「九州の田舎ことば」
島津よしえのおちついた声は盛岡なまりでどこか口下手にきこえさせるのに、こんな場合がそれがいっそ親しい説得力をもった。
「門番ぐらいしか勤まらない東北弁の連れ合い」
「秋田弁英語」
「東京ことばさえようやっと」
「典型的な山の手ことば」
「よしえがわずかに鼻にかかる東北訛りで、かえって彼女らしい誠実さを感じさせるいつもの調子」
「どうにか身についた東京弁もまた郷里言葉に還元され、ことに甘えたり、小憎らしくたてを突いたりの場合ほどまるだしになる。」
「田舎ことばの囀り」
「東京ことばを上手に身につけた」
「おばあさん連のかけ構いない方言のまくしたてには、隠さず眉をひそめたものである。」
「一の暮(註・夕暮れ。大分地方の方言)」