http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/uwazura/syomokukaidai/ta/kaidai_ta038.html


てにをは紐鏡 一鋪
単に「紐鏡」とも云ふ。本居宣長著。明和八年刊、文化十三年再版、天保版、明治版、本居宣長全集所収、本書は手爾遠波の呼應の法則について図示したものである。即従來「かゝえ」として居た係辭を分って三種とし縦の行とし「おさへ」と云はれた結辭を三種づゝ四十三箇を横の段に掲げた(手爾遠波と云っても現今の助辭とは其範疇異るもので、就中結辭は今の動詞形容詞助動詞の語尾を指すものであることは注意を要する)。これが所謂三轉(終止・連體・已然)四十三段の手爾波の係結である。本書は本書の解説・證明である「詞の玉緒」と共に宣長の代表的著作であって、本書の先に出た「春樹顕秘抄」「歌道秘藏録?」の諸説に比して數段進歩したものであり、後の春庭?義門?その他のてにをは、活用の研究の基礎を作ったものである。

【末書】

   * 「[[ひも鏡うつし詞]]」[[市岡猛彦]]著 享利四年刊。[[紐鏡]]に活用しない手爾波等を少しく附加した。
   * 「[[友鏡]]」東條義門著。後増訂して「[[和語説略圖]]」を著した。これは「紐鏡」を増補訂正したものであって、紐鏡の三轉四十三段を五轉(三轉に更に[[将然言]]・[[連用言]]を加へる)とし、猶「使令」の一段を加へて六段となし、四十三段を増訂して五十二段とした。この六段の分け方及び名稱は國語學史上特筆すべきものである。
   * 「[[紐鏡中之心]]」[[太田豊年]]著。嘉永元年刊。[[紐鏡]]及び[[詞の玉緒]]の注解。
   * 「[[紐鏡傍註考]]」[[横澤飲河]]著。文化十三年冩本。紐鏡の略解である。
   * 「[[かたばみぐさ]]」[[殿村常久]]著。文政十三年刊。手爾遠波のとゝのへ、言葉の活きを圖表にせるもの。 

(亀田次郎「国語学書目解題」)

http://kstn.fc2web.com/1771_himokagami.html (翻刻)


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Last-modified: 2021-09-06 (月) 23:50:10