有吉佐和子

口調がいかにも公家風であった。

これが御所ことばの礼儀なのである。

耳慣れていない言葉となまりだったから、

なまりの違いは一朝一夕では変えることができない。新しい宮様は、どうやら関東の女のように思えるから、「有りがとう」にしても「御機嫌よう」にしても京なまりで言ってもらわないことには(中略)宮様に最小限必要な御所言葉京なまりを、少進と観行院の二人で教えこむために、

宮様に少しずつ御所言葉と京なまりを覚えて頂いた。

井之口有一先生の「御所ことば」「尼門跡の言語生活の調査研究」という御本が上梓されていたのは有りがたかった。


トップ   編集 凍結 差分 履歴 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2023-07-10 (月) 15:09:47