定延利之(2005)
『ささやく恋人、りきむレポーター――口の中の文化』
岩波書店
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/00/9/0068360.html
isbn:4-00-006836-9
一 はじめに 1
電話でしゃべるサイボーグ 2
現実の日本語を教える
「パパ、おにいちゃんがパパカイする!」
子供はイントネーションをまちがわない
二 言いよどむ 11
フィラーを発してはいけない入たち η
フィラーを発してよい人たち 13
儀式とコミュニケーション ー4
日本人は偽善者か? 15
「サー運動」? 19
あからさまに儀礼的なフィラー 22
あからさまに儀礼的なフィラーは偽善ではない 24
何が丁寧か? 25
フィラーは情報のやりとりを妨げ、助ける
個人の心内世界へ 斑
「えーと」と言えて「あのー」と言えない時
緑の三角をイメージする 33
教科書を読む 34
「あのー」と言えて「えーと」と言えない時
話す内容の検討と、話し方の検討 37
「えーと」も「あのー」も自然な時 40
コミュニケーションと心内行動 42
相手に聞かせるひとりごと 43
三 つっかえる 47
どくろ仮面 48
どくろ仮面・2 男
どくろ仮面・3 52
ベテラン店員の発言 54
内容語と機能語 56
語中の延伸型つっかえは中国語にはあまりない 58
続行方式のつっかえも中国語にはあまりない 59
律儀なエスキモー語 60
つっかえの基本 61
とぎれ延伸型のつっかえ 63
つっかえはまちがいか? 64
四 声を上げ下げするーイントネーションとアクセントの戦い 65
ラーソラ 67
高い平坦
アクセントの逆襲
じりじりト昇 78
イントネーションとアクセントのせめぎあい 82
「帰ろう?」 83
「からくない?」 84
イントネーションとアクセントの関係 86
進んで返事する「はい、はい」キ、イヤイヤ返事する「はい、はい」 88
低い山、高い山 91
五 声を上げ下げするーー文節と文のあいだ 95
恋人の耳元で 96
末尾上げと終了のきもち 99
文節末の末尾上げ
戻し付きの末尾上げ
誰が誰をバッシングしたいのか?
なぜしゃべるのがヘタなのか?
意識するからヘタになる
コミュニケーション行動としてのことば 112
話し手の意識が文節を文らしく育てる 114
文節と文のあいだ
キャラ助詞
六 りきむ 125
りきみ?
苦しみのりきみ
依頼発言のりきみ
依頼に丁寧に応対するには? 134
相手の目の前でやってみせるということ
相手の目の前で「さー」と考えてみせる
相手の前で恐縮してみせるというやり方
土下座エモティコン
相手の意見を否定・却下する際のりきみ
りきむ権利
りきむ権利の伸縮
体験を語るとはもう一度その体験を生きることである 151
「納豆パックなら、北京でありましたよ」 153
体験表現とりきみの違い 莇
感心のりきみ 囲
再び、りきむ権利と誠実性 蜘
苦しみと感心 娩
うなる 163
低い山、高い山 164
フロイスの見た日本 167
「私はおやじではないからりきみなど知りません!」168
強調のりきみ m
七 空気をすする 179
空気すすりとけ?
ニュースキャスターのスシュー
コミュニケーション行動としての空気すすり 184
シーの人
神主は空気をすすれるか?
空気をすする権利
空気すすりのバヅクコ!ラス?
式典で
「ま、キミ、一杯いこ」「スシューッ」
ビールのつぎ手の空気すすり
空気すすりの意味
考えをまとめるための一時退却
恐縮の退却
くだらないこと言っちゃったかな
あぶないこと言っちゃったかな
八 まとめと考察 211
きもちと音声の結びつきは、どんな言語文化でも同じなのか? 212
どんなデータを根拠に、そういうことを言うのか?
日本語の音声コミュニケーショノは、日本語の文法と無関係か? 218
音声コミュニケーションとはどのようなものか?
個人と社会の間で
異なる位相、異なる文化との共生
あとがき 229