#author("2022-08-30T16:53:09+09:00","default:kuzan","kuzan") [[伊東ひとみ]] [[キラキラネーム]] 新潮新書618 2015年5月20日発行 isbn:9784106106187 >> 序章 「キラキラネーム」という名のミステリー 9 第一章 なんでもありの「キラキラ界」 22 第二章 なぜ読みにくい命名をするのか 49 第三章 無理読みは伝統だった 79 第四章 言霊がつくったややこしい状況 108 第五章 「読めない名前」の近代史 138 第六章 明治期のエリートはなぜ珍名を好んだのか 166 第七章 ついに「断層」が見えてきた 200 終章 「感字」、侮るべからず 235 あとがき 主要引用・参考文献 248-250 コラム 1 伝統の角界にも出現した「キラキラ四股名」 48 2 キラキラ人、わが大学に集まれ!? 78 3 タカラジェンヌはキラキラネームの元祖? 107 4 中国の驚きのキラキラネーム「@」 137 5 英語圏のDQNネーム事情 165 6 ああ、絶滅危惧ネーム「木綿子」 199 7 ラノベ作家はカルさが命!? 234 << //序章 「キラキラネーム」という名のミステリー // 『枕草子』と「苺苺苺」と // 「光宙」くんとの、出合い” // 多数派は「読めない名前」 // 日本語が背負った宿命の落とし穴 // キラキラネーム現象の核心にあるもの // 現象の向こうを見る、旅゜に //第一章 なんでもありの「キラキラ界」 22 // 読めない個性的な名前 // あなたは読めますか? // 「心」は「ぴゅあ」ということで // 実在はホントにほんと? // 「光宙」は都市伝説か // 謎の「勘解由小路光宙」 // 「悪魔」くん騒動との違い // 読めなくてあたりまえ // キラキラネームの基本形 // 二〇一二年生まれの新生児の名前 // 音の響きを優先 // 同音質字のバリエーション //第二章 なぜ読みにくい命名をするのか // 暴走万葉仮名の意味するところ // キラキラ親=元ヤンというイメージ // フツーの親だちの不可解な選択 // 世評なんて気にしない? // 違和感の正体 // キラキラネームの方程式・ // その当て字はセーフかアウトか? // 揺らぐ判定基準 // 名づけの迷い道 // 多数派の「疑似キラキラネーム」 // 名づけの漢字の"常識"とは? //第三章 無理読みは伝統だった // 懐の深い日本語 // 名乗りという無理読み // 「美香」が変則読みで「はるか」に // 名づけの漢字と読み // 神様、読めません! // 「明子」は「あきこ」ではない // 歴史上の人物たちの大胆な名乗り // 「徳川慶喜」の呼び方 // からみ合う姓・氏・苗字 // 成長とともに変わる名前 // 織田信長の子供は「奇妙」 // 兼好法師の怒り // 江戸時代にも難読名乗りブーム // 本居宣長の門下生の難読名 // 宣長の「和子」批判 //第四章 言霊がつくったややこしい状況 // 名づけの深い森 // 「声の文化」と「文字の文化」 // 文字のなかった言霊の幸はふ国 // 言霊信仰のDNA // 邪神を鎮める言葉のパワー // 知られてはならない名前 // 人格を貶める醜名 // 漢字という容器に入った言霊 // やまとことばの言霊vs.漢字の言霊 // 女が名前を告げるとき // 『源氏物語』と風俗嬢のえにし // 「千尋」も名前を奪われた // ビジネスシーンの「忌み名」 // この世で一番短い呪 // 言霊による「祈り」と「呪い」 //第五章 「読めない名前」の近代史 // 「読まない名前」と「読めない名前」 // 人名にも明治維新が起こった // 名前のデパート、伊藤博文 // 西郷隆盛は間違いから生じた名!? // 難読苗字も続出 // 明治期のすさまじい造語力 // 国名は万葉仮名で // 術撃! 近代の名乗りワールド // 編者もうんざり 戦前の"キラキラネーム”たち // 漢字で書いた洋名 // 偉人たちの奇抜な名づけ // 漢字で書く豊かさと煩雑さ //第六章 明治期のエリートはなぜ珍名を好んだのか // 似て非なる、キラキラネームと難読名 // キラキラネーム急増の漢字事情 // 森鴎外の名づけの正体 // 明治期における重厚な漢字遣い // そもそも漢字はハイブロウ // 背景にあった漢籍の素養 // 明治の庶民女性のひらがな・カタカナ名 // 通用しなくなった漢字の"常識゜ // 権威の座から失墜した漢字 // さまよえる国語国字問題 // 当用漢字による漢字制限 // 「戀」のとまどい // 「決別」と「秘訣」と「決起」の不合理 // 「お母さん」と書いてはいけない!? // 悠久の漢字の歴史との断絶 // //第七章 ついに「断層」が見えてきた 皿 // 玉音放送がわからなかったわけ // 子の名は常用平易な文字とせよ // 「稔」も「弘」も名づけ禁止!? // 当用漢字の浸透 // 移りゆく時代の評価 // 世代で異なる漢字の位置づけ // 当用漢字前と隔絶する「第三世代」 // 「第三世代=団塊ジュニア」の漢字観 // 団塊ジュニアの名づけ // キラキラネームを誘発したもの // 書けなくても漢字変換できる時代 // 人に愛される意で「優」と名づけたい? // 「漢字」から「感字」へ // 外国人の変な漢字タトゥーを笑えない // 「漢和辞典」的な引力の意味 //終章 「感字」、侮るべからず // 予想だにしなかった迂遠な"旅゛ // 迷い込んだ言語の深い森 // キラキラネームは「炭鉱のカナリア」たった // 「漢字」を「感字」にしてはいけない 『古事記』倉野憲司校注(岩波文庫) 『日本書紀』坂本太郎・家永三郎・井上光貞・大野晋校注(岩波文庫) 『萬葉集』(新日本古典文学大系)佐竹昭広・山田英雄・工藤力男・大谷雅夫・山崎福之校注(岩波書 店) 『続日本紀』(新日本古典文学大系)青木和夫・稲岡耕一∵笹山晴生・自藤禮幸校注(岩波書店) 『古語拾遺』斎部広成撰、西宮一民校注(岩波文庫) 『枕草子』池田亀鑑校訂(岩波文庫) 『紫式部日記 現代語訳付き』山本淳子訳注(角川ソフィア文庫) 『新訂徒然草匸西尾実・安良岡康作校注(岩波文庫) 『本居宣長全集』第二十巻 大野晋・大久保正編集校訂(筑摩書房) 『玉勝間』村岡典嗣校訂(岩波文庫) 『漢字源』改訂第五版 藤堂明保・松本昭・竹Ⅲ晃・加納喜光編(学習研究社) 『古典基礎語辞典』大野晋編(角川学芸出版) 『名乗辞典』荒木良造編(東京堂出版) 『たまひよ赤ちゃんのしあわせ名前事典 2013~2014年版』たまごクラブ編(ベネッセコーポ レーション) 『日本語の歴史』亀井孝・大藤時彦・山田俊雄榻(平凡社ライブラリー、平凡社) 「日本語の誕生―古代の文字と表記」沖森卓也(歴史文化ライブラリー、吉川弘文館) 『図解 日本の文字』沖森卓也・笹原宏之・常盤智子・山本真吾(三省堂) 『漢字』白川静(岩波新書) 『漢字百話』白川静(中公新書) 『日本人の姓・苗字・名前──人名に刻まれた歴史』大藤修(歴史文化ライブラリー、吉川弘文館) 『日本人の名前の歴史』與富敬之(新人物往来社) 『名前の禁忌習俗』豊田国夫(講談社学術文庫) 『日本の女性名-歴史的展望』角田文衛(教育社歴史新書、教育社) 『名づけの世相史-「個性的な名前」をフィールドワーク』小林康正(風響社) 『読みにくい名前はなぜ増えたか』佐藤棯(歴史文化ライブラリー、吉川弘文館) 『昭和を騒がせた澆字たち 当用漢字の事件簿』円満字二郎(歴史文化ライブラリー、吉川弘文館) 『戦争とふたりの婦人』山本有三(岩波新書・特装版) 『日本の漢字』笹原宏之(岩波新書) 『漢字と日本人』高島俊男(文春新書) 『日本語の歴史』山口仲美(岩波新書) 『漢字からみた日本語の歴史』今野真二(ちくまプリマー新書)