橋本萬太郎編
『世界の中の日本文字』
弘文堂(1980)
まえがき
V
世界の中の漢字カナまじり文
現代世界の文字使用
蒙古文字とハングル
カナの歴史的背景
「万葉ガナ」の性格
吏読(吏道・吏吐)
ラテンとゲルマン
音の分けかたと文字
表音文字のできかた
ベトナムと漢字
朝鮮と漢字
音のむすびつきと文字
音訳語と意訳語
カナと分かち書き
文字の読みとりかた
漢字カナまじり文
国語《クオックグー》は漢字か
漢語と非漢語
まとめ
2 文字の性格と働き
母音字と子音字の役割
表音と表語
文字に書かれる言語
民族語のできかた
表音文字と難読症
表音文字と正書法
共通語の成立
共通語と書きことば(文童語)
現代日本語の成立
漢文読みくだし体の役割
テレビのちから?
どうして書けるか
書きことばと話しことば
漢字のテキストが読めるのは
リズムと対句
音読と訓読
魯迅と鴎外
魯迅にとっての日本
国語の教科書
あたらしい国語と漢文体
いまの文法とは
まとめ
3 文字と思考
多言語社会の思考
シンガポールとネパールの事例
ベトナムやホンコンでは
モノリンガルな日本
ヨーロヅパ言語圏の同質性
日本語はどうなる?
日本語で考え、英語で書けるか?
縦書きと横書き
縦書きと待遇表現
日本語の待遇表現
ベトナム語では
中国語と朝鮮語の場合
二文化の間にはさまると
まとめ
4 望ましい文字体系
ことばの音をどう切るか
漢字簡略化の方向
簡略化と表語性の問題
現代の機械処理のために
漢字の「表音性」
漢字の「表意性」
方言の違いは簡略化に影響するか
漢字だけで本当にやれるか
表音文字も発音どおりには書けない
フランス語やロシア語に「漢字」を
それが実は漢字カナまじり文
ふりがな(ルビ)を見直す
表語性・表意性を統合する
言語類型から整理してみる
まとめ
むすび
索引
巻末