中公新書1613
タイトルの魔力 作品・人名・商品のなまえ学
まえがき i
第一章 タイトル、この気になるもの
教養派と審美派 3
学生たちのタイトル観 4
近代美学の揺曳 8
直感性の神話 13
実体の形而上学 16
実体に憧れる藝術作品 18
タイトルの両義性
第二章 なまえと名詞
1 《なまえ》としてのタイトル 23
2 「なまえ」は「名詞」ではない 25
3 なまえの結晶作用 28
4 固有名詞に関する二つの理論—その1 ソシュール的概念ー 30
5 固有名詞の「意味」 33
6 固有名詞に関する二つの理論ーその2 フレーゲの概念1 38
第三章 なまえの魔力
1 いわれとあやかり 43
2 《あやかり》の縁 46
3 本名と別号 52
4 タブーとしての忌み名
第四章 名づけとネーミソグ
1 名づけの行為
2 《名がある》ということ 64
3 ネーミングー香水を例としてー 67
第五章 商品名とタイトルの場所
1 場所の違い 73
2 商品名とパッヶージの一体化 74
3 ロゴマークはデザイナーのサイン 77
4 タイトルの異次元性 84
第六章 タイトルの空間
額縁 86
箱書き 89
表紙と版画のキャプション 92
画賛 99
作中に書き込まれたタイトル
第七章 タイトルの歴史学 そのー
1文学の場合ー
未踏の領域 ロ
タイトルの語源 14
オウィディウスとセネカの記述 ・6
近代の印刷本とタイトル ・9
タイトルの近代 η
日本の書物と「題」 ・7
日本の伝統のなかでの作者とタイトル 131
第八章 タイトルの歴史学 その2
1絵画の場合ー ヴァザーリとウァトー1
1 絵画の事情 34
2 ヴァザーリの『美術家列伝』 ゆ
3 ウァトーと『シテール島巡礼』
第九章 タイトルの歴史学 その3
絵画の場合2 目録とプレート
クロード・ロラソの『真実の書』 54
展覧会の出品目録における作品名剣
売り立て目録における画面の記述卿
美術館におけるプレートの制度化 6
タブローは誰のものだったのか 74
第一〇章 タイトルの言語学 ー「テネシー・ワルッ」を御存じですか1
1 入れ子になった「テネシー・ワルッ」 183
2 「テネシー・ワルッ」とメリーちゃん効果
3 画像によるタイトルの試み 194
4 「について」のタイトル 199
第一一章 タイトルのレトリック
1 二つの類型・4
2 提喩型のタイトル(その1 絵画の場合)
3 提喩型のタイトル(その2 文学の場合)
4 タイトルのデザイン的メタファー ・8
5 メタファー型のタイトルとアレゴリー
6 メタファーと観念的提喩 25
7 メタファー型タイトルの近代性 27
8 メッセージ型のレトリック 29
第一二章 理論としてのタイトル
メタテクストとしてのタイトル 36
イカロスの脚 39
知覚から解釈へ 42
「として見る」こと 247
5 理論としてのタイトル 51
6 知覚の誘導としての理論 54
結び タイトルの脱藝術家
タイトルの美学とその否定
タイトルとしての「無題」
タイトル喪失の時代 65
あとがき
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