#author("2021-10-26T00:07:50+09:00","default:kuzan","kuzan") 無住「沙石集」 >> 沙石集に。和歌は日本の陀羅尼なりといへるは、陀羅尼を此には摠持と翻す。無量の功徳を摠攝し、任持する故なり。其中に一字に多義を含む意をもて、短き和歌の深き意を含むを、かくはいへり。委しくいはゞ。和歌につゞらぬさきの四十七言。早く陀羅尼といふべし。金剛語菩薩を無言大菩薩といふは。言の實相に達すれば、言すなはち無言なり。是を釋摩訶衍論に、五種の言説を明す中に、如義言説といへり。たとヘば鏡の空なれば。まどかなる形。白き色あれど、万像をうつすに、さはりなきがごとし。 RIGHT:和字正濫鈔卷一 << 和訓栞大綱<a href="http://kokugosi.g.hatena.ne.jp/kuzan/20020109">*</a> 「[[和歌陀羅尼説]]」 <hr> 中川徳之助「[[和歌陀羅尼]]の説 : [[狂言綺語]]観の展開(4) 」http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/00021090 http://ci.nii.ac.jp/naid/110004792782/ [[荒木浩]]「『沙石集』と〈和歌陀羅尼〉説について─文字超越と禅宗の衝撃─」(『仏教修法と文学的表現に関する文献学的考察』2005年科研報告書) 釘貫亨『近世仮名遣い論の研究』p.54,p.119