沼本克明 昭和六一年 東京堂出版
国語学叢書

[序章 概説]
第一節 日本漢字音とは
第二節 日本漢字音の特質
一 日本漢字音の層的伝承
二 日本漢字音の諸層
 古層/中層/新層/新新層
第三節 日本漢字音における中国語音の捨象と採択
一 声母
 唇音/舌音/牙音/歯音/喉音/半舌音/半歯音
二 韻
 中心母音/介母/撥音韻尾/入声韻尾/韻における呉音と漢音の相違/拍構造への変換
三 声調
 漢音の声調/呉音の声調
[第一章 上代の漢字音]
第一節 万葉仮名の背景となった漢字音の層
 推古遺文の仮名の背景/古事記の仮名の背景/日本書紀の仮名の背景
第二節 上代漢字音の側面
第三節 上代漢字音成立の経緯
第四節 上代の仏典読誦音
第五節 上代漢字音から平安漢字音へ
[第二章 平安時代初期・中期の漢字音]
第一節 呉音と漢音、和音と正音
第二節 平安時代初期・中期の呉音と漢音
一 呉音の実態
 字音直読資料の実態/訓点資料の字音語の実態
二 平安中期の漢語の漢字音
三 漢音の実態
 漢籍の字音読/漢籍訓点資料の漢音/漢籍訓点資料の反切音/漢籍訓点資料の漢音の声調体系/密教教典読誦の漢音/漢音の諸層
第三節 声明に伴う新漢音の将来
第四節 陀羅尼の音読と加点
[第三章 平安後期以後の漢字音]
第一節 呉音読資料と漢音読資料
 呉音読資料/漢音読資料
第二節 漢字音の表記法の変遷と定着
一 訓点資料の場合
 撥音韻尾/入声韻尾/拗音/サ行合拗音/スヰ・ツヰ・ユヰ・ルヰ/声点と濁点/呉音の声点
二 和文資料の場合
 撥音韻尾/入声韻尾/開拗音/合拗音
第三節 呉音の実態
一 呉音資料の不純性
 直読資料の不純性/音義資料の記載音/其他の呉音資料
二 類聚名義抄の「呉音」と「和音」
三 院政期の呉音系字音の典型
 仮名書音形/声調体系
第四節 漢音の実態
一 漢音の学習と伝承
二 漢音が反映した秦音の特徴
第五節 平安後期以後の漢字音の変化
 唇内入声字のハ行転呼/入声字の促音化/唇内撥音と舌内撥音の区別の消滅/連声/連濁/半濁音化/拗長音化/イウとイユウ/合拗音の消滅/呉音における去声の上声化/出合/漢音の声調
第六節 宋音の移植とその特徴
 宋音の伝来/宋音の特徴
[第四章 江戸時代以後の漢字音]
第一節 江戸時代の呉音・漢音・唐音
第二節 唐音の移植とその特徴
第三節 字音仮名遣いの成立の背景
第四節 字音仮名遣いから現代仮名遣いへ
〔注〕
〈主要参考書〉
後記
要語索引


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Last-modified: 2023-11-29 (水) 15:21:48