内田康夫 推理小説
北九州 津屋崎
北海道訛りのきつい素朴な男である。しり上がりのアクセントでいきなり訊いてきた。
「命乞い」などという、とっくに死語になったような言葉を聞いて
「清貧」という、とっくに死語になったような言葉を思い出した。