#author("2020-07-26T23:49:23+09:00","default:kuzan","kuzan") [[石山茂利夫]]『裏読み深読み国語辞書』[[草思社]] 2001年2月16日 第1刷発行 #amazon(479421037X, , ) >> はじめに 第1章 辞書に目・鼻をつける 1 辞書にも表情がある 「辞書編集者は弁明せず」 国語辞書の中の六本木 外来語の数は中型辞書より小型辞書が多い!? 辞書は世につれ編集方針につれ "漢語通り"が映える辞書 あやしげな言葉が多い "和語通り" 「りす」は和語? 漢語? 語種の識別法の由来 2 「恋」は気まぐれではない こんなにちがう見出し語の順序 『康煕字典』が決着をつける 3 漢字表を重んじる辞書、気にしない辞書 『広辞苑』はなぜ無印なのか? 印のつけ方にもいろいろある 「友|達《、》」はセーフで「ぼく|達《、》」はアウト? 4 日本語は頭でっかちであ 辞書の真ん中は? 日本語は「あ」「か」「さ」行で始まる言葉が半分以上 『日本国語大辞典』、痛恨の計算違い ライバル意識で自滅した山田美妙 5 辞書は「著作物」ではない 「芋辞書」を憎んだ新解さん 国語辞書は電話帳と同じ? 「言葉は社会的共有物。従って……」 客観的だと「著作物」から遠のく ユニーク語釈は盗用防止の表現法? 『新明解』脅迫事件 第2章 武器としての辞書 1 「辞書」を辞書で調べる 「じしょ」と「じてん」と「じびき」の違いは? 「字典」に国語辞書の意味があるか? 日本版OED『日本国語大辞典』の実力 「事典」は平凡社の造語 「辞引」が辞書に入るまで 2 「平素無用」の言葉が国語辞書に載っているわけ 辞書の中の「ムダ」な言葉たち 基本的な言葉ほど説明するのはむずかしい 3 批判は辞書の肥やしになる 「以上」語釈の奇妙な変遷 『広辞苑』を修正させた元銀行マン 『暮しの手帖』の辞書批判 国語辞書ボランティアのすすめ 『新明解』が「親亀」を見出しにしたホントの理由 4 辞書を助っ人にする はつまご憎けりゃ辞書まで…… 「耳触り」は目障りだ? 「辞書にない」にご用心 辞書を片手に『日本語練習帳』を読めば 「はくはつ」と「しらが」の違いは? 『日本語練習帳』の大いなる志 第3章 辞書も商品である 1 激烈な辞書の名称争奪戦 『新解国語辞典』の編者が"新解さん"でない!? 『広辞苑』は『広辞林』とまぎらわしいか? 登録商標だらけの辞書の名前 "新解争奪戦"のその後 2 現代仮名遣いと歴史的仮名遣いのはざまで 『広辞苑』の静かなる転進 利用者の苦情が出版社の理想を捨てさせた 明治人も手こずった歴史的仮名遣い 明治の小学校に「チョーチョ」が舞ふ 『広辞林』が一世を風靡したわけ 現代仮名遣い、辞書界を制す 3 国語辞書に欠けている二つのサービス 『言海』に学べ あって当然のアフターサービス、正誤表がなぜないのか? 『岩波国語辞典』を襲った悪夢 学研『新世紀ビジュアル大辞典』の志ある試み ないのがおかしい収録語の内訳表示 『新選国語辞典』の編者、収録語の分類を約束 第4章 常用漢字表VS国語辞書 1 「暖《、》かい心」と「温《、》かな家庭」の謎を追って 漢字使い分け症候群度チェック 魚屋を「さかな屋」に変えた戦後の音訓表 常用漢字表の不可思議な使い分けルール 辞書の大半は使い分け「ノー」 常用漢字表ルールの伝統性を主張した『言葉に関する問答集』 和英辞書は"相互乗り入れ表記" 国定読本も使い分けていなかった! 2 意外なところに国語辞書最大の弱点が 常用漢字表ルールは漢和辞典より厳密! 水深を「計る」、長さを「量る」戦前の和英辞書 常用漢字表ルールの正体は? 国語審議会で書き分けが論じられたことは一度もなかった! 辞書の限界 ある編者の述懐 漢字仮名交じり文の特異性 辞書の使い分け注記に振り回されるな あとがきに代えて 本書で使用した辞書 引用について 参考文献 <<