http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/uwazura/kokusyokaidai/k3/kokusyo_ku039.html
http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/uwazura/syomokukaidai/hoi/kaidai_hoi010.html

http://blog.livedoor.jp/bunkengaku/archives/25035360.html>
活語餘論 くゎつごよろん 語學書 三卷寫
【著者】東條義門
【成立】第一卷初の天保十三年六月の序によれば、著者若年の頃から折折思ひ付いたことを書きとめて置いたのが、年を經るうち、何時とはなく澤山になつたので、文政の初頃、その中の「御國學び」に關するものを拔き出し、藤井高尚に見せた事がある。さて、この書の最初に「題しらず」と云ふことについて記してゐたので、この書全部を「題しらず」と題しておいた。後或る友に見せたところ、内容は活用に關するものが多いから、「活語雜話」「活語指南」(各別項)等の例に準じて、活語の二字を標した方がいゝと云つたので、「活語餘論」と名付けたといふ。なほ「今より後に見聞の事はた雜りぬべし」と云つてゐるが、卷三には、關政方の「傭字例」の批評が見えて居り、卷二には、天保十四年の春.讃岐へ旅行した時のことが出てゐる。
【内容】 國語學に關する随筆である。第一卷は、「題しらず」「しらず、しられず」「垂り尾、垂れ尾」「法大王の法華の御疏」「よぶごどり、もゝちどり」「おとをとの口呼」等二十四條を集め、第二卷は、「じぢのけちめ」「諸國の方言によりて古言雅言のしらるゝ事」「いと」「さへ、だに」「權の音、慧の音」「某音とあるべきところに某反とある事」「韻鏡影喩第四等は也行の定位なる事」「狐の鳴聲こんノん」等三十三條を記し、第三卷には「こがね、くがね」「第三音ウ韻の第五音に轉用する事」「支那」「われて」「きつにはめなん」「嘉名、假名、假字、國字、和字」「詞の自他をよく辨ふべき事」「黄卷赤軸」「唯而はイシテにてヰにあらず」等三十四條を集めてゐる。なほ第三卷の終りに、「何處に、何處へのへに」について記し、このことなほ「次條に云べし」と記してゐるが、その「次條」がない。思ふに義門は、書く豫定でゐて書かないうちに寂したものであらう。  〔龜田〕


活語餘論 三巻三冊
 天保の末年東條義門によって作られたもので。國語學に關する著者の隨筆である。初め「題知らず」と題してゐたが、後に至って活用に關するものが多いからと云ふので「活語餘論」と改めた。その内容は活用・假名遣・音韻・係結・語釋等諸方面に亘り、しかも何れも學術的価値の高いものである。これを以ても義門の學問の廣さが窺知しられる。
(亀田次郎「国語学書目解題」)

本文(巻三まで)
http://uwazura.seesaa.net/article/2717366.html

後に巻4以降が発見された。


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Last-modified: 2022-08-08 (月) 09:40:33