卷と、「附卷」四卷とよb成り、本編の方は右の如き五十音...
晋分類したものである。順序として本編より述べると「享保六...
ρ
文他序、「正徳丙申戯仲夏令且 大通桑門南谷槃譚書于東林幻...
丙中偸自恣H沙門釋照山晃自序」とある慧晃の漢文自序があり「...
註之中、有下梵語之所レ渉ご翻譯解釋一者顔則隨而探拾二録之...
所レ憾聊足以自慰、奈蒲柳弱質懼二殘喘難サ俣、於是卒萃爲二...
る。四千四百丑十三件と云ふは牧載の名日數である。次ぎに「...
要なのは次ぎの三條であらう。
一如二翻梵語・名義集等扁以レ類編集、今以二阿等五十字晋...
e部一m入二〇部一等、梵書雖〆異且随二本韻一
一五十字音申有二直晋→有二拗膏→有二相通唱如下迦盧拏入二h...
一於二巻尾一分=十五門一者、爲下以二漢言一尋中梵言上也
と云つて居る。(ローマ字で書いた所には共れー梵字が存するの...
胤十飢口分類…體…欝酬書一の發逹 ...
---------------------[End of Page 40]---------------------
五十畝日分溜川體鯡潅hの 發推~ ...
は梵膏を示すのに不便であるからローマ字で示したのである。....
次ぎに「引塁得」麟髏擁があり、引用書名、卷數響を記して居...
北ハれらの書は、龍樹の繹摩訶衍論を除けば皆唐土撰述の章疏...
鑾曩一百卷、希麟塗切經青義+卷、可洪新籖響義臨録三+卷、義...
名一卷、行逧切經韮吾許卷嬲轄講碗騒終継雛製軅鷺などがある...
十晋分類で舉げ、共れに引用書口に舉げられたやうな諸書を引...
語には、全部では無いが梵字が朱書してある。 五十晋に當て...
字であり、了ヤニフれ・鼠も普通であるが、タ行が普通のタ行...
「ホ部」には、昔からの例により脚字が書かれ乍ら「ハ部二」...
事とは變つて居る。さて斯う云ふ風に五十普で分類せられて居...
ものを五十膏で分類する事は、とてもうまく行く筈も無い事は...
通りに、極めて便宜的に、日本字晋の頭青により、又梵語の日...
羅・灘羅逹(梵字を・↓字で示すと≦ー・≦・一§琶が入り、ナ部に...
又落.喝の如きを頭字とする書譯語がア部に牧められ、ヵの中に...
闍の如きもの(母巴ρであらう)が入ると云ふ具合で、極めて便宜...
い。 しかし相手は漢字に晋譯せられた梵語、北ハれも時を異...
---------------------[End of Page 12]---------------------
支那で變遷あるが上に臼本では又日本流の發書が生れたものな...
云ふ便宜的な組織を探らなければならないのは云ふまでも無く...
難する理由は少しも無い。辭書と云ふものは元來が、引き出し...
歡迎すべきであらう。斯う云ふ先.蹤はすでに心覺の多羅葉抄と...
宜的なものであると云ふ事とは、分離せしめてよいと思ふが、...
五+薦諾咽礒扁蘇膨漆器嫡喋の所に「五‡菅中、ヤ所生中、轟及...
同二本韻一也、畢竟能生十四字、所生三十字合四十四背、攝二...
のヰウヱヲがア行のイウエオと同じであるとし、能生アイウエ...
ツテト.ニヌネノ.ヒフヘホ.、、、ムメモ.ユヨ・リルレ・の三...
狹な一部國學者連中の四十四鵡ー-説と全く同じである事から明...
であるが「附卷」四卷は罕四日五+九語を+五門雰類し藩紛罌鬻...
の佛陀菩薩僻支羅漢の中にては、佛陀↓膏薩・粹支・羅漢の各々...
居る翻鷲はと云ふ組織である。さて本書の書名は嬖には見えな...
に基く事は明らかである。梵漢對譯辭書であるから此の名を撰...
エコウ惠晃暈㌫
皴州雙丘法金剛院の學僻。唐招提寺長老。字は照山、翳華...
五+音分類體辭書の發逹 ...
---------------------[End of Page 13]---------------------
五+脅分類體辭書の發逡 ...
逸なり。廣く南北の講席に列して顯密性相の學を修め、特...
南都唐招提寺第六+七世大和爾の席に補せられ、律風を穴揚...
同+六年泉山法脅院に於て復之を講ず。……叉廣く諸經論に散...
(原名採揀枳橘集)二+六卷、附録四卷を完成せり。元交二年...
とあり、ついで茎暑を列記して居り、篠の寫眞も舉げて居る。...
択居の易土集を見て解説したのだが、密教大辭典は著者の版下...
キキッエキドシウ枳橘易土集
背六卷。慧晃撰。凍名を探揀枳橘集と云ふ。諸經論中の梵...
鈔疏を援引して詳釋す。江南の橘を江北に移せば枳となる...
ありて版下清畿口肖筆本現存し、淨土宗門・王徹定・圓通...
も逾に開版に爺らず。明治十九年再度刊行を企て、泉涌寺...
と題して哲學館よりこわを發刊し、弘く世に行はる㌧に至...
と逋べて居る。其れで此の自筆本を一見したく思ひ、寺へ照會...
損甚しく、寺寶の保管も困難と成つたので本山たる大和唐招提...
ある。さて籔大贊に言及して居る明治一二+八年の梨は、共の+...
云ふ名の洋裝菊版本一册で「哲學館大學發行」「明治卅八年十...
典目録」一頁、「梵語字典正誤表」一頁、本文五〇コ貝、「梵...
---------------------[End of Page 41]---------------------
凡例共の他は全く無く、本文は
梵語字典へ饗橘易土集)箜
京兆雙丘沙門彗心晃集
と云ふ内題と署名とより始まり、分卷も易土集のま曳であるが...
附卷四卷に相當するのだが、略註も何も全く無くて、語彙の下...
の梵語字典を易土集に比較しては見ないが、わざー順序を變へ...
思ふ。因みに、此の刊本明治三+八年+二月の刊行と成つて居る...
て三冊に製本した本を見瀧事があるが、製本させた所有者が「...
易土集の五士音分類が極めて便宜的のものであつて、梵語の...
が、此の非學術的分類に滿足できない人も生するのは自然にて...
鱗髭が本書に斐探揀枳橘鈔六卷を滋・いた。共の名の示す通り...
覗した爲め、大體は五十昔分類ではあるが、甚だ詳密に學術的...
ウエオ部はまさしくiUeOを頭晋とする言葉のみであり、ヵ部は...
輿凱を分ち、タ行は㎏偽噸.ね血ね伽を分つと云ふ風である。從...
圖に基いたからとも云ふべきにて、i音圃が悉曇に基いて作られ...
多・雙の順恁實に從うて居るに過窪いのである・へ其の嘉は凡...
五十輔晋分」類體一辭…書のW彼逹
五五
---------------------[End of Page 42]---------------------
五十丘弓分類冖體臙駢盤団の發逹
嵋訂竕に詳しく、其の第一條は易土集の性質をも示すものだか...
五六
本圭臼梵語ノ㎜集成セル、古・來未・ダ此壼臼ノ如キ席ハ...
主ノ動(○勤ノ誤リカ)勞尤モ至レリト云ベシ、然レドモ只惜...
且其醗は録スル所ノ如キモ啻二本邦習音ノ訛唱ヲ以テ集收←...
伽ハ即、亦賀討ハ㎞字ナルヲ、共二混シテ㎞ノ部二列シ、...
替ナルヲシヤト呼テd部二收メ 入ル、ガ如キ、此汎濫...
林儿夊二復品蹄セン事・ヲ要ス、殃…レドモ獪悉ク壷蹴ス事...
と云ふのであつて、次ぎに梵丈を分類するには、一律にうまく...
成立を物語つて居る。
準野元良子字無學、世二醫ヲ以テ業トス、東都ノ人ナリ、...
戊子秋冬枳橘本集ヲ、屋代弘賢ヨリ請ヒ借テ書寫セシム、...
ノ順次二改メ分ッ、因テ…探揀鈔ト名付ル者ナリ、今夜功畢...
寸暇アラズ、然レドモ漸ク問ヲ偸ンデ鈔寫スルガ故二、字...
二己丑二月+二日之夜、御倉前繭井町效梵書室二誌ス
諾學+般若室利行ロ...
是れで見ると、「,探揀」とは易圭集を探揀したのであるから、...
名を探揀枳攀と云つたと云ふのは正しく無い慮ふ。さて此の本...
---------------------[End of Page 14]---------------------
たもの、各語の註は易土集では甚だ詳しいが、本書では漢譯語...
言、慧晃舊序、舊凡例、引書H録より成る。卷二、三、四、五、...
採揀枳橘鈔卷某之上
収簑 幽犠鷹雛5℃沙旧亅彗い鵡襄
擇訂 東武淺草隱士行智鈔
と署名して居る籔喫礁翻自分の見るは京大研究柔にして箜卷下...
□」(□の所は日貝の二字の聞へ臨の二字を横に並べた形の文字で...
であるか、何と讀むかを知らない)と云ふ朱書のある本だが、探...
は何とも書いて無い枳橘易葉附卷の四卷四册靴霊綿は及び瞿の...
同筆同裝釘鯊詔礫磐黯賄臼のものである。朱書梵字竺の下、二...
鬮O
枳橘易土集の次ぎに舉げたいのは
謡拿訣+卷伊藤束涯稿男善韶纂著嗷蝉蕣た惣腱糴
である。漢字の用法、漢文の作法を説いた書であるが、第一卷...
卷之二、三 語辭上下(五十音順)
五十鼠日分類∵體欝辭書の發逹 ...
---------------------[End of Page 15]---------------------
五十昆日分艸類體}辭…壼日の 發逹 ...
卷乏四、五 虚字上下(同)
卷之六、七、八 雜字上中下(同)
卷之九、十 實字(天文・時運・地理・入品附親屬・...
と云ふ風に漢字を語辭・虚字・雜字・實字に分ち、それを五十...
字格辭書とも名つくべきものにて、殊に其の語辭(主として副詞...
は其れー五士菅分類と成つて居るから、五十音分類體辭書の一...
ワ○○○∴諺慰巌爾ヰ妄ふ讐のものである。墾遣の誤りもある。本...
が校整して纂著したもので「費暦十三年癸未之冬十一月十三臼...
の本の如くであつた何うか判らぬが、もし未定稿すでに五十音...
二十七年を溯らせる事ができる。久しく寫本で傳はつたが、明...
せしめた本が、判紙型木版十冊本として刊行せられた。成齋序...
もので、刊記に「明治十一年十二月三日版權免許」とはあるが...
字訣補遺五卷三本が存するが、其れは、同じ十一年十二月三日...
十月十五日出版」と成つて居る。補遺も亦五十晋順にて、アイ...
徳淳増訂である。正編の方では徳淳は「今唯誤字脱文ヲ訂正シ...
バナリ」と斷つて忠實に刊行して居るのだが、補遺の方は檜補...
---------------------[End of Page 16]---------------------
る。さて、京都大學圖書館に字訣の寫本ー-但し新寫本と云ふ可...
正編に當り、第十一冊より第十五概までは「遺編」であるが、...
るから徳淳も増補したのである。其の京大の寫本には遺編の第...
十五卷尾に、「壬戍四月十八日校正全 善詔」と朱記してある...
糴解せられて居る。 .
{
…操觚字訣と同じ時分に出來たものが、國語學に關係深い
冠辭考+卷賀茂眞淵撰驤譱備稿
である。尾に「實暦七のとしのみな月にかうがへ畢ぬ」とあつ...
たもので、眞淵の著述として刊行せられたもの曳最初であり、...
大人物を國學に引き入れる重大な役割を演じた書である(但し共...
七年九月の再刻本を捉へて、これが初刊本であるかの如くに書...
云ふまでも無く、冠辭即ち枕詞を五十.首分類して共の解釋を施...
り
阿伊宇惠袁
也伊山延與
、胤十醜田分類體競辭澄口の發逹 ...
---------------------[End of Page 17]---------------------
五十歔臼分山類「谿肌鰍酬蛮臼の発ハ逹 ...
和爲宇惠於
と云ふ錯置膏岡である。(序乍ら此の書の凡例にも見えて居る語...
...
ものも、阿伊宇延袁・也伊由衣輿・和爲宇惠於と云ふ錯置書鬮...
事は注意すべきである。そして此の五十普分類、について眞淵...
つh唱牀」 ...
部のついでを充十の膏してせリ、後に世にか乂る次第をば...
り出しならんを、便りばやなるわざは中々によしを失ふこ...
ふるごと
つ」、古語を知たすけとすめり、はた語を解には專ら五十...
と云つて居り、イロハ順の方が「便りばや」である事を認めつ...
曽を重硯し、冠辭考で五十菅分類を採用した程だから、北ハの...
古言梯一卷叢魚薐嚠轟嶽朋黻る .
の如き五十膏分類歴史的假字遣辭典も生れたのである。しかし...
緲黻繍聽袈.卷頭の 薗はあ行のゑの所だけ入木して之に改刻し...
らざるものとがあるが、此の入木改刻が何時誰れにより行はれ...
し鑠した雅言喜の五士訟辭書とし三楢の嬬手三卷五雙四冊犠響...
ヰウ惠於と誤られて居る。魚彦の死んだのは宣長が字骨假字用...
---------------------[End of Page 18]---------------------
るが、同門の宣長の説に服するのを快しとせなかつた丶めに、...
かつたのであらう。狹量と云はれても致方あるまい。
古言梯が刊行せられ,
訂正する雅量を示さな
刊行年月のある本を未だ見
す、蕾次郎氏の如きも案七年刊行の脚結抄よりも前の刊行であ...
田篤胤は古果辭經で萌和四年八月板に彫たるかざし抄には…L畑...
など云つて居ると、序文の年月を以て刊行年月と誤解したのだ...
然る可き據所があつたものと考へる他は無い。つまり八月の刊...
と見るのが至當であらう。さて此の書はヵザシ・ナ・ヨソヒ・...
副詞・代名詞・感動詞など)を列舉して五十晋分類したものだか...
國語學的によく認識した入であつたから、分類も五十晋圖を採...
と成つて居り誤られて居る。しかも、これが安永七年刊行の脚...
書假字用格の説を盜んだのだとか、然うでは無い暗合であると...
後れて居る事は、確かに成章にとりては不利である。
五十毓日分一類體…辭…畿日の發逹
/、
---------------------[End of Page 19]---------------------
五十戯臼分類「…體辭蠹日の發逹
六二
=二
明和九年に詞艸小苑}卷三本と云ふ枕詞辭典が出來て居る。枕...
註したので、片々たる小本であるが、孟ー-圃は誤られて居る。...
門人不湯鞍、藤原熊在の共著である。これを群書一覽、國書解...
思議である。綾足は眞淵門人であるから、北ハの弟子が五十音...
苑と相對的名稱を有する
詞草大苑二册建部綾足撰燬疥以
がある。新撲和訓部類の廣告文に「六國史を初じめ、舊古の紀...
迄、歌文に用あるべき詞をぬきいだし悉く注釋し五士青にわか...
らないが恐ら蠡梨であらう。國書解題、國語黌冒畿にも見えな...
など丶時を同じうして居るもの、或ひは詞草小苑よりは早
終了行:
[[岡田希雄]]「五十音分類体辞書の発達」
http://uwazura.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_b43a.h...
國語辭書の組織としては、意義分類體と假字分類體との二種...
ざるものでも、殆んど杢部が漢字と結びつく事ができる爲めに...
も作り得る筈である。又假字の字數により、一字の言葉、二字...
極まるとは云へ存し得る.(此の組維のものが單獨に存する例は...
たものも存在の理由はあり、夊事實存在して居る。だが是等の...
る分類體鄙ち假字引體であつて、是れは、國語聲晋を蒐集整理...
順によつてあらゆる言語を配列するのであつて、實質は發音に...
のである。さて假字引體が生れるためには、先づ國語聲音を何...
い。しかして古くは「あめつち」の詞四十八字があり、ついで...
關する從來の説や、北ハれに對する需は拙稿「色叢の年代に關...
---------------------[End of Page 33]---------------------
O
卆高も作られ・これら四種のものは、國語聲青を蒐箋理配列し...
の羃と成り得るものであつたのだが・腸よ芸へば、あめつち順...
撫翻李安翻では色艦を嬬したと信する他響法三宮眞寂法親王(延...
めとして・三薦康蕪静性譴の隼緯4の拳集軅に軅色輩類抄三卷本...
共の前身は色葉和名瀦本にて天蠢のものであつたらしい。二卷...
らしく荷れも萎槊のものである嵩野山の裳院心畳繍二の梵語糞...
し・共の後鎌倉期建治元年の語原辭書名語記十帖を經て、窒町...
辭書では最も普遍的なものとして讌するに至つたのであるが、...
は兄営らす・南北朝期室町期の物が最古のものとして現存する...
であり、明治期に至りて色葉分類辭書の地位を奪ふに至つたに...
大矢博土によるに・五十菅岡は天台宗の圓仁又は共の弟子安...
ものだらうと云ふ。しかして此の設には方法論的な溺點もある...
の」蘇歟學と云つて居られる.とにな、古築孔雀壟日義が、瓢か...
北ハの頃にはも早や五士菅圃奮來て居た事は充分に認められる...
らぐは太爲爾歌も)知られて居た譯だから、 五十乖ー-辭害の...
が・越物は殘つて居ないし・北ハの頃に存したことを物語る記...
五+喬分類懺謝書の發逹 ...
---------------------[End of Page 34]---------------------
五十凾日分」類體冖辭…電日の發逹 ...
辭書が、いつ名山石室から出現するかも知れす、遺物は存せな...
録ぐらゐは發見せられないとも限らないから、斷言は禁物であ...
よりも後れたらしい事を考へる他は無い。しかして五十音辭書...
上で、其の出現の後れた理由を考へると、色葉歌は深遠な佛教...
いのに、一方五十晋圃は單なる音圃であり、字音反切用のもの...
的で無かつたと云ふ事が一往は考へられるが、實は此の解釋は...
梵漢對譯辭書を作る揚合には、五十晋順にしても可ささうなも...
こで自分は、色葉歌は北ハれが意味のある今様歌として、四十...
學の根據あるものなるに拘らす、横列縱行に動搖があつて、從...
考へられたからだらうと云ふ事を重硯したい。
とにかく辭書類に五十晋分類を探用する事は、李安朝・鎌倉...
るに過ぎない。左に共れらを列舉し一し、次第に徳川期に及ぼ...
の價値批判は紙頁に餘裕も無い事だから全部省略するのである。
一
先づ舉ぐ可きは、國語辭書では無いが、
---------------------[End of Page 2]---------------------
」
法華經音義二卷心察著貞治頃咸るか碩激禁界句
である。本書は蠶法華經八卷娠蒭い驚甥移鑵嬲譲笠貍刊や法華...
黜難麗の著耋して、法華經による教化に努力した京の岡崎の善...
であり、法華經苦訓が經の本文順に單字を擧げ膏訓を註して稽...
{擧げ、北ハの訟日により分類したものだが北ハの・分類が
ア、アン、アツ、アイ、アウ、アク
ィ、イク、イン、イフ、イチ
ウ、 ウン
エ、エウ、エン、エイ、エフ、エツ
ヲ、ヲン、ヲウ、ヲフ、ヲク、ヲツ
カ、カイ、カン、カウ、カフ、カク、カツ
キ、キン、キヨ、キチ、キヤウ、キヤク、キフ、キク
ク、クヱ、クヱン、クワ、クン、クヰ、クウ、クワン、ク...
ケ、ケウ、ケン、ケイ、ケフ、ケツ
コ、コン、コウ、コツ、コク、コフ
と云ふ具合にア・カ・ヤ・サ・タ・ラ・ナ・ハ・マ・ワの順で...
は云へ、五十音分類である事に聞違ひは無い。そして横列が右...
五十鉱旧△刀類體{辭書のW毀逹 ...
---------------------[End of Page 3]---------------------
...
五十軌日分類體一辭書の渦彼逹
ラナ四行を重日とし・ハマワ三行を讐とする顰の立揚から、然...
いのである・さて此の本は「婆二稔季春吉旦中野尖衞開板」本...
永正九年二月梨・永和四年正旱百の日附ある古寫本などがある...
本や委築覧て為る誉に・單峯骨の五士募類のきうが奎日の全部...
があり・分量は梨では等量であるから、從うて、本書を五士募...
字音を五+雰類して居るものとしては、自分の知つて居る簡夐、...
のは・當然の專ある恵ふ・しかして本設日が佛者的字箪に通じ...
墨の立揚か募類するには・色莠類で濟む筥無い。何うしても韻...
る・馨購難・鞭饕の三し奢について、「皇mの頃成るか」と自分...
埜春下躄候於元應寺記之」・下卷に「應安幾獎旨中河」とあり...
也Lとあるが・永究年本には「貞治四年乙巳正月+八H於花洛朿山...
月土幽糠飜Lなど夸ていぶかしい攀るからである.しかし、刊本...
四年百下旬の脱稿・共れ以後の所は應安コ一年中援つたもの、...
かと想像する.淋嬲磯瀦饕難撥罐.
三
---------------------[End of Page 4]---------------------
心察普義について擧ぐべきは本書より百二十年程後の
温故知新書天地人三巻寫誘+六年大作廣羨歇響
である。 五十晋分類と意義分類とを併用したものにて、此の...
用集と性質高じ早るものだと云ぴ得る。言萎巷語鏨是よつて、...
曙饗飜鰈機蠶選響整雑蛎蜘鵞銘罫請茘羃慕稲薯に、共のアなら...
氣形門・支體門・態藝門・生植門・食服門・器財門・光彩門・...
分類は、著者の知人尊通の加へた漢文序によると、虎關の海藏...
の研究]琵で云つて居られる通りに、.現存の海藏略韻は+四門で...
韻は同じ虎關の聚分韻略の事を云つて居るのだと見てよいので...
の三輩通纛持藤詳飜謝黥甑爬欝鍵ての嬖によると、薪維獣大農...
あるが、奪通は「方言俗語、以繋こ阿伊甌等訟酬二迷津之儔当...
海藏略韻→分三一六之門「又準二源順古抄袖設こ和宇之訓→事類...
記して居る。廣公の公が後文の公と同じく、敬語である事は無...
砒は三井寺の中にあり、三井の祗圓珍智證大師勸講する所にて...
名抄の事と海藏略韻の事とを擧げて居るのみで、節用集の事は...
て居ないが、間接の影響はある。)節用集の原本は、下學集から...
五十島日△乱類體一辭圭日の發逹 ...
---------------------[End of Page 5]---------------------
五十膏分類體鰰書の發逹 ...
から、文明十六年頃にはまだ節用集の流布が稀れであり、本書...
かも知れないと見る可き所だが、無論事實は判らぬ。よしや節...
つて居たのではあるまいか。然う云ふ假字引辭書としては色葉...
五十音分類のものも既でに存して居たかも知れない。が、本書...
書の獨創であるにせよ、既存辭害ー!必すしも色葉孛類抄式の國...
の辭書にても、然う云ふもの曳あつた事を想像してよいのであ...
五十」膏分類であり、此の類の辭書宀して現存最古のものであ...
クケコと云ふ風に五十晋五十部を標識するには、假字書きせす...
普通の五類聲の迦㎞では無く、遍口聲の賀∴訓に對譯せられる文...
の餓の普價を有する文字を使川して居るのは珍しい。 ハ行ラ...
までも無い。)在俗の十と梵字と云ふと、取り合はせが不似合だ...
そこで自分の如きは、本書の五十晋分類、は、悉曇辭書にすで...
り、又は尊通より歡へられた著者が、其れを國語辭書に應用し...
易辭書として、李安朝末に色葉分類の多羅葉抄の如きが存する...
類の梵語辭書を作つて居り、共れが影響して五士膏分類の國語...
いとも云へまい恵ふ。前覆襞に麦明以後さまで後世の寫本とは...
---------------------[End of Page 6]---------------------
本の影寫轟楚谿鸚罧でにより解論して居るのだが、責六行、天...
丁のものである。北ハの京斎藏影寫本による鷺版本が、つい最...
一頁を一頁に牧め、一行の字配も出來るだけ原本と同じやうに...
は、字配に忠實であるために生じた塞白であり、脱漏では無い...
流布するやうに成つたのは喜ばしい事である。解題も添うて燐...
の點を補ふと、該古鈔本は桐箱入にて、書物其のものは普通の...
分餘、白地雲流し模様の今の題箋は、改裝後に添へた極めて新...
が三冊分とも、紙に包みて保存してある。地册のは大蟲摸あり...
寸六分に九分、文字は 、知新書地Lとあるのみ、これは他の天...
宀谷を示す小紙片が二放存する。一一寸六分五厘に九分の紙片...
サシスセソ・タチッテト・ナニヌネノが三行に書いてある。影...
なのだ。貼轢にさて妻羅は裏打してあるから紙質縞りかねるが...
枚づ丶三册共に奪る。今の表紙裏に添うて居羨は妻のとは異る...
、广∵か風に册の順と丁附が存するが、上中の二册は通し丁附で...
で終り、下器は』、下 +八L式であるのは不慰議である。さて...
と認められるのである。本文には小蟲があるが、文字は濃い…墨...
五+膏分鄰體讎書の發逹 , ...
---------------------[End of Page 7]---------------------
五十詑日分湖川…體辭港日の一發一達
四二
「妙覺寺常住鼠」と云ふ謄細長い楷行體朱印嬲禦「妙覺寺響典...
が何れも外廓は無い印だから、うつかりすれば、朱書と誤られ...
のは、影冩本では朱書と成つて居り、朱印であると斷つてない...
さて砦鼻・量は京のH禦の妙覺出寸の藩であるが、二夫蔵で+八...
祿四年九月に秀吉が大佛妙法院で千僣供養した時に、不受不施...
命に抗して對馬に流され、寛永七年にも亦再度對馬に流された...
豪僣の手に觸れた本であると思ふと興味が感ぜられる。さて此...
閣叢刊の中に收めて頂きたいものだと熱望して孱る。 はじめ...
無いから言及せないが、唯一つだけ變つた例を舉げると、鯤を...
る。此の字は大魚の義であるからオ・ウヲ(正しくはオホウヲ)...
けたのである。節用集にもキキと訓じ、現在の漢和字書にも此...
晋分類體國語辭書として現存最古のものであり、しかも、現存...
きである。
四
さて五十晋分類辭書として温故知新書の次ぎに舉ぐ可きは
---------------------[End of Page 35]---------------------
初辭通韻 寫一卷 著者・年代共に不詳、徳川初期のものか
であらう。「この書、類字韻に合せて一册とす、全書を五+音の...
氣候・草木・食服・名字・紳紙・器財・言辭と分類し、各類の...
かなを添へたることなど、すべての樣、節用集に似たり、この...
卷末に名乘頭字を添ふ、なほ類字韻の條とあはせ見るべし」と...
條には「寫本、この書は、和玉篇の類にして、篇旁によりて漢...
ふ、蓋し、三百年以上の寫本、初辭通韻と合せて一册とす」と...
て、自分も二度見た事があるが、前の時は展覽愈に於ける瞥見...
へ、備忘録を失したので赤堀氏の言を引用したのである。阻書...
初辭…通韻と頭字韻とが合册にしてあるのは、もし二書の著者が...
使用上の便を思うて合綴したものとして注意すべきである。又...
り注意すべきである。斯う云ふ類のものには、意義分類體の部...
卷)や、吉利支丹辭書として世界にた穿の一本しか無く、書皮裏...
雛犇禦讒鵜鑪臀罍があり、又和鳶・節矍・聚分韻略の三本を小...
ある。因みに、此の類字韻は東京の帝大研究室影冩本で調査し...
である。近く發表できるであらう。私見によれば、類字韻は慶...
五十贏日分一類體一辭書の發一逑 ...
---------------------[End of Page 36]---------------------
五十鼠日分類「體鯡童日の發逹 四四
五
徳川期のものとして最初に、爰當では無いと知りつ丶擧げる...
法華經文寧聲韻言訓篇集、上中下三卷 美濃版 快倫撲 慶...
播州書寫山の松壽院快倫が法華經中の單字一千七百四十九字...
訓舗灘縱寄軅名を施し奪義にて翻刻の整版本には法華鑾曩と云...
意味での五士菅分類とは云へないが、五十苦分類が加味せられ...
事は著者にして見れば、分類が精緻である事に成る筈だが、精...
す、誤りも存する。例へばンム兩川でハ行マ行のみムを使用す...
よるものらしいが、無根據である1説明しにくいが、大ざつぱに...
ヰヤウの如く四字假字で標記せねはならぬものに至るまでに別...
ラワの順に舉げ、次ぎにイを韻とする支韻の類の文字をイキシ...
イン・キン・シン・チンニン・ヒム・・、、ム・リンと云ふ風...
とが交錆して居るのである。以て其の複雜なる事を察するに足...
は云ふまでも無い。斯う云ふ書だから、五士背分類として温故...
が、五十晋分類が加味せられて居るのは事實だから參考までに...
---------------------[End of Page 8]---------------------
卷本が存するが、後に整版として仲野道意により再刻せられた...
た寛永十三年十一月八日頃、または共れ以後であらう。慶安四...
る。
六
徳川期に於ける五十音分類辭書を檢するに、先づ冠辭考・古...
因陀羅網+五像雑婁誓撰黷肥佃五
である。詳しくは「撕因陀羅網」響名目崖因陀羅網L勸と云ふ。...
・H§喜に因んで局る。屁天鸚の居る宮殿の羅網の一々の口に寶...
寶珠夢髭現す。仍て之を譬喩として要無盡の養は互轡在の鼕示...
云ふものである事から直ぐ理解できるやうに本書は佛教辭典で...
を蒐集し、分類し、其の出典の卷數丁數を記したものにて、...
卷は「聲聞衆」・「薩衆」・誼嬲名輛嬲酩難嬲徹麓飛號てにつ...
外典皰侃桝典を簡略な名で無秩序に擧げ、卷數作者などを註し...
段配列のものが十三丁の分量であるから、書物の數は大體想像...
し部で法數辭書である。其の第九卷までの所について云へば、...
五十音分類體鰰書の發逹 ...
---------------------[End of Page 9]---------------------
五+暑分類鶻辭書の發逹 ...
阿眦曇・阿蘭若と云ふ風に名口をあげ出典を略名で舉げ、共の...
解釋するとか云ふ事は無いー佛教名口索引であり、辭書とは見...
あると見る立揚の自分は、本書の如きも五十晋辭書の中に數へ...
ても、五十昔分類體辭書の發達と云ふ題名の此の小篇申に本害...
初期の事であるから、歴史的價値と云ふ意味で、排斥すべきで...
りアカサクナハマヤワラであり、問題となるアヤワ三行を云へ...
和葛範誓駕聽餅継驟諮麗櫑膿詳而のだけが見えて居るに過窪い...
各頁は標出名口は七行、出處の註文は十四行、各四段配列。第+...
記が存するのだが、莠次ぎに二丁にわたりて、羃の自跋がある...
を記さぬ。さて薯者の室誓は西本願寺派の學匠で、江戸築地の...
して願海院と諡した。博識洽聞、關以東}入の稱を得、寛文延寶...
に努めた人であるが、然う云ふ學匠の手には成るとは云へ、本...
製作に據らないで、末疏類に據つて居るため、折角の努力が、...
しまつたのは倍しい事である。(末疏主義學風の弊害を示すもの...
五條橋通搦屋町丁字屋「西村九郎衞門開板」であるから、少...
---------------------[End of Page 37]---------------------
七
元祿期に「倭字」と云ふのが出來て居る。
倭字 .寫一卷 鴨長蕁撰 元祿元年冬成る
日本紀の本文の聞にま曳存する古訓註を舉げて五十晋順に、...
用紙は罫引にて一頁五行、割註雙行である。自序二丁あり、本...
サがある。北ハの自序は左の如くである。句讀訓點等は、爰當...
倭字序
ハ ルト ニ ナル...
齋部正通日、辭假二嬰兒一心求二祕聖一信哉、倭語多錯綜而...
ノヲ ル ニ モ ル ...
而誤二北ハ旨一或附愈而反二其義一然道之可二以談一者、義...
ヲ スル ヲ ...
日本書紀一有下以二倭語一解二漠字一者上尊命井訓二美擧等...
云
元祿改元之冬
...
要するに序文に見えた本書の趣旨は、口本書紀に、尊命爾字に...
で其れらの類を參考までに五士膏順に配列すると云ふのである...
五十猷日分一類體辭戴日の發逹 ...
---------------------[End of Page 38]---------------------
五十音分類體辭書の發逹 ...
ハツクウ ハ トケンサイ ハ ...
沫蕩此云二阿和那伎一妍哉此云二阿那而惠夜一天吉葛此云二...
と噌行十八字詰にてベタ書きして居るに過ぎないのである。五...
としては、殆んど問題にする程も無いのだが、たじ五士青順で...
であると云ふ點で注意すべきである。しかして其の五十晋と云...
アイウヱヲ
マミムメモ
ワイウヱヲ
ラリレレロ
ノ
ヤヰユヱヨ
と云ふやうな文字と配列とであるから、一暦興味がある。書名...
文字、日本製の文字など曳云ふものでは無論無い。序文に「按...
倭語の倭と漢字の字とを取りて倭字と云つたものかと考へられ...
から察すると、下鴨の肚家の人にて、長字があるから、長明の...
氏の御所藏本であるが、著者の自筆本であるやうだ。(序文の訓...
---------------------[End of Page 10]---------------------
㎝
八 ...
次ぎに時代は不詳だが、先づ元祿期のものとして扱ふべきもの...
華梵翻築四卷淨嚴齧梨撰酔・代不詳
...
---------------------[End of Page 11]---------------------
五士晋分類體辭書の發逹 ...
封翻全四卷は、寶林梵書の最なるもの、吾國學界の珍寶な...
を拾聚し、五+普次に類列せる誠に難得の梵漢字彙なり。後...
.正に慈雲の梵學津梁と拮抗すべし。此書近時關東、西海に...
に於て大吉慶詳なり。
と見えるのである。これだけの解諡では物足らぬが、華は恐ら...
對照せしめる梵漢對譯辭書であつたらうと想はれる。此の類の...
數々のものが出て居り、我が國のものでは、高野山の常喜院心...
ので(佚亡はしたけれど延喜呈弟法三宮眞寂法親王の梵漢相對鈔...
の種のものを爨し、五喜組彎したのであらう。さて砦華欝翻、...
む む
花行胤藏」とあるが、靈雲叢書解題では行武善胤師が靈雲寺に...
れて居るものならば調査させて頂かうと思ひ、去年昭和十年七...
いたので見る事を得す、行武氏も立花家へ養子に行き鴕繍鯉簾...
華梵對翻の存否は知る事出來なかつたのである。行武師が得ら...
であつたと假定しても、轉寫本がありさへすれば、他臼眼輻を...
九
---------------------[End of Page 39]---------------------
華梵對翻は佚亡したかも知れないが、享保に出來た梵漢對譯...
枳橘易土集寫三+卷灘黜計+五本婁晃撰纏醗
にて、肇に蕁せられて居る梵語を五士工日順に舉げて、婆の詳...
什六卷と、「附卷」四卷とよb成り、本編の方は右の如き五十音...
晋分類したものである。順序として本編より述べると「享保六...
ρ
文他序、「正徳丙申戯仲夏令且 大通桑門南谷槃譚書于東林幻...
丙中偸自恣H沙門釋照山晃自序」とある慧晃の漢文自序があり「...
註之中、有下梵語之所レ渉ご翻譯解釋一者顔則隨而探拾二録之...
所レ憾聊足以自慰、奈蒲柳弱質懼二殘喘難サ俣、於是卒萃爲二...
る。四千四百丑十三件と云ふは牧載の名日數である。次ぎに「...
要なのは次ぎの三條であらう。
一如二翻梵語・名義集等扁以レ類編集、今以二阿等五十字晋...
e部一m入二〇部一等、梵書雖〆異且随二本韻一
一五十字音申有二直晋→有二拗膏→有二相通唱如下迦盧拏入二h...
一於二巻尾一分=十五門一者、爲下以二漢言一尋中梵言上也
と云つて居る。(ローマ字で書いた所には共れー梵字が存するの...
胤十飢口分類…體…欝酬書一の發逹 ...
---------------------[End of Page 40]---------------------
五十畝日分溜川體鯡潅hの 發推~ ...
は梵膏を示すのに不便であるからローマ字で示したのである。....
次ぎに「引塁得」麟髏擁があり、引用書名、卷數響を記して居...
北ハれらの書は、龍樹の繹摩訶衍論を除けば皆唐土撰述の章疏...
鑾曩一百卷、希麟塗切經青義+卷、可洪新籖響義臨録三+卷、義...
名一卷、行逧切經韮吾許卷嬲轄講碗騒終継雛製軅鷺などがある...
十晋分類で舉げ、共れに引用書口に舉げられたやうな諸書を引...
語には、全部では無いが梵字が朱書してある。 五十晋に當て...
字であり、了ヤニフれ・鼠も普通であるが、タ行が普通のタ行...
「ホ部」には、昔からの例により脚字が書かれ乍ら「ハ部二」...
事とは變つて居る。さて斯う云ふ風に五十普で分類せられて居...
ものを五十膏で分類する事は、とてもうまく行く筈も無い事は...
通りに、極めて便宜的に、日本字晋の頭青により、又梵語の日...
羅・灘羅逹(梵字を・↓字で示すと≦ー・≦・一§琶が入り、ナ部に...
又落.喝の如きを頭字とする書譯語がア部に牧められ、ヵの中に...
闍の如きもの(母巴ρであらう)が入ると云ふ具合で、極めて便宜...
い。 しかし相手は漢字に晋譯せられた梵語、北ハれも時を異...
---------------------[End of Page 12]---------------------
支那で變遷あるが上に臼本では又日本流の發書が生れたものな...
云ふ便宜的な組織を探らなければならないのは云ふまでも無く...
難する理由は少しも無い。辭書と云ふものは元來が、引き出し...
歡迎すべきであらう。斯う云ふ先.蹤はすでに心覺の多羅葉抄と...
宜的なものであると云ふ事とは、分離せしめてよいと思ふが、...
五+薦諾咽礒扁蘇膨漆器嫡喋の所に「五‡菅中、ヤ所生中、轟及...
同二本韻一也、畢竟能生十四字、所生三十字合四十四背、攝二...
のヰウヱヲがア行のイウエオと同じであるとし、能生アイウエ...
ツテト.ニヌネノ.ヒフヘホ.、、、ムメモ.ユヨ・リルレ・の三...
狹な一部國學者連中の四十四鵡ー-説と全く同じである事から明...
であるが「附卷」四卷は罕四日五+九語を+五門雰類し藩紛罌鬻...
の佛陀菩薩僻支羅漢の中にては、佛陀↓膏薩・粹支・羅漢の各々...
居る翻鷲はと云ふ組織である。さて本書の書名は嬖には見えな...
に基く事は明らかである。梵漢對譯辭書であるから此の名を撰...
エコウ惠晃暈㌫
皴州雙丘法金剛院の學僻。唐招提寺長老。字は照山、翳華...
五+音分類體辭書の發逹 ...
---------------------[End of Page 13]---------------------
五+脅分類體辭書の發逡 ...
逸なり。廣く南北の講席に列して顯密性相の學を修め、特...
南都唐招提寺第六+七世大和爾の席に補せられ、律風を穴揚...
同+六年泉山法脅院に於て復之を講ず。……叉廣く諸經論に散...
(原名採揀枳橘集)二+六卷、附録四卷を完成せり。元交二年...
とあり、ついで茎暑を列記して居り、篠の寫眞も舉げて居る。...
択居の易土集を見て解説したのだが、密教大辭典は著者の版下...
キキッエキドシウ枳橘易土集
背六卷。慧晃撰。凍名を探揀枳橘集と云ふ。諸經論中の梵...
鈔疏を援引して詳釋す。江南の橘を江北に移せば枳となる...
ありて版下清畿口肖筆本現存し、淨土宗門・王徹定・圓通...
も逾に開版に爺らず。明治十九年再度刊行を企て、泉涌寺...
と題して哲學館よりこわを發刊し、弘く世に行はる㌧に至...
と逋べて居る。其れで此の自筆本を一見したく思ひ、寺へ照會...
損甚しく、寺寶の保管も困難と成つたので本山たる大和唐招提...
ある。さて籔大贊に言及して居る明治一二+八年の梨は、共の+...
云ふ名の洋裝菊版本一册で「哲學館大學發行」「明治卅八年十...
典目録」一頁、「梵語字典正誤表」一頁、本文五〇コ貝、「梵...
---------------------[End of Page 41]---------------------
凡例共の他は全く無く、本文は
梵語字典へ饗橘易土集)箜
京兆雙丘沙門彗心晃集
と云ふ内題と署名とより始まり、分卷も易土集のま曳であるが...
附卷四卷に相當するのだが、略註も何も全く無くて、語彙の下...
の梵語字典を易土集に比較しては見ないが、わざー順序を變へ...
思ふ。因みに、此の刊本明治三+八年+二月の刊行と成つて居る...
て三冊に製本した本を見瀧事があるが、製本させた所有者が「...
易土集の五士音分類が極めて便宜的のものであつて、梵語の...
が、此の非學術的分類に滿足できない人も生するのは自然にて...
鱗髭が本書に斐探揀枳橘鈔六卷を滋・いた。共の名の示す通り...
覗した爲め、大體は五十昔分類ではあるが、甚だ詳密に學術的...
ウエオ部はまさしくiUeOを頭晋とする言葉のみであり、ヵ部は...
輿凱を分ち、タ行は㎏偽噸.ね血ね伽を分つと云ふ風である。從...
圖に基いたからとも云ふべきにて、i音圃が悉曇に基いて作られ...
多・雙の順恁實に從うて居るに過窪いのである・へ其の嘉は凡...
五十輔晋分」類體一辭…書のW彼逹
五五
---------------------[End of Page 42]---------------------
五十丘弓分類冖體臙駢盤団の發逹
嵋訂竕に詳しく、其の第一條は易土集の性質をも示すものだか...
五六
本圭臼梵語ノ㎜集成セル、古・來未・ダ此壼臼ノ如キ席ハ...
主ノ動(○勤ノ誤リカ)勞尤モ至レリト云ベシ、然レドモ只惜...
且其醗は録スル所ノ如キモ啻二本邦習音ノ訛唱ヲ以テ集收←...
伽ハ即、亦賀討ハ㎞字ナルヲ、共二混シテ㎞ノ部二列シ、...
替ナルヲシヤト呼テd部二收メ 入ル、ガ如キ、此汎濫...
林儿夊二復品蹄セン事・ヲ要ス、殃…レドモ獪悉ク壷蹴ス事...
と云ふのであつて、次ぎに梵丈を分類するには、一律にうまく...
成立を物語つて居る。
準野元良子字無學、世二醫ヲ以テ業トス、東都ノ人ナリ、...
戊子秋冬枳橘本集ヲ、屋代弘賢ヨリ請ヒ借テ書寫セシム、...
ノ順次二改メ分ッ、因テ…探揀鈔ト名付ル者ナリ、今夜功畢...
寸暇アラズ、然レドモ漸ク問ヲ偸ンデ鈔寫スルガ故二、字...
二己丑二月+二日之夜、御倉前繭井町效梵書室二誌ス
諾學+般若室利行ロ...
是れで見ると、「,探揀」とは易圭集を探揀したのであるから、...
名を探揀枳攀と云つたと云ふのは正しく無い慮ふ。さて此の本...
---------------------[End of Page 14]---------------------
たもの、各語の註は易土集では甚だ詳しいが、本書では漢譯語...
言、慧晃舊序、舊凡例、引書H録より成る。卷二、三、四、五、...
採揀枳橘鈔卷某之上
収簑 幽犠鷹雛5℃沙旧亅彗い鵡襄
擇訂 東武淺草隱士行智鈔
と署名して居る籔喫礁翻自分の見るは京大研究柔にして箜卷下...
□」(□の所は日貝の二字の聞へ臨の二字を横に並べた形の文字で...
であるか、何と讀むかを知らない)と云ふ朱書のある本だが、探...
は何とも書いて無い枳橘易葉附卷の四卷四册靴霊綿は及び瞿の...
同筆同裝釘鯊詔礫磐黯賄臼のものである。朱書梵字竺の下、二...
鬮O
枳橘易土集の次ぎに舉げたいのは
謡拿訣+卷伊藤束涯稿男善韶纂著嗷蝉蕣た惣腱糴
である。漢字の用法、漢文の作法を説いた書であるが、第一卷...
卷之二、三 語辭上下(五十音順)
五十鼠日分類∵體欝辭書の發逹 ...
---------------------[End of Page 15]---------------------
五十昆日分艸類體}辭…壼日の 發逹 ...
卷乏四、五 虚字上下(同)
卷之六、七、八 雜字上中下(同)
卷之九、十 實字(天文・時運・地理・入品附親屬・...
と云ふ風に漢字を語辭・虚字・雜字・實字に分ち、それを五十...
字格辭書とも名つくべきものにて、殊に其の語辭(主として副詞...
は其れー五士菅分類と成つて居るから、五十音分類體辭書の一...
ワ○○○∴諺慰巌爾ヰ妄ふ讐のものである。墾遣の誤りもある。本...
が校整して纂著したもので「費暦十三年癸未之冬十一月十三臼...
の本の如くであつた何うか判らぬが、もし未定稿すでに五十音...
二十七年を溯らせる事ができる。久しく寫本で傳はつたが、明...
せしめた本が、判紙型木版十冊本として刊行せられた。成齋序...
もので、刊記に「明治十一年十二月三日版權免許」とはあるが...
字訣補遺五卷三本が存するが、其れは、同じ十一年十二月三日...
十月十五日出版」と成つて居る。補遺も亦五十晋順にて、アイ...
徳淳増訂である。正編の方では徳淳は「今唯誤字脱文ヲ訂正シ...
バナリ」と斷つて忠實に刊行して居るのだが、補遺の方は檜補...
---------------------[End of Page 16]---------------------
る。さて、京都大學圖書館に字訣の寫本ー-但し新寫本と云ふ可...
正編に當り、第十一冊より第十五概までは「遺編」であるが、...
るから徳淳も増補したのである。其の京大の寫本には遺編の第...
十五卷尾に、「壬戍四月十八日校正全 善詔」と朱記してある...
糴解せられて居る。 .
{
…操觚字訣と同じ時分に出來たものが、國語學に關係深い
冠辭考+卷賀茂眞淵撰驤譱備稿
である。尾に「實暦七のとしのみな月にかうがへ畢ぬ」とあつ...
たもので、眞淵の著述として刊行せられたもの曳最初であり、...
大人物を國學に引き入れる重大な役割を演じた書である(但し共...
七年九月の再刻本を捉へて、これが初刊本であるかの如くに書...
云ふまでも無く、冠辭即ち枕詞を五十.首分類して共の解釋を施...
り
阿伊宇惠袁
也伊山延與
、胤十醜田分類體競辭澄口の發逹 ...
---------------------[End of Page 17]---------------------
五十歔臼分山類「谿肌鰍酬蛮臼の発ハ逹 ...
和爲宇惠於
と云ふ錯置膏岡である。(序乍ら此の書の凡例にも見えて居る語...
...
ものも、阿伊宇延袁・也伊由衣輿・和爲宇惠於と云ふ錯置書鬮...
事は注意すべきである。そして此の五十普分類、について眞淵...
つh唱牀」 ...
部のついでを充十の膏してせリ、後に世にか乂る次第をば...
り出しならんを、便りばやなるわざは中々によしを失ふこ...
ふるごと
つ」、古語を知たすけとすめり、はた語を解には專ら五十...
と云つて居り、イロハ順の方が「便りばや」である事を認めつ...
曽を重硯し、冠辭考で五十菅分類を採用した程だから、北ハの...
古言梯一卷叢魚薐嚠轟嶽朋黻る .
の如き五十膏分類歴史的假字遣辭典も生れたのである。しかし...
緲黻繍聽袈.卷頭の 薗はあ行のゑの所だけ入木して之に改刻し...
らざるものとがあるが、此の入木改刻が何時誰れにより行はれ...
し鑠した雅言喜の五士訟辭書とし三楢の嬬手三卷五雙四冊犠響...
ヰウ惠於と誤られて居る。魚彦の死んだのは宣長が字骨假字用...
---------------------[End of Page 18]---------------------
るが、同門の宣長の説に服するのを快しとせなかつた丶めに、...
かつたのであらう。狹量と云はれても致方あるまい。
古言梯が刊行せられ,
訂正する雅量を示さな
刊行年月のある本を未だ見
す、蕾次郎氏の如きも案七年刊行の脚結抄よりも前の刊行であ...
田篤胤は古果辭經で萌和四年八月板に彫たるかざし抄には…L畑...
など云つて居ると、序文の年月を以て刊行年月と誤解したのだ...
然る可き據所があつたものと考へる他は無い。つまり八月の刊...
と見るのが至當であらう。さて此の書はヵザシ・ナ・ヨソヒ・...
副詞・代名詞・感動詞など)を列舉して五十晋分類したものだか...
國語學的によく認識した入であつたから、分類も五十晋圖を採...
と成つて居り誤られて居る。しかも、これが安永七年刊行の脚...
書假字用格の説を盜んだのだとか、然うでは無い暗合であると...
後れて居る事は、確かに成章にとりては不利である。
五十毓日分一類體…辭…畿日の發逹
/、
---------------------[End of Page 19]---------------------
五十戯臼分類「…體辭蠹日の發逹
六二
=二
明和九年に詞艸小苑}卷三本と云ふ枕詞辭典が出來て居る。枕...
註したので、片々たる小本であるが、孟ー-圃は誤られて居る。...
門人不湯鞍、藤原熊在の共著である。これを群書一覽、國書解...
思議である。綾足は眞淵門人であるから、北ハの弟子が五十音...
苑と相對的名稱を有する
詞草大苑二册建部綾足撰燬疥以
がある。新撲和訓部類の廣告文に「六國史を初じめ、舊古の紀...
迄、歌文に用あるべき詞をぬきいだし悉く注釋し五士青にわか...
らないが恐ら蠡梨であらう。國書解題、國語黌冒畿にも見えな...
など丶時を同じうして居るもの、或ひは詞草小苑よりは早
ページ名: