舟橋聖一 1962年
講談社文芸文庫による
p.115 「京都訛り、お上手どすな」「ホホホ。インスタントや……この頃はやりのな」 p.117 「おどろいた。つウちゃん、いつ、覚えたの、京都弁を──」[…]「僕なんぞ、京都へ来て二年になるけど、ごめんやす、と、大きに、しか覚えないンです……」[…]「京都においでるうちは、京都弁お上手やしても、東京へ帰らはると、みなはん、すぐ忘れてしまう云うておいでやすな」