#author("2020-07-08T21:48:08+09:00","default:kuzan","kuzan") 平成三年三月三十一日発行 編集責任者 松田正義 >> 凡例 序章 松田正義 一 二豊(大分)方言の位置 二 府県史における「方言」の位置 (一) 市町村史と方言 (二) 府県史と方言 三 大分県史「方言篇」の構成 第一章 大分方言の概観 第一節 歴史と研究史 松田正義 一 方言とは 定義・発生・要因 二 歴史と研究史 (一)上代(上古大和~奈良時代) (二) 中古(平安時代) (三) 中世(近古院政・鎌倉・室町時代) (四) 近世(江戸時代) 三 研究の現状 (一) 明治・大正期 (二) 昭和前期(終戦まで) (三) 昭和後期(戦後) 第二節 方言区画 松田正義 一 大分県方言の区画 二 方言島 (一) 呉崎方言島 (二) 諏訪津留方言島 第三節 音声・音韻・アクセント 小野米一 一 音節表・特色音節 二 音変化 三 語アクセント 四 文アクセント 第四節 文法 小野米一 一 主部 二 述部 (一)敬語法 (二)断定の表現 (三)打消の表現 (四)推量の表現 (五)命令・依頼の表現: (六)使役の表現 (七)願望の表現 (八)受身の表現 (九) 可能の表現 (一〇) 叙態 (一一) 動詞の活用 (一二) 形容詞の活用……: 三 修飾部 (一)対格 (二) 方向格 (三) 連体格 (四) 順擯 (五) 逆接 (六) 限定 (七) 列挙 四 文末部 第五節 語彙 小野米一 一 方言語彙 (一) 方言・狸言・語彙 (二) 方言・共通語 (三) 方言・地域語 (四) 方言・生活語 二 共通語との対比 (一) 同形・同意味 (二) 同形・異意味 (三) 異形・同意味 (四) 異形・異意味 三 地域的な違い (一)全国的分布 (二) 西日本分布i関西文化圏- (三)九州地域分布 (四)周圏的分布 (五)大分県域分布 (六)県内分布の諸相 四 生活語彙 (一)語彙分野 (二)風の語彙 (三)性向語彙 第二章 広域調査 第一節 全県調査 二階堂整 一 調査方法等 二 地域差について (一)南北型(準南北型) (二)極西型(準極西型) (三)四分型 (四)西北部型 (五)極南型 (六)東部型 (七)南型 三 世代差について (一)方言がよく残っているもの (二)共通語形の増加 (三)別の方言語形が増加しているもの……: (四)やや方言形が残る項目 四 各項目について 第二節 岡・臼杵藩境と言語境界線 伊東敏明 一 調査の概要 調査のねらいと調査地点 調査方法と調査項目 二 調査の結果 語彙 語法 第三節 二豊国境の言語境界線 松田正義 一 調査概要 調査地域と地点 調査項目 調査方法・話者・調査者 二 語彙 三 文法 四 発音 五 むすび 等語線の束 第三章 変遷調査 第一節 若年層のアクセント変容 二階堂整 一 調査方法 二 大分県のアクセント 三 大分市のアクセント 四 玖珠町のアクセント 五 日田市のアクセント 第二節 動詞の変遷 種友明 一 はじめに 二 大分方言における動詞活用変化の実態 三 大分方言における動詞の連用形 四 むすび 第三節 語彙の変遷1 「俚言鈔」の追跡- 一 「俚言鈔」概説 松田正義 編集事情 著者自筆本=③森家本 ペン字本 活字体 二 著者略伝 松田正義 三 調査語彙の解説 四 語彙変遷の実態 むすび 松田正義 第四節 大分方言三十年の変容 日高貢一郎 一 社会の変化と方言 二 戦後の変化をあとづける 三 大分方言三十年の変容 特徴的事象に見るその変容 変化しないもの 四 大分方言の将来 第四章 音韻各論 第一節 アクセント 二階堂整 一 大分県のアクセント地帯 二 調査方法等 三 玖珠町のアクセント 四 九重町のアクセント 五 山国町・耶馬渓町のアクセント 六 安心院町・院内町のアクセント 七 本耶馬渓町・三光村のアクセント 八 院内式アクセントについて 第二節 四つがな弁 柴田武 一 日田の四つがな弁 二 「四つがな」の名称と「四つがな弁」 …-… 三 「じゃじゅじょ」「ぢゃぢゅぢょ」 四 一九六五年ころの日田地方 五 「三つがな弁」「二つがな弁」「一つがな弁」 六 全国的視野から 第三節 三行弁 一 三行弁とは 松田正義 二 北海部郡佐賀関半島の三行弁 松田正義 調査の概要 調査結果の分析 むすび 三 大分市小森集落の三行弁 亀野篤 調査の概要 調査結果の分析 むすび 四 三行弁対策 松田正義 第四節 開合・連声・その他・… 一 開合 開音と合音 名詞 「名詞+を」 四動詞 形容詞 二 連声 連声とは 「ン+を」 「ン+は」 「ン+ヤ行音」 三 サ行イ音使 四 ワ音退化 第五章 文法各論 第一節 可能表現 日高貢一郎 一 共通語の可能表現 二 九州方言の可能表現 三 大分方言の可能表現 四 可能表現の「三区分」 五 「三区分」の分布 六 「三区分」の今後 七 今後の課題 第二節 助動詞 戸口茂美 一 助動詞の分類と用例 二 各表現法にみる助動詞の特色…: 尊敬表現法にみる特色 打消表現法にみる特色 存続・進行表現法にみる特色: 第三節 主格のイ助詞 切石文士 一 イ助詞について ニ イ助詞の調査および分布 三 イ助詞の推移とその使われ方…- 音韻的制約 語彙的制約 語法上からみたイ助詞 四 イ助詞の正体は 五 イ助詞の環境 地理的環境 政治・社会的環境 六 イ助詞の記録されている文献: 七 今後の課題 第四節 主格のグ助詞 松田美香 一 グ助詞について ニ グ助詞の分布 三 グ助詞の使われ方 音韻的制約 語彙的制約 文法的にみた場合 四 グ助詞の起源と将来 グ助詞の発生と豊後浄瑠璃… グ助詞の将来と課題 第五節 文末詞 一 本来の文末詞 ナ行音文末詞 ヤ行音文末詞 日 ザ行音文末詞 四 カ行音文末詞 二 転成の文末詞 助詞系文末詞 助動詞系文末詞 動詞系文末詞 四 名詞系文末詞 代名詞系文末詞 副詞系文末詞 第六章 語彙各論 第一節 地名・姓氏と方言 梅木秀徳 一 訛りと当て字 二 分布の地域性 三 消えて行く地名 四 姓の地域性 第二節 動植物と方言 菊屋奈良義 一 動植物名について 二 コガネグモの方言変化 第三節 昔話と方言 土屋北彦 一 母の昔話 「ふるやのもり」の方言 「吉四六ばなし」「吉吾ぱなし」の方言 民話と文学 二 重安アサヱの語り その生い立ち 出会い 方言の展開 四 重安アサヱの昔話の方言 第四節 民謡と方言 加藤正人 一 大分県の民謡 二 民謡の歌詞と方言 労作歌 祭り歌・祝い歌 踊り歌 四 盆踊り「イレコ」 座興歌 三 わらべ歌の歌詞 子供らしい方言 意味不明の歌詞 第五節 しゃれことば・ことわざ 仲村和夫 一 しゃれことば 地名や人名にかかわるもの 衣食住にかかわるもの 人体や気質にかかわるもの 四 生活や人事にかかわるもの その他 二 ことわざ 地域の特色 迷信・縁起 方言の特徴をとらえたもの 四 大分方言でもじったもの 天気占いと農漁業 その他 第六節 家号と方言 染矢多喜男 一 一般の家号 二 旧家の家号 日田地方 浄土真宗地帯 第七章 特論(1) 第一節 形容詞の表現 鏡味明克 一 形容詞の語構成 単純形容詞の語構成 複合形容詞と派生形容詞 二 形容詞と他の品詞 形容詞と形容動詞 疑似形容詞 形容詞の限定用法 三 形容詞の意味世界 形容詞の意味連鎖 共通語と方言 生きている古語 第二節 大分方言の味 高田一彦 一 ヨダキー・ダイー・シンドイ ニ ゴテーシン・ズーシン・ホネヌヒト 三 ズツネー・セチー・グーネー 四 ケシカラン・シンケン・シッカリ 五 ガトー・ガイナ・バサレー 六 イビシー・ウタチー 七 ゾ(ド)ークル・ヒョーグル・ソバユル…… 八 ソークル・ソーツク 九 イラブカス・イレクル・石ヲヒク 一〇 ガマル・オチョクル・モドカス・オコツル 一一 セラウ・セライゴ・ショネム 一二 ワレ・オマエ 〈付〉 要注意の大分方言 第三節 大分方言の優等生 松田正義 一 優等生とは 二 易しく分かりやすいことば・… 三 正しく確かなことば 四 無駄なく豊かなことば 五 美しく快いことば 第八章 特論(2) 第一節 文芸と大分弁 松田正義 一 貧しい大分弁文芸 二 作品と大分弁 三 『海神丸』と大分弁 異本 角川本と文庫本 敬語の使い方 誤記・誤用の種々相 作者の方言環境 角川本の誤記 四 「方言短文芸」の発生を促す一 第二節 豊後浄瑠璃 松田正義 一 豊後浄瑠璃の性格 二 豊後浄瑠璃と仙台浄瑠璃 源流 三 異本と定本 平成決定版 第三節 あいさつことば 阿南光彦 一 天候に関するあいさつことば 二 暑さ・寒さのあいさつことば 三 他家訪問時のあいさつことば 四 通りがかりでのあいさつことば 五 食べ物をすすめるあいさつことば 六 辞去のあいさつことば 七 労働のあいさつことば 八 悔やみ・見舞いのあいさつことば 九 お祝いのあいさつことば 一〇 その他 第四節 国語教育と方言 松田正義 一 方言と共通語との対応 標準語を目指す 「ことばの規範」を身につけること 言うべきことを堂々と言えるような人間を育てたい 四 共通語と方言との対応関係を押えること 二 語彙・文法の指導 三 発音の指導 四 アクセントの指導 (一)基本節のアクセント (二)派生節のアクセント (三)指導法 (四)イントネーション・プロミネンス 第九章 めぼしい方言六〇〇選 松田正義 第一〇章 大分県方言文献目録。 松田正義・二階堂整 あとがき 索引 二階堂整 <<