野口武彦『近代小説の 言語空間』
一九八五年一二月一六日 第一刷発行
福武書店
「昭和五十九年と今年六十年にわたって『海燕』誌に連載したもの」
「問題意識としては去る昭和五十五年に中央公論社から刊行した『小説の日本語』(全集「日本語の世界」第十三巻)と連続している。
近代「地の文」の成立――二葉亭四迷の小説話法 7
淋しがり屋の悪魔 斎藤緑雨とその「文体」 34
魂の水中回廊 泉鏡花の『山海評判記』65
鼻と自意識 芥川龍之介のスティリスティク 97
『小僧の神様』と「小説の神様」――志賀直哉のストーリイ・テリング
宝としての物神――谷崎潤一郎の「通俗小説」
はじめに判決ありき――三島由紀夫と刑事訴訟法
あとがき