#author("2020-03-19T16:21:42+09:00","default:kuzan","kuzan") [[陳力衛]] 『[[和製漢語]]の形成とその展開』 [[汲古書院]] 2001年二月二八日 発行 #amazon(4762934399, , ) 目次 序章 和製漢語の概念とその問題点 第一節 和製漢語研究の現状 一 和製漢語の位置づけ 二 [[和習]]の発生 三 「変容漢語」の扱い 四 漢語研究史における和製漢語の視点 第二節 和製漢語の範囲と分類 一 和製漢語の外延 二 和製漢語の分類 三 和製漢語の造語パターン 四 和製漢語研究の問題点と課題 第一章 和製漢語発生の素地 第一節 訓読みから音読みへ 一 「訓読み」と「音読み」のせめぎあい 二 音読みによる凝縮の効用 三 和製漢語の産出 第二節 漢字字義の日本的変化 一 訓と漢字表記の意味的ずれ 二 「淋/さびしい」の成立契機 三 「済/すむ」の成立 四 意味の違う「仮」と「恨」 五 「配」の抽象化 六 [[熟語]]の意味を代行 第三節 [[和訓]]の発達にみる漢字の役割 一 [[訓点資料]]における「当・将」の用法 二 「方・正」への広がり 三 和文における用法 四 平安以降の用法 五 漢文用法との関連 六 訓法の簡素化とそれによる造語: 第二章 音韻変化による表記の変容 第一節 同音や類音による異表記の産出 一 異表記と誤用との境目 二 表記変容のパターン 三 抽象概念を表す表記の多様性 四 個別語の語史 第二節 「文盲」考 「蚊虻」との関係を中心に 一 漢籍にない「文盲」 二 和文における「文盲」の解釈 三 文字表記の意味に傾く 四 中国語での活用 第三節 「化粧」考 意味と表記の変遷 一 「けさう」の二つの意味 二 漢文系資料における「俵粧」と「厳粧」 三 『今昔物語集』における「俵借」 四 「懸想」から「けはひ」へ 五 辞書の記述にみる表記の定着 第四節 「喪亀」考 忌み意識による書き分け 一 書記言語における「裏亀」 二 同音語「早帰」 三 忌みによる改字 四 「喪亀」意味の再検討 五 辞書に残らない語 第三章 語構成による和製漢語の産出 第一節 語構成から見る和製漢語の特質 一 『論語』における日中両国語の語構成の異同 二 日本語における語構成の発達 三 並列構造による造語 四 語構成の限界 第二節 副詞による連用修飾の語構成 一 連用修飾を許容する土壌 二 副詞の範囲 三 古辞書の登録 四 個別例の検討 第三節 語構成と出典例とのかかわり 一 出典例との時代差 二 異なる理解の語構成 三 語構成が変化する 四 出典例の意義 第四節 現代語における連用修飾の語構成 一 [[語構成]]についての先行研究 二 副詞による連用修飾 三 形容詞による連用修飾 四 連用修飾による造語の特徴 第四章 近代における和製漢語の生成 第一節 [[新漢語]]の構成 一 近代漢語の種々相 二 訳語の流れ 三 漢訳洋書と英華字典 四 英和辞典の貢献 五 中国への逆輸入 第二節 明治初期における漢訳洋書の受容 一 明治初期の漢訳洋書の購入 二 [[柳原前光]]と中国との関連 三 購入書の内訳と内容 四 日本での所蔵状況 五 いかに利用されているか 第三節 [[『哲学字彙』]]における訳語の成立i著者の自筆稿本による第三版の改定・増補を中心に 一 『哲学字彙』の版の流れ 二 第二版に書かれた増補内容 三 第三版に書かれた増補内容 四 用語の定着過程を見る 五 出典つきの訳語を再考する 第四節 近代国語辞典における字音語の扱い方 和製漢語を類別する意識 一 近代辞書の登場 二 「和」と「漢」の意識 三 「和ノ通用字」の内訳 四 山田美妙の「字音」意識 五 『大言海』の限界 六 漢語の層を区分けする 七 その後の辞書における字音語 第五章 現代中国語における和製漢語の受容 第一節 日中同形語の視点 一 日中同形語の形成 二 中国語における和製漢語受容のルートと媒介 三 意味による同形語分類の限界 四 中国語の文法に適応できない和製漢語 五 中国語における和製漢語の意味の誤解 第二節 和製漢語の受容による漢語類義語の形成 一 近代漢語類義語産出の原因 二 「普通」と「一般」 三 「裁判」と「審判」 四 英華・英和辞書による意味境界線の曖昧さ 終章 和製漢語の行方 一 和製漢語の増加 二 和製漢語の未来 付表1 中・日現代漢語対照語彙表にある「日本の文献を出典とする語」一覧 2『漢語百科大辞典』にある和製漢語一覧 3『三省堂国語辞典』(第四版)ラ行における和製漢語一覧 参考文献 あとがき 語彙索引 事項・人名・書名索引