松本清張 長編小説
p.8 関西から来ているような気がした。しかし、そのひとの短い言葉からは、その訛りは聞けなかった。まるいふくらみのある声は、歯切れがよかった。 p.78 大阪支店に赴任して関西弁ばかり聞いている弘治には、東京から移って来たという彼女の、歯切れのいい東京弁がなつかしかった。