プロローグ 学歴貴族になりそこねた永井荷風
永井壮吉 9
荷風と龍之介 18
庶民・中堅・エリート 26
1 旧制高等学校の誕生
官立高等中学校
薩長藩閥のサバイバル戦略 52
東京大学と帝国大学 61
差異化戦略 76
2 受験の時代と三五校の群像
『藩閥之将来』 87
高校入試 99
高校増設
帝大入試
スクール・カラー 30
3 誰が学歴貴族になったか
栗野事件
パブリック・スクールと旧制高校
学習院進学事情
教育機会の虚像と実像
社会移動か社会的再生産か
4 学歴貴族文化のせめぎあい
明治三十年代の第一高等学校
魚住あやうし
一高魂は日本魂
攻防
新渡戸校長と弁論部
5 教養の輝きと憂鬱
教養書ブーム
芳香としての教養
差異化としての教養
疎隔と反撥
苦悩する教養
6 解体と終焉
教養の哀微と復活
丸山眞男という範型
蜜月から反乱へ
大衆的サラリーマン
テロル
終焉
エピローグ 30
参考文献 37
第12巻関係年表
索引 74