#author("2021-03-12T23:49:55+09:00","default:kuzan","kuzan")
http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/uwazura/syomokukaidai/ka/kaidai_ka001.html
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呵刈葭
 天明年間上田秋成と本居宣長との論爭せる書簡集である。本居宣長全集・上田秋成全集所收。本書は[[藤井貞幹]]著「[[衝口發]]」の日本古代史に關する所説を宣長が「[[鉗狂人]]」を著して反駁したのに對し、[[秋成]]が「[[鉗狂人評]]」を書いて[[宣長]]の説を駁して、以後繰返された論爭集である。國語學に關係あるものは、ん[n]音有無論と[[半濁音]]正不正論とである。秋成は古代からん[n]音とむ[m]音が併存したと云ひ、また[[半濁音]]は不正ではないと云ふに對して、宣長は[n]音は後世訛って生じたもので、古くは[m]音のみなりと云ひ。又半濁音は不正なりとの説を讓らなかった。この論爭の是非は後に至って、義門の「[[男信]]」、[[關政方]]の「[[傭字例]]」、[[白井寛蔭]]の「[[音韻假字用例]]」等に於いて[n]・[m]二音は共に古代より有した事が證され、又近くは[[那珂通世]]博士・[[上田萬年]]博士等によってハ行音が古くはパピプペポと發音された事が證明されて自から解決した。
(亀田次郎「国語学書目解題」)
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http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/933887/35 増補本居宣長全集 6

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