行能卿家傳假名遣
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http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/uwazura/syomokukaid...
>>
これは「國語學書目解題」に世尊寺行能卿撰かと言つてある...
>>
それかなはこうばふ大しきてうの後我てうのぞくにまなじをお...
<<
本書は世尊寺行能卿の子孫の家に傳へられた本と覺しく、そ...
かしらにかくいの事 いろ色等語例 百二十一語
すえにかくいの事 せい精等 十二語
ほをおとつかふ事 いほ廬等 二十六語
み め
へをめとつかふ事 おひなへし女郎花等 四語
かしらにかくをの事 をと乙等 九語
すえにかくをの事 とを十等 六語
中にかくわの事 ことわざ諺等 六語
うにてひく事 はうふる葬等 八十四語
中にかくゐの事 うくゐす鶯 等二十七語
かしらにかくおの事 おろか愚等 百五語
ふをうとつかふ事 もちふる用等 十三語
ふをむとつかふ事 はうふる葬等 二十五語
中にかくいの事 へいし瓶子等 二十語
はをわとつかふ事 いは岩等 百四語
へをゑとつかふ事 いろへ綺等 百三十語
ちをぢとにごる事 いぢ意地等 三十七語
中にかくをの事 とをし通等 八語
かしらにかくわの事 わに鰐等 三十一語
むをうとつかふ事 むめ梅等 七語
かしらにかくゐの事 ゐる居等 六語
すえにかくゐの事 しきゐ敷唐等 二十五語
ふにてひく事 いふ云等 百三十四語
ふをおとつかふ事 あふぎ扇等 十一語
中にかくえの事 いえる愈等 二十三語
すえにかくえの事 すえ末等 五語
かしらにかくゑの事 ゑふ醉等 二十語
ひをいとつかふ事 いひ飯等 百五十一語
み め
ひをみとつかふ事 おひなへし女郎花等 三語
につしやうのこゑふの事 いふ邑等 十七語
三じかなの事 にやう鏡等 二十六語
かたかな本じの事 イ伊ロ呂ハ 八等
しをじともにごる事 いじり井尻等 四十語
すえにかくゑの事 いゑ家等 五語
きくいのいにはひをいとつかふ事 へひで剥等 四十七語
よみひごゑいよみふごゑうの事 かひ貝等 六語
二じかなの事 いふ囮等 百七十語
かなじ本じの箏 い以ろ呂路路等
以上本書内容を檢討して之を行阿假名遣に比較してみると次の...
>>
(一)行阿假名遣に扱はれてゐるものは全部こ丶にも扱はれてゐ...
(二)行阿假名遣に扱はれてなくてこ丶に項目として擧げられて...
へをめとつかふ事 ちをぢとにごる事
しをじともにごる事 きくいのいにはひをいと...
ひをみとつかふ事 よみひこゑいよみふこゑ...
につしやうのこゑふの事 二じかなの事
三じかなの事 かなじ本じの事
かたかな本じの事
み め
右の中「へをめとつかふ事」「ひをみとつかふ事」は「おひな...
「きくいのいにはひをいとつかふ事」といふのは、「とひて解...
「よみひこゑい よみふこゑうの事」の項には、
かひ貝 あひ藍 まひ舞
是らをよみなりひをつかふ
本ノマ・
かひ海 あい愛 まい毎
是らをこゑなり いをつかふ
とあり、「よみひこゑい」の場合は音で「ひ」といふものは「...
「につしやうのこゑふの事」「二じかなの事」「三じかなの...
「かなじ本じの事」「かたかな本じの事」は假名の字源を示...
(三)行阿假名遣に於ける項目の配列には系統が無かつたが、本...
(四) 項日の摘出には行阿假名遣に比して著しく分析法が使は...
(五)例語の語彙は行阿假名遣と共通のものもあるが、新しい語...
(六)項目の左註として注意すべきものが本書に於て次の三ケ所...
1へをゑとつかふ事
へはふとひにちなむ。たとへばいはふのかなには、いはひ、...
2中にかくえの事
えはゆにちなむ。たとへばこえてと云かなには、こゆるとか...
3きくいのいにはひをつかふ事
たとへばとき、とく、説、ほき、はく、吐のかなには、はひ...
これ等はいづれも「祝ひ、祝へ」「越え、越ゆる」「説き、...
(七)項目の中に「ひく事」としたものが、
うにてひく事 たうとし尊 いれう入 いらう入 はやう...
ふにてひく事 いふ云 はふ匐 ゑふ醉 ちかふ誓
の二條ある。これ等はその例より察すれば、「う」の音、「...
たうとし トートシ いれう イリョー いらう ...
いふ ユー はふ ホー ゑふ ヨー...
の如く發音することを示して、これと假名文字との關係を示し...
<<
なほ本書の終の部分に「かな遣の事」といふ別章があつて、假...
>>
中のえを書事。中をゆとよむはみな中のえを書べし。
越 消 絶 燃 肥 見 聞 寒
ほををとよむ事。字のこゑをはねてよむは皆ほを書也。
鹽 顏 薫 白槿 嚴 竿 掩 焔 郡
はしのををかく事。小字の類はいづれも端のをなるべし。
小舟 小川 小鹽 小嶋 小野 小篠 小倉 小忌袖
はしのへを書事。ひふへと通ふはいづれもはしのへなるべし。
思ふ ねがふ むくふ いふ つかふ まよふ
中のゐを書事。下のひゞきあまたに通はず唯一檬によむは中の...
くれなゐ たましゐ くらゐ よゐ 雲ゐ まどゐ くゐな...
おくのゑを下に書事。
〓ゑ いゑ うゑもん さゑもん【さへもんならばあやまり...
はしのいを下にかく事。聲に字の下いとよむははしのい也。
ひたい らいはい たいない れい ない〳〵
うの字を書事。下にひゞきあまたによまざるはいづれもうの字...
堂塔 信 法師 女房 同道 少々 興立
此類聲によむ字の下をうとよむはみなうの字也。
むの字をうの聲によむは宇のくちをむすびてよむをうとよむ也...
埋木 梅 烏羽玉 馬
物を結ふといふ字いづれもはしのを也。
玉のを 琴琵琶袋のを【大かたこれにて可勘】
尾の字は皆おくのお也。
尾上 山尾 鷹のお 獸のお
押などといふは端のをなるべし。
鐘の音 風の音
みなはしのを也。ばせをは尤はせうとは禁ズ。レをにの花を...
女ははしのを 男はおくのおなり
しろたへ、たへかね【此二つはひふへに通はざれ共はしのへ...
歸雁などはひふへに通はざれ共、歸るとかなにて書時は中の...
をのれ、をのづから、をのが、をの〳〵【是はわすれても奥...
おぼし、おはします【是ははしのを書事誤りなり。おはしま...
わといふ字は字形に書べし。必下に書事は誤り也。女の文に...
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この別章は行能假名遣とは全く別のものであつて、書寫した...
木枝増一『仮名遣研究史』
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http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/uwazura/syomokukaid...
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これは「國語學書目解題」に世尊寺行能卿撰かと言つてある...
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それかなはこうばふ大しきてうの後我てうのぞくにまなじをお...
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本書は世尊寺行能卿の子孫の家に傳へられた本と覺しく、そ...
かしらにかくいの事 いろ色等語例 百二十一語
すえにかくいの事 せい精等 十二語
ほをおとつかふ事 いほ廬等 二十六語
み め
へをめとつかふ事 おひなへし女郎花等 四語
かしらにかくをの事 をと乙等 九語
すえにかくをの事 とを十等 六語
中にかくわの事 ことわざ諺等 六語
うにてひく事 はうふる葬等 八十四語
中にかくゐの事 うくゐす鶯 等二十七語
かしらにかくおの事 おろか愚等 百五語
ふをうとつかふ事 もちふる用等 十三語
ふをむとつかふ事 はうふる葬等 二十五語
中にかくいの事 へいし瓶子等 二十語
はをわとつかふ事 いは岩等 百四語
へをゑとつかふ事 いろへ綺等 百三十語
ちをぢとにごる事 いぢ意地等 三十七語
中にかくをの事 とをし通等 八語
かしらにかくわの事 わに鰐等 三十一語
むをうとつかふ事 むめ梅等 七語
かしらにかくゐの事 ゐる居等 六語
すえにかくゐの事 しきゐ敷唐等 二十五語
ふにてひく事 いふ云等 百三十四語
ふをおとつかふ事 あふぎ扇等 十一語
中にかくえの事 いえる愈等 二十三語
すえにかくえの事 すえ末等 五語
かしらにかくゑの事 ゑふ醉等 二十語
ひをいとつかふ事 いひ飯等 百五十一語
み め
ひをみとつかふ事 おひなへし女郎花等 三語
につしやうのこゑふの事 いふ邑等 十七語
三じかなの事 にやう鏡等 二十六語
かたかな本じの事 イ伊ロ呂ハ 八等
しをじともにごる事 いじり井尻等 四十語
すえにかくゑの事 いゑ家等 五語
きくいのいにはひをいとつかふ事 へひで剥等 四十七語
よみひごゑいよみふごゑうの事 かひ貝等 六語
二じかなの事 いふ囮等 百七十語
かなじ本じの箏 い以ろ呂路路等
以上本書内容を檢討して之を行阿假名遣に比較してみると次の...
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(一)行阿假名遣に扱はれてゐるものは全部こ丶にも扱はれてゐ...
(二)行阿假名遣に扱はれてなくてこ丶に項目として擧げられて...
へをめとつかふ事 ちをぢとにごる事
しをじともにごる事 きくいのいにはひをいと...
ひをみとつかふ事 よみひこゑいよみふこゑ...
につしやうのこゑふの事 二じかなの事
三じかなの事 かなじ本じの事
かたかな本じの事
み め
右の中「へをめとつかふ事」「ひをみとつかふ事」は「おひな...
「きくいのいにはひをいとつかふ事」といふのは、「とひて解...
「よみひこゑい よみふこゑうの事」の項には、
かひ貝 あひ藍 まひ舞
是らをよみなりひをつかふ
本ノマ・
かひ海 あい愛 まい毎
是らをこゑなり いをつかふ
とあり、「よみひこゑい」の場合は音で「ひ」といふものは「...
「につしやうのこゑふの事」「二じかなの事」「三じかなの...
「かなじ本じの事」「かたかな本じの事」は假名の字源を示...
(三)行阿假名遣に於ける項目の配列には系統が無かつたが、本...
(四) 項日の摘出には行阿假名遣に比して著しく分析法が使は...
(五)例語の語彙は行阿假名遣と共通のものもあるが、新しい語...
(六)項目の左註として注意すべきものが本書に於て次の三ケ所...
1へをゑとつかふ事
へはふとひにちなむ。たとへばいはふのかなには、いはひ、...
2中にかくえの事
えはゆにちなむ。たとへばこえてと云かなには、こゆるとか...
3きくいのいにはひをつかふ事
たとへばとき、とく、説、ほき、はく、吐のかなには、はひ...
これ等はいづれも「祝ひ、祝へ」「越え、越ゆる」「説き、...
(七)項目の中に「ひく事」としたものが、
うにてひく事 たうとし尊 いれう入 いらう入 はやう...
ふにてひく事 いふ云 はふ匐 ゑふ醉 ちかふ誓
の二條ある。これ等はその例より察すれば、「う」の音、「...
たうとし トートシ いれう イリョー いらう ...
いふ ユー はふ ホー ゑふ ヨー...
の如く發音することを示して、これと假名文字との關係を示し...
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なほ本書の終の部分に「かな遣の事」といふ別章があつて、假...
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中のえを書事。中をゆとよむはみな中のえを書べし。
越 消 絶 燃 肥 見 聞 寒
ほををとよむ事。字のこゑをはねてよむは皆ほを書也。
鹽 顏 薫 白槿 嚴 竿 掩 焔 郡
はしのををかく事。小字の類はいづれも端のをなるべし。
小舟 小川 小鹽 小嶋 小野 小篠 小倉 小忌袖
はしのへを書事。ひふへと通ふはいづれもはしのへなるべし。
思ふ ねがふ むくふ いふ つかふ まよふ
中のゐを書事。下のひゞきあまたに通はず唯一檬によむは中の...
くれなゐ たましゐ くらゐ よゐ 雲ゐ まどゐ くゐな...
おくのゑを下に書事。
〓ゑ いゑ うゑもん さゑもん【さへもんならばあやまり...
はしのいを下にかく事。聲に字の下いとよむははしのい也。
ひたい らいはい たいない れい ない〳〵
うの字を書事。下にひゞきあまたによまざるはいづれもうの字...
堂塔 信 法師 女房 同道 少々 興立
此類聲によむ字の下をうとよむはみなうの字也。
むの字をうの聲によむは宇のくちをむすびてよむをうとよむ也...
埋木 梅 烏羽玉 馬
物を結ふといふ字いづれもはしのを也。
玉のを 琴琵琶袋のを【大かたこれにて可勘】
尾の字は皆おくのお也。
尾上 山尾 鷹のお 獸のお
押などといふは端のをなるべし。
鐘の音 風の音
みなはしのを也。ばせをは尤はせうとは禁ズ。レをにの花を...
女ははしのを 男はおくのおなり
しろたへ、たへかね【此二つはひふへに通はざれ共はしのへ...
歸雁などはひふへに通はざれ共、歸るとかなにて書時は中の...
をのれ、をのづから、をのが、をの〳〵【是はわすれても奥...
おぼし、おはします【是ははしのを書事誤りなり。おはしま...
わといふ字は字形に書べし。必下に書事は誤り也。女の文に...
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この別章は行能假名遣とは全く別のものであつて、書寫した...
木枝増一『仮名遣研究史』
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