高津春繁

岩波文庫 1975改版による

p.80〜 使者 ごわす

p.88〜
ラコーニア人 何にもとやかく申すことはごわせぬ。おいどんらがどんな有様かは、ごらんのとおりでごわす。

p.13 (スパルタの)ラムピトー […]よか女子よ、

解説
p.154
本訳においては、日本語でラコーニア方言に相当すべき方言が見出されなかったために、きわめて一般的に、明治以来薩摩方言の特徴と考えられている二、三の方言的表現以外には、アリストパネースのラコーニア方言を日本の方言に移すことを断念した。第一に日本には、アテーナイとスパルタのごとき相対立する二大国の方言に相当するものは存在しないし、第二にラコーニア方言はすでに前七世紀以来、この方言による文学、とくにアルクマーンの抒情詩のごとき汎ギリシア的な文学があり、非常に特殊な方言ではあるが、しかしこの方言は一種のプレスティジを有していたのであって、かかる方言はまたわが国には、万葉時代はいざ知らず、それ以後には存在しないからである。


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Last-modified: 2022-08-08 (月) 10:07:58