小西甚一
文鏡秘府論
昭和23.4.30
大八洲出版
序
序説
第一章 成立考
一 秘府論の成立
(一)成立年代
(二)撰述の事情
二 文筆眼心抄との關係
(一)傳本
(二)内容および組織
三 秘府論引用の原典
(一)弘仁期の現在典籍
(二)直接引用の原典
(三)間接引用の原典
第二章 本文批判
一 現存の諸本
二 本文系譜の建設
(一)初稿本と再治本
(二)諸本系譜の建設
1初稿本系統
2再治本系統
a 比較的純粋なる再治本系統
b 比較的不純なる再治本系統
イ 混合の度小なるもの
口 混合の度大なるもの
(三)草稿本への還元と本文の整定
三 本文以外の諸事實
第三章 四聲および反切考
一 四聲譜の反切輪
(一)調四聲譜の原據
(二)紐の成立
(三)韻紐圖の解釋
(四)反音圖とその機能
二 反切の成立と反切論の展開
(一)反切の原形とその成立
(二)九弄圖の操法とその研究史
操法
研究史
(附)悉曇章羅文
(三)我が國における反切論の展開
奈良期
平安期
鎌倉期
室町期-
三 音圖と反切の關係
(一)先人の研究
(二)音圖原形の推定
(三)音圖と漢字音の反切
(四)音圖の機能と悉曇の反音
(五)音圖成立の経路および年代
(六)音圖と反切との關係に對する私見
四 四聲指歸の聲調論
(一)四聲論の原據
(二)四聲論の内容
(三)劉善経の四聲説に對する批判
五 四聲の成立と四聲論の展開
(一)四聲成立の意義
(二)我が國における聲調論の展開
概観
捃拾悉曇思惟要决抄
金光明最勝王経音義
悉曇秘
悉曇口傳
諸點譜
文字反
讀經口傳明鏡集
書寫山聲明集
反音抄
悉曇輪略圖抄
法華經音義
悉曇字記創學抄
四聲私記
聲聞書
四聲十六重出合傳
曲附書
五音三曲集
毛端私珍抄
悉曇聽書
音曲祕傳
塵芥抄
補忘記
四聲開合初心抄
呉音四聲開合祕抄
和字正濫要略
六 四聲における輕重と清濁
(一)輕重の意義
(二)軽重の生因としての清濁
(三)秘府論所見の軽重