山本滝之助
近代日本思想大系31明治思想集Ⅱ
言葉は田舎青年の上京熱を高むる一因たり。或県下の某村会の教育費を議するに際し。小学教員の資格を定めて、土着の教員は言語発音宜しからず。故に之を排斥し、成る可く上国の人を採用することゝなしたるなど、今や天真の田舎語漸く軽薄なる都会語に蚕食せられて、田舎語なく田舎気質なく。終に田舎なからんとす。 https://dl.ndl.go.jp/pid/900730/1/16