#author("2022-03-12T23:17:05+09:00","default:kuzan","kuzan") 小林信彦 #author("2022-03-12T23:18:14+09:00","default:kuzan","kuzan") [[小林信彦]] 小説 新潮文庫上巻 p.112 >> ルビで笑わせるこの方法は、辰夫の知っている限りでは、戦前のモダニズム雑誌「新青年」のコラムで始まったものである。この手は、だれにでもできそうで、じつは非常にむずかしい。漢字とルビが不即不離で、あるときはルビが一つの批評になっていなければならない。 [[ルビ]]で笑わせるこの方法は、辰夫の知っている限りでは、戦前のモダニズム雑誌「新青年」のコラムで始まったものである。この手は、だれにでもできそうで、じつは非常にむずかしい。漢字とルビが不即不離で、あるときはルビが一つの批評になっていなければならない。 << 下 p.28 急に、訛りが出た。 p.97 大阪弁をうまく使ってた p.28 急に、[[訛り]]が出た。 p.97 [[大阪弁]]をうまく使ってた p.181 日本語そのものは流暢であるが、抑揚がまったく違っている。 p.252−3 >〈リバイバル〉という英語が、説明抜きで使われるようになったのは、ごく最近で、いわば、流行語である。(中略)旧作の興行収入が新作を凌いだのは初めてであり、〈リバイバルーブーム〉なる新語が大新聞を飾ることになった。 >〈リバイバル〉という英語が、説明抜きで使われるようになったのは、ごく最近で、いわば、[[流行語]]である。(中略)旧作の興行収入が新作を凌いだのは初めてであり、〈リバイバルーブーム〉なる[[新語]]が大新聞を飾ることになった。 p.260 ききとりにくい、不思議な[[関西弁]]である。 p.260 女性の[[速記者]]をつれて p.261 速記者はすでに鉛筆を走らせている。 p.288 テープレコーダーを持ってきていないので、速記者を呼ばなければならない。しかし、この時間では、速記者のオフィスは閉っている。 p.404 雑誌の速記者は鉛筆を手にした。 p.414 > 「山の手と下町では、言葉までちがった。ほんの十年まえ、昭和二十年代には、まだ、そうだったよ」 「本当ですか?」 「本当だとも。ぼくは山の手の高校へ通っていたのだが、ある日、かっとなって、『てめえ、薄汚ねえ奴だな!』と怒鳴った。もちろん、良い言葉ではない。相手が殴りかかってくると思っていると、げらげら笑いだした。ぼく以外の生徒は、そういう言葉が現実に使われるのを初めて耳にしたのだ。つまり、落語の中で使われる架空の言葉だと思っていたのさ」 << p.425 >> 「中級以上の商家の主人は、非常にていねいな言葉を使う。表現も、江戸弁の名残りというか、独特なものだ。いわゆる標準語とはちがう。もっとニュアンスに富んだ、洗練されたものだよ」 「中級以上の商家の主人は、非常にていねいな言葉を使う。表現も、[[江戸弁]]の名残りというか、独特なものだ。いわゆる[[標準語]]とはちがう。もっとニュアンスに富んだ、洗練されたものだよ」 「そうですか……」 「ラジオがいけなかったのだ。職人言葉を使う、妙な〈江戸っ子〉が出てくるドラマを、戦後、すぐに流した。NHKの責任だ」 p.532 都合よく、大阪弁になった。 //上 //p.76 「だいたい、きみがぼんやりしとるから、わしらが、あれこれ、余計な面倒を見んけりゃ、ならんのじゃないか!」 //p.407 「おれは面白いね。株で言や、買いだね」 //p.439 声を低めるのが誠実さの証拠であるかのように語りかけた。 //p.450 ちょっと押して(遅れて)るんだ。 //下 //p.83 居流れている